BunBun!林道@GARRRR[和歌山県・龍神]
オフロードバイク雑誌『GARRRR』で連載中の林道ツーリングレポート『BUNBUN!林道ツーリング』、第25回は「紀州激走! 龍神街道ロングダート」と題して和歌山県に行ってきた。
紀伊半島は陸の孤島だ。急峻な山々を擁する半島の周囲には、海浜部をつたってぐるりとJR紀勢本線と国道42号が走っているが、そのほかに効率的な陸路はない。
半島内陸部には他にもいくつか国道があるが、国道とは名ばかりの山坂道がほとんどだ。いったん大阪側から紀伊半島にアクセスすると、国道42号をヘトヘトになるまで走り続けて伊勢へ抜けないと生還がおぼつかないため、京阪神のライダーは国道42号線を"死に号線"と呼ぶことすらある。
地元住民の悲願だった交通網の整備は遅々として進んでいない。自動車道路としては、半島付け根から南端の串本までを縦断する国道371号・龍神街道が整備されつつあるものの、鉄道はまったくなく、紀伊半島内陸部はいまだに巨大な鉄道空白地帯のままだ。
紀伊半島は交通網の不備が足かせとなり、経済発展を阻まれてきた。しかし皮肉にもそのおかげで、今日に至るまで豊かな自然環境が保たれたともいえる。
紀伊半島の名は、旧国名の紀伊国(きのくに)からとられているが、それも元をたどれば「木の国」に由来する。国道"死に号線"に取り囲まれた半島内陸部は、古くから緑の木々がおいしげり、鹿と熊と猿と猪が今なお跋扈する命の山なのだ。
末尾に林道入口の位置データを記載しておく。走ってみたい人は自己責任で。
ルート詳細については誌面を読んでほしい。『GARRRR』は毎月6日バイクブロスより本体917円で発売中だ。
なお、本誌では書けなかった取材裏話はココ↓から読める。
【取材裏話イラストルポ 】 ☜CLICK to READ
Recent Comments