BunBun!林道@GARRRR[埼玉県・小鹿野町]
オフロードバイク雑誌『GARRRR』で連載中の林道ツーリングレポート『BUNBUN!林道ツーリング』、第24回は「バイクの森、小鹿野の道をゆく」と題して埼玉県小鹿野町に行ってきた。
小鹿野は秩父盆地の真ん中にある小さな町だ。全国でも珍しい「オートバイによるまちおこし事業」を展開し、首都圏のライダーによく知られている。だがその主力施設として開設したバイク博物館「バイクの森おがの」は2009年の開館の翌年、2010年には早くも閉館の憂き目を見た。町おこし事業はけっこう苦戦を強いられている。
だが、なにも小鹿野町だけが苦戦しているわけではない。バイク業界はこの20年というもの、苦戦につぐ苦戦にあえいでいる。その原因のひとつは、「もはやオッサンしかバイクに乗ってない」というライダーの現状だ。かつては華々しい若者文化だったバイクは、いまや若かりし頃を懐かしむオッサンの自己満足趣味に成り下がり、若者はバイクなんぞに見向きもしなくなっている。
未来を担う有意の若者がバイクに乗らなくなった原因はいくつかある。が、そのうち最大のものは、「女子がバイクにキャーキャー騒がなくなった」ということだ。
バイクに乗ってる男子がカッコよかったのは昭和の昔話であり、今となってはバイク男子を喜ぶ女子などまずいない。メーカーは、どこかの可愛いアイドルとかに多額の金を払い、(たとえ本人的にはちっとも興味がなくてもお仕事として)バイクを見たらワケもわからずキャーキャー騒いでもらえるよう広報面の努力を怠らないでほしい。
女子さえ騒げば、たいていの男はどうにかして金を工面し、暑さにも寒さにも事故にすらも耐えてバイクに乗る。タカハシだって、女子さえキャーキャー騒ぐなら、もっと真面目にバイクに乗る。沈滞したバイク業界もコレ一発でたちまち活気を取り戻すだろう。
ただタカハシ個人は、17歳の時からずっとバイクに乗り続けているにもかかわらず、今まで一度として女子に騒がれたためしがない。残念ながらタカハシがもともと激しくカッコ悪く生まれついてしまったという個人的・生物学的ハンデが主たる原因だ。が、他の一因として、コケまくってボロボロになった汚いバイクで林道を走っており、いつも汗くさく埃まみれだという点も挙げられなくはない。
もしバイクに乗って女子にキャーキャー騒いでほしければ、最低でも、見る角度によってはややイケてる捨て犬に見えるレベルに生まれついておこう。また、間違っても薄汚い林道なんぞに走りに行かないことが最も重要である。
ちなみに今月号の『GARRRR』には、タカハシの連載を全編フルカラーで一気にまとめて13本再掲載した別冊付録『BunBun!林道Touring BEST SELECTION』がついている。女子になんぞモテなくても構わないと言いきれる豪胆不敵な勇者諸君は、ぜひこれを携えて林道に乗り込んでみてほしい。『GARRRR』は毎月6日バイクブロスより本体917円で発売中だ。
末尾に林道入口の位置データを記載しておく。走ってみたい人は自己責任で。
なお、本誌では書けなかった取材裏話はココ↓から読める。
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