BunBun!林道@GARRRR[滋賀県~福井県・黒河マキノ]
オフロードバイク雑誌『GARRRR』で連載中の林道ツーリングレポート『BUNBUN!林道ツーリング』、第17回は「黒河(くろこ)マキノ、分水嶺の旅」と題して滋賀県と福井県の境目に行ってきた。
中央分水嶺は、日本列島を縦断するようにのびる一種の稜線だ。分水界ともよばれ、太平洋側に流れ出る水と、日本海側に流れ出る水の境目だとされている。
今回走った黒河(くろこ)マキノ林道は、太平洋側にあたる琵琶湖畔、高島市マキノを出発して日本海側の敦賀市に至る15㎞ばかりの間にこの分水嶺を越えて走る。
ハイカーの中には、分水嶺というものに「日本列島の背骨」「湧水が南北に分かれて流れ出す場所」といった一種のロマンを感じてわざわざ界隈を歩きにゆく人も多いそうだが、知能と感受性に劣るタカハシのごときアホライダーが走っても、当然ながらたいした感慨はない。実走するかぎり、それはどこにでもあるつまらない峠のひとつにすぎないからだ。
分水嶺にかぎらず、ものの境目には、実際にはわざわざ思い入れるほどの意味がないものも多い。
とてつもなくめでたいものと思われ、しばしば祝賀の対象ともなる今年と来年の境目だって、狂ったように大声でカウントダウンでもしないかぎり、誰ひとり気にもとめない平凡な一秒の経過にすぎない。
30代とか40代とかの人の年代の境目も、ややもすれば重大事象のように言われがちだが、そこで実際に人の何かが変わるといったくっきりした意味があるわけではない。
そういえばこの世界には、国境と呼ばれる無数の超めんどくさい境目もある。地面や水面に人間が後から観念上の境目を作っただけのことで、本来たいした意味はないはずなんだが、何かよっぽどの利権でも絡んでいるのか、あの境目をめぐっては、いろんな人が議論したり喧嘩したり、ときには殺し合いまでしている。
分水嶺くらいなら、あってもなくてもいいような可愛らしい境目だが、国境はムダな争い事ばかり起きて有害無益、早晩なくしたほうが人類のためになる境目だろう。
末尾に林道入口の位置データを記載しておく。走ってみたい人は自己責任で。
ルート詳細については誌面を読んでほしい。『GARRRR』は毎月6日バイクブロスより本体917円で発売中だ。
なお、本誌では書けなかった取材裏話はココ↓から読める。
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高島市マキノのメタセコイヤ並木は観光名所にもなっている
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Comments
今月のガルルも買って読みましたよ(^^♪
Posted by: D-Traider | 2017.12.18 11:23