2012.01.18

ツインリンクもてぎ 北ショートコース

120118m01
ツインリンクもてぎは、栃木県にある国際レーシングサーキットだ……なんて、いちいち説明する必要はあまりないだろう。120118m02もてぎが誇る日本初の本格的なオーバルコースでは、2011年までインディカーレースが開催されていて、その名は一般にも広く知られている。

北ショートコースは、そのすぐそばにくっついているオマケっぽいミニコースだ。といっても、全国でも数少ないCIK国際公認コースだけに、カート用としては飛びぬけて立派な施設をもっている。
トラックは全長982メートル、反時計まわり。さまざまなタイプの9つのターンが巧みにレイアウトされており、ドライビング・テクニックの奥行きが試される素晴らしいコースだ。
120118m03ただ、エスケープゾーンに少しでもタイヤを落とすと派手な砂ぼこりが上がり、路面がダスティになりやすいことと、やたら走行料金が高いのは欠点だ。もっとも、コースを踏み外さなければ砂ぼこりは上がらず、金さえあれば払えない料金でもないから、タカハシのごとくヘタクソ&貧乏なドライバーでなければ、たいした欠点じゃないともいえる。

たまたま知り合いのレンタルカートチームから声をかけてもらい、運よく彼らのマシンでこの北ショートコースを走ることができた。

120118m04カートは、ビレルのフレームに4ストローク210ccのスバルEX21を積んだもの。レンタルカート場によくある、ごく標準的なマシンだ。
狭いコースでなら充分パワフルなEX21エンジンも、さすがに北ショートコースに持ち込むと、ひどく頼りなく、おそろしく遅い。2 ストロークのKT100エンジンや水冷125ccとの混走では、あまりにも速度差が大きすぎ、危険さえ伴う。
120118m05のんびり前なんか見て悠長に運転してると、コーナーにさしかかるたび、目を血走らせた連中が、背後からガンガンぶつけまくってくるから、四六時中、後ろばかり見て走らなくちゃならないほどだ。

120118m06とはいえ、スピード自慢の他のチームメイトたちに比べれば、ふだんから「サーキットのミドリガメ」の異名をとり、他人に抜かれ慣れているタカハシには、わりあい走りやすい状況だったともいえる。
まるでコース脇に転がっている石コロのごとく完全に自分の気配を消し、ほとんどすべてのドライバーに踏みつけにされ、ときにはコースサイドへ蹴散らされつつも、"動くパイロン"として他車の練習台になるという大きな使命を果たすことができた。

120118m07レーシング・ドライバーたるもの、前を見て走り、前のクルマを抜くことにばかり執着していてはいけない。それよりも、後ろを見て走り、後ろのクルマにうまく抜かれるテクニックを習得すべきである。
ドライバー諸君はその点をしっかり認識し、まずは後ろのドライバーにうまく抜かれる走りを第一目標として日々の練習に励んでほしい。

みんながそのように心がけて走れば、いつかはミドリガメにも、一度くらい前のドライバーを抜くチャンスが訪れるかもしれない。交通弱者と爬虫類にやさしい社会を実現するためなので、ぜひぜひ協力してもらいたいものだ。
120118m09

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2011.11.28

カートコースとやま TopRise

111128m01
カートコースとやま トップライズは、富山市のはずれにあるレンタルカート専用コースだ。産業廃棄物埋め立て地を利用した地域振興事業の一環として作られたためか、取り付け道路では大型ダンプとよくすれ違う。

111128m02なので入口付近はどことなく工事現場っぽい雰囲気だが、施設内に入ると、一転してすみずみまでピカピカに美しい。トラックやグリーンはもちろんのこと、施設全体がよく整備されていて、居心地は抜群だ。

走行料金も、7分間(速い人ならだいたい12~13周)1500円と、平均的なレンタルカートコースの料金に比べてリーズナブルで、誰もが気軽に走れる設定になっている。

コースは全長555メートル、時計まわり。一見レジャーカーター向きのイージーなコースのようだが、じつはタイムを出すためには独特のライン取りが必要で、上級ドライバーでもけっこー本気で汗を流せるレイアウト。各コーナーも個性とバラエティに富んでいる。
111128m03なかでも138メートルのメインストレッチから飛び込むターン1からターン3までの3連右ターンは、このコースの白眉。テクニカルとハイスピードの性格を併せ持つ変則ターンで、このセクションを大胆に、かつロスなく走れるかどうかがラップタイムに大きく響く。初めての人ならだいたい40秒台、うまい人なら34秒台のラップタイムをめざすといいそうだ。

111128m04カートのパフォーマンスとトラックのマッチングも絶妙だ。

スタンダードカートは、ホンダの4サイクル200cc汎用エンジン、GX200を積んでいる。これでも充分なパフォーマンスだが、規定の条件をクリアした上級ドライバーは、「Sクラス」と呼ばれるスペシャルカートにも乗れる。
111128m05もっとも、どこもかしこも徐行運転のタコドライバー タカハシには、死ぬまで手の届かない夢のマシンにすぎないが。

Sクラスのカートは、スタンダードと同じGX200エンジンでありながら乾式クラッチを搭載し、吸排気系をチューンしているため、動力性能は大幅にアップしている(←に違いないと推測)。
やや高速寄りに振られた出力特性のため、パワフルなエンジンにもかかわらず、立ち上がり加速よりもコーナリングスピード重視の走りが求められる(←んじゃないかなと想像)。
111128m06さらに強化されたトルクにタイヤが負けはじめるから、ドライ路面でも、踏めばそれなりのスライドコントロールが必要だ(←ろうと空想)。
ま、いずれにしても、もし実際にこのSクラスにさえ乗れれば、たとえタカハシのよーなタコドライバーでも、スタンダードに比べて、軽く2秒速く走れることだけは間違いない!!!(←たんなる妄想)

スタンダードカートで規定をクリアできた幸運なドライバーは、ぜひその贅沢な走りを味わってみてほしい。

111128m07コースの管理人さんは、にこやかで親切。そして日々の営業努力を欠かさない。その甲斐あって、カートも設備も料金も、非の打ちどころがない。休日なんぞ、お客さんが詰めかけてさぞ混雑するだろうと思ったら、じつはそうでもないんだそうだ。

111128m08理由をたずねると、管理人さんは「富山の人、なんだかあんまりカート乗ってくれない……」と、悲しげに肩を落とした。
そーゆー県民性ならしかたないのかもしれないが、これだけのクオリティのコースを走らないのは、さすがにもったいない。

富山の人、もっとカートに乗ろう! せっかくだから、新潟の人も長野の人も石川の人も岐阜の人も、スパッと県境を越えてカートに乗ろう! このコースなら、足代かけてもオツリがくる。

ちなみに、ここには「カート4回乗車+お昼ごはん+お風呂」5000円という驚愕のセットメニューがある。他のコースではまず見かけないユニークなサービスだが、タカハシのような永遠のビギナー・ドライバーにはコレが意外にお薦めだ。
111128m09タカハシが4回もカートに乗ると、たちまちヘタレな体力を使い果たし、カスみたいなラップタイムに心も折れて、身も心もボロボロになる。
そんなとき食事と風呂でレジャーな気分を味わいつつ、「目を三角にしてタイムを競うばかりがカートじゃないよな(←嘘)。モータースポーツは参加することに意義があるんだ(←嘘嘘)。楽しく走れれば、たとえ遅くても満足だね(←嘘嘘嘘、嘘ったら嘘)」などと自分をごまかし、慰める時間がたっぷり持てるのだ。

上級ドライバーがしっかり楽しめるのはもちろん、ビギナーや女性、さらには毛虫やタカハシにさえも優しい カートコースとやま トップライズ。英知に満ちた霊長類から人間のクズまで、どんなドライバーも分け隔てなく歓迎してもらえるので、ぜひ一度は走ってみてほしい。
111128m10
■PHOTO by M.Horiguchi
※料金等は2011年9月現在 ※冬期休業期間あり

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2011.08.28

SHOEI MULTI TECH ヘルメット

110828m01shoeimultitech

SHOEIのフリップアップヘルメット、マルチテック。つい最近、バイク用として買った。

バイク用ヘルメットには、用途などによっていくつかの形式があるが、ファッション性にすぐれているものの安全性に欠けるジェット型やハーフ型を除外すれば、フルフェイス型かオフロード型、フリップアップ型あたりから選ぶことになる。

タカハシはもともとフルフェイスを愛用していたが、この20年間は、ずっとフリップアップ型を使っている。フルフェイスのチンガード部を跳ね上げられる、いわば可動式フルフェイスだ。
製品によってはフルフェイスとほぼ同等の安全性能があり、必要なときにはすぐ顔を開けられる。ちょっと重いという欠点はあるものの、普通に公道を走る分には便利なタイプだ。
ろくに言葉が通じない海外でロングツーリングをすることになったとき、少しでも他人と意思疎通しやすいタイプを探したのが導入のきっかけだった。

110828m02shoeimultitechしかし今ではオフロードバイクに乗って国内を走ってるんだから、タカハシもオフロード用をかぶればいいと思うかもしれない。でも、あのタイプのヘルメットの意味が、いまひとつよくわからない。多くのライダーは、じつは何も考えず、ただのファッションで無意味にかぶってるだけじゃないかと疑っているほどだ。

オフロード型にはひさしがついているから、前走車の跳ね石が顔に当たりにくいとか、開口部が大きくて呼吸しやすく、酸欠になりにくいといった機能性も理解できなくはないが、それは本気で殺人モトクロスレースなんかに出てるウルトラ上級レベルのライダーにとっての話だ。林道をカメのごとくノロノロ走るタカハシレベルなら、フルフェイスのシールドをチョコッと開ければ問題なく、とくに必要な条件というほどではない。
それよりも、圧倒的に走行頻度が高い舗装路でのプロテクトに焦点をしぼり、ラウンドシェイプで突起部が少ないヘルメットを選んだほうが、転倒時に頸椎の安全が確保しやすく合理的だろう。

さらにフリップアップ型なら、オマケ機能として、喉が乾いたらすぐにジュースが飲め、気分が悪くなったら瞬時にゲロが吐ける。花粉の季節にはあたりかまわずいつでも鼻がかめ、気に入らない奴には後ろから近づいてツバを吐くことも可能だ。
また、ツーリング先で誰かと話すときに素早く顔が見せられるというメリットも見逃せない。もっとも、見せて喜んでもらえる顔かどうかは、この際、問題にしないとしての話だが。

下の写真右が新しく買ったマルチテックで、写真左がそれまで使っていた同じSHOEI製のシンクロテックだ。名前は違うが、ほとんど見分けがつかないほどよく似ている。
金がなくて10年くらい買い替えられずにいたが、やっとのことで交換できた。メーカーは3年で新品に買い替えろとアナウンスしてるほどだから、けっこうボロボロのヤバい状態だった。

命を守りたければ、ヘルメットの形式なんぞにいちいち屁理屈をこねるより、1年でも早く交換すべきなのは云うまでもない。次はもう少し早く買い替えられるといいんだが。

110828m03shoeimultitech

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2011.07.01

Fブレーキ付きカート@琵琶湖SL

110701m01
京都時代のチームメイト Uさんがマイカートを貸してくれるというので、久しぶりにかつてのホームコース・琵琶湖スポーツランドを走った。

110701m02レーシングカートは、フレームやエンジン、タイヤなどのマテリアルを自由に組み替えて好きなマシンが作れるのが大きな特徴だ。もちろんレースでは、レギュレーションで厳しく規制されるが、ただコース走行を楽しむだけなら、どんなフレームにどんなエンジンを積み、どんなタイヤを履こうが、まったく自由だ。
110701m03Uさんのカートは、水冷2サイクル125ccのボルテックスROKエンジンを積み、ハイグリップタイヤを履いて、新式のリアスポイラーを付けている。どのカテゴリのレースにも適合しないが、いかにもホビーカーターらしく、趣味に走ったスタイルだといえる。

なかでも、いちばん大きな特徴は、やっぱりフロントブレーキ付きのCRGフレームを使っている点に尽きる。

110701m04ふつうカートのブレーキはリアに1個あるだけで、フロントブレーキは無い。しかし最近になって、上級カテゴリにはフロントブレーキが採用されはじめた。
左ペダルを踏み込む通常のリアブレーキとは別系統で動作するハンドレバー式ブレーキで、これを使うと、バイクのようにフロントとリアの2系統をまったく別々に制動できるようになる。

最初のうちは慣れないハンドレバーをおそるおそるキコキコやりながら走っていたタカハシにも、しばらくすると使い方がつかめてきた。

110701m05わずかな入力で強烈な効きが得られるバイクのフロントブレーキに比べると、カートのフロントは、思い切ってガツンと深めにかけないと制動力が出ないし、さほど繊細なコントロールもできない。でもその反面、フロントロックで瞬時に転倒するとゆー危険も皆無なので、限界ギリギリのハードブレーキングでも気楽にバンバンいける。
いっぽう、フロントを強烈に沈めたい場合には、リアよりわずかに早くフロントをかけるほうが効果的なのはバイク・ライディングと同じだ。制動力をより高め、ターンインの回頭性を上げることができる。

110701m06ただ、カートのフロントブレーキはどこでも使えるわけではない。たとえば旋回中にフロント制動すると、みょーにステアリングがヨレて、やたらキモチ悪いアンダーが出る。
慣れてくれば他にもいろんな使い方がありそうだが、まず最初はストレートからのハードブレーキングで試してみるのが無難だ。めいっぱいいけば、条件によっては3割くらい制動距離を詰められるから、まるでブレーキングがうまくなったような嬉しい錯覚も味わえるだろう。

110701m07Uさんのカートは素晴らしかったが、残念ながらこの日はドライバーがタコだったため、おもしろいように他のカートにガンガン抜かれまくった。それでも圧倒的なストッピング・パワーのおかげで、ブレーキ勝負では誰にも負けなかったんだから素晴らしい。
ほかのセクションは死ぬほどクソとろいタカハシが、突っ込みだけはなぜか異常に鋭いため、事情を知らないまわりのドライバーたちがずいぶん不思議がっていたようだ。

使いこなすには多少テクニックが必要かもしれないが、フロントブレーキはカートドライビングに深みを与えてくれる面白いデバイスだ。興味のある人はぜひフロントブレーキ付きのカートを買うといいだろう。

ただ購入にあたっては問題もある。
じつは値段がバカ高い。このフレームだと、新品なら約80万円、中古でも約60万円もするそうだ。フロントブレーキシステムだけでも、だいたい20万円するらしい。
110701m08やっとのことで日々を食いつないでいる哀れな三流貧乏イラストレーターなど、ドライバーの経済状態によっては破産必至のウルトラ高価格である。

タカハシは走り終わってからカートの値段を聞き、すぅぅ~っと血の気がひいた。もし事前に知らされていたら、全身が縮みあがって、とーてーまともに走れなかったろう。

どうやらこの世の中には、死ぬまで知らずにいたほうが幸せなことがあるらしい……。
110701m09

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2011.06.20

AFO CROSS 2010

110620m01_3昨年、書きそこねた記事を今頃になって書く。もう半年くらい前のことだから、完全にフレッシュさが失われ、話もややカビくさくなっているが、まあ大目にみてほしい。

じつは昨年も、関東某所にてタカハシ主催の恒例「AFOライダーキャンプ」が決行されていた。このキャンプには、ツーリングマガジン『アウトライダー』編集部をはじめ、さすらいの野宿ライダー、110620m02_2黒い系バイク小説家、電池でうごく世界一周ライダー、天才ツーリングカメラマンといったバイクツーリング業界の至宝たちが、意味もなくぞくぞくと集結。併せて、AFOライダー界では周知のモータースポーツイベントとなりつつあるAFO CROSSが華々しく開催された。

110620m03_2開催年ごとに競技内容が大幅に変わるAFO CROSSだが、2010年は「バイク・シューティング」によって争われた。バイクで走りながら「バレット」と呼ばれる各種の弾を大小のバケットに投げ込んでスコアを争うレースである。
最近AFO CROSS のバイク・シューティングをマネて作られた「玉入れ」という競技が、臆面もなくあちこちの小学校の運動会でおこなわれているから、それを想像してもらえばわかりやすいだろう。

110620m04バケットはコース内外の地上・樹上など数カ所に配置され、難易度によって10ptから100ptまでのスコアがついている。エントラントはスタートから2分間、肩掛けバッグに入れたさまざまなタイプのバレットをバケットに投げ入れてスコアを争うが、足付きやパイロンタッチ、コースアウトがあると失格だ(ただし女性エントラントには、足付き3回許可のハンデが与えられている)。
110620m05_2スタート後2分が経過すると、競技長によるホイッスルが鳴る。その後30秒以内に空気銃による射撃をおこなえばセッション終了だ。110620m06ホイッスル後でも、射撃完了までに足つきしたり、射撃までに30秒以上かかったら失格。しかしこの射撃をみごと指定のターゲットに的中させれば、ポイント2倍のボーナスがつく。
各エントラントはそれぞれ2回ずつアタックして、そのうち高いほうのスコアで勝敗を決するルールになっている。

ファーストアタッカーが手探りでたたき出した260ptを皮切りにレースはスタート。各エントラント必死のアタックが進むなか、突如として110620m07_3櫻井"ダーティ・アメリカン・チェリー"伸樹が100ptのハイスコア・バケットへの連投と射撃をも成功させ、2240ptという超人的大記録を打ち立てて、結局これがウイニング・スコアとなった。
これに続く1300ptで西野"アイアン・ゲリラ・ソルジャー"鉄兵が2位となり、悲願の初表彰台を獲得。河合"ヒゲキング"宏介と勝間田"歩くリアル中学2年男子"しげるが、それぞれ800ptで3位入賞を果たした。

110620m08_2タカハシも参戦にやぶさかではなかったんだが、ついうっかりしていて、ふと気づくとすでに競技が終っていた。
バトルの興奮さめやらぬ競技場を茜色に染める夕陽を浴びながら、もし参戦していたら確実に優勝の栄冠を手にしたであろう我が雄姿を想像すると、その感動に全身が打ちふるえる。うっかり実際に参戦してしまい、敗北の屈辱に全身を打ちふるわせるよりも、そのほうがずっと利口なことくらい、今さらわざわざ述べるまでもないだろう。110620m09
※AFO CROSS 2010 のリザルトは以下のとおり。
■優勝=櫻井"ダーティ・アメリカン・チェリー"伸樹(2240pt)/2位=西野"アイアン・ゲリラ・ソルジャー"鉄兵(1300pt)/3位(同立)=河合"ヒゲキング"宏介(800pt)/3位(同立)=勝間田"歩くリアル中学2年男子"しげる(800pt)/5位=虻川"フェイクシルバーウルフ"あぶ(640pt)/6位=松本"ライディング・ストマッカー"よしえ(110pt)/7位=田中"シューティング・スター"号(80pt)/8位=菅生"タイチョー"雅文(DNF)
110620m10

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2011.06.18

SUBARU KX21

110618subarukx21m01_2
スポーツカート用として定評のある4ストロークエンジン、スバルKX21に乗るチャンスがあった。空冷OHC4ストローク単気筒211cc、最高出力7~9psのパワーユニットだ。
あるカートコースで導入の準備を進めているところに出くわし、試験的に走らせてもらうことになった。

110618subarukx21m02このコースでは、現在4ストローク170ccクラスを標準エンジンとして使っている。標準カートで規定タイムをクリアし、適格と認められた人だけが乗れる上級カートとしてKX21をレンタルする予定だそうだ。
ただタカハシは一般公開前に特例としてテスト走行を許してもらったため、残念ながらコース名や営業内容などの詳細は書けない。画像にも、なんだか怪しげな修正が施してあるが、そこらはオトナの事情ということで許してもらいたい。

110618subarukx21m04_2ピカピカのニューエンジンは、今のところまだポン付けしただけで、マフラーなどは暫定的な装備。ギアも高めのままなので、現時点ではエンジンのポテンシャルが出し切れておらず、マックスの約70~80%のパワーといったところだろう。タイヤもとりあえずふつーのレンタルカート用をそのまま履かせてある。
これらの暫定パーツは、今後テストを重ねて専用品に付け替えるなどしたうえ、2011年7月には万全を期してレンタル提供を始める計画だそうだ。

110618subarukx21m03_2KX21はスロットルレスポンスの良さが際立つエンジンだ。ピークパワーはともかく、中低速域からのピックアップはKT100などの2ストロークエンジンにもけっしてひけをとらない。
170クラスのパワーにピッタリのショートコースでは、211ccだとオーバーパワーかと思ったが、意外にハマってひじょーに面白い。ただしパワフルなだけに、踏めばマシンはそれなりに暴れる。170クラスなら目立たないタイヤ冷間時のグリップ不足もハッキリと出る。
それだけに、初心者がいきなり乗るのは、やはりちょっと厳しい。一般レンタルカートでじゅうぶん力をつけたウデのいいドライバーに乗ってほしいエンジンだ。

110618subarukx21m05今はまだギアが合ってなくてパワーが出し切れてないから、タカハシのよーなヘタクソが乗っても危なくないが、それでも標準エンジンより3秒ほど速く走れた。今後パフォーマンスが全開になれば、タカハシレベルのタコドライバーだと、どこかにすっ飛んでいってしまうおそれもある。
が、きっちりカート経験を積んだ人なら、KX21は楽しめるエンジンだ。一般レンタルカートとは次元の違う「ほとんどレーシングカート」の世界を手軽に味わえるから、一般公開されたあかつきには、標準カートでしっかりウデを磨き、規定タイムをクリアして、ぜひ一度このエンジンで走ってみてほしい。

またその際には、ろくなタイムも出せないのに、ただのラッキーで自分だけ先に乗らせてもらったタカハシのことを、ズルだとか卑怯だとか生意気だとかぶつけてやるとか殺すとか、あまり悪しざまに罵らないように心がけてほしい。幸運に恵まれた他人をねたむような態度は、スポーツマンとしての品位にかかわる。
モータースポーツは紳士のスポーツである。これからも引き続き、礼節と敬愛をもって他人に接し、少しくらい気に入らない人や、ズルをした人をみかけても、中指を立てたり唾を吐いたりピットに喧嘩を売りにいったりスパナを投げつけたりしない紳士のスポーツであってほしい。ごく個人的な事情からだが、タカハシはいま切実にそう願っている。
110618subarukx21m06

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2011.04.23

AUTO PARADICE GOTENBA

110423m01autoparadicegotenba_2
オートパラダイス御殿場は、富士の裾野に位置する中部屈指のレーシングカートコースだ。2010シーズンまで米国インディカーレースを闘っていた武藤英紀選手をはじめ、数多くのプロレーサーを輩出した。名前が長いのでOPGと略記されることも多い。

110423m02autoparadicegotenba全長952/930メートル、時計まわりのワイドなコースは、スリップストリームを使った高速バトルが楽しめる170メートルのロングストレートをもつ反面、インフィールドはかなりテクニカルな低速セクションになっていて、バラエティ豊かなコーナーワークが味わえる。時期によってコースレイアウトが変わり、高速系のハイスピードコースと、低速系のテクニカルコースが設定されるのも特徴のひとつだ。
また、トラックの舗装が入念に整備されていて、路面がスムーズでイレギュラーなグリップ変化が少ない点も素晴らしい。

110423m03autoparadicegotenbaレーシングカート主体のコースだが、誰でも乗れる手軽なレンタルカートも用意されている。7分間2000円、11分間3000円、15分間4000円の各コースがあり、ヘルメットやグローブの無料レンタルもあるから、手ぶらで行ってもすぐ走れる。
ビレルのレンタルカート専用フレームに4ストローク210ccエンジン、スバルEX210を搭載したカートは、コースとのマッチングもよく、誰もがモータースポーツのフィーリングを満喫できる。ただガチガチの上級カートドライバーだと、さすがにレンタルカートではちょっと物足りないかもしれない。慣れればフルコース全開キープのまま走れてしまい、ブレーキングやアクセルワークの必要がほとんどないからだ。

110423m04autoparadicegotenbaカートにかぎらず多くの四輪車は、ステアリングを切るとフロントの抵抗が大きくなり、半自動的に少しだけ減速する。だから全開ではちょっと無理めなコーナーでは、コーナリングの前半でわざとステアリングをやや強めに使い、その効果だけで必要な減速を済ませてしまうこともある。
OPGのレンタルカートだと、とくにフットブレーキを使わなくても、だいたいこの方法で1周走れてしまう。ラクでいいともいえるが、目を血走らせて一億火の玉、玉砕覚悟のブレーキ勝負を楽しみたいとゆー頭のイカれたドライバーたちには、もう少しエンジンパワーがほしいところだろう。

110423m05autoparadicegotenba_2貧窮ドライバータカハシも、たまの旅先のレジャーだからと、ここぞとばかり15分4000円の高額コースをド~ンと張り込んでコースイン。この時期は、根性要らずのテクニカルコースレイアウトだから、臆病者のタカハシがドド~ンと好タイムを叩き出すにはピッタリのタイミングなのだ。
が、必死にアクセルを踏みつけて奮闘すること15分、けっきょく残酷な電光掲示板のラップタイムに、ドドド~ンと落ち込んでマシンを降りる結果となった……。

110423m06autoparadicegotenba初めて走る人なら1分05秒前後を目標にするとよい。経験者なら1分を切るくらいが目安だそうだ。もし58秒台に入れられれば、けっこう速いほうで、運よく58秒台をマークできると、ラップシートに管理人さんがハナマルを書いて讃えてくれるスペシャルサービスもある。
腕におぼえのあるドライバーは、栄誉のハナマル獲得めざしてガンガン走り込むといい。腕のおぼえがイマイチなタカハシ系ドライバーの場合は、自前でハナマルを書き込んで速くなった雰囲気だけでも楽しむといい。あとで多少みじめな気分になるかもしれないが、少なくともちょっとした富士山観光の記念品にはなるはずだ。

110423m07autoparadicegotenba
※料金等は2011年4月時点

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2011.04.15

TOYOTA COROLLA X ASSISTA

110414m01

誰もが認めるキング・オブ・大衆車、トヨタカローラ。1966年の生産開始から脈々と続く、大衆車の世界基準ともいえるシリーズだ。
これはE120型として2000年代前半に生産されたもの。Xアシスタパッケージというビジネスタイプの省装備モデルで、1300ccガソリンエンジンを載せたFF車である。

クルマを車検に出したとき、代車として借りてきた。1日あたりたった750円(保険料のみ)という破格の使用料だった。

110414m02_3ほとんどのスポーツ派ドライバーにとって、カローラは営業マンや主婦が乗る、何から何までどーでもいい安物の車として認識されているのではなかろうか。僕もそう思っていた。
が、大衆車のスタンダードとして長らく世界に君臨してきたこのクルマには、やはりそれだけの理由がある。おそろしいことに、実際に乗ってみると、カローラにはまったく何の不足も感じない。いわば、もともと何の不足もないことだけを唯一の目的として作られた、ただもうひたすら何の不足もないことだけが取り柄のクルマなのである。

走りも取り立てて面白くはない。でも、すごくつまらないわけでもない。

110414m03_3エンジンは、ドライブレンジだけだと、さすがにトルクが細くて頼りないが、オーバードライブをカットしてLレンジやセカンドレンジできっちり回せば、それなりにパワー感があり、ささやかなスポーツフィーリングが味わえる。どこもかしこも横を向いてドリドリしないと気が済まない変態ドライバーじゃなければ、これだけ走れば充分だろう。

足回りは硬すぎず柔らかすぎず、へんに腰砕けにもならないから、無理さえしなければ不安はない。ブレーキは、ダウンヒルをガンガン攻めるのはちょっとまずいが、ふつうに踏んでるぶんには文句なくきく。FF車の特性もあってか、ステアリングの応答性も素晴らしい。
そのうえ、簡単装備のクルマとかいいながら、ラジオもエアコンも自動ドアロックもパワーウインドウも全部ついている。デザインにはそれとなく高級感があり、目立ちすぎないわりに押し出しがきく絶妙のバランスだ。
生真面目を絵に描いて額に入れてコンクリ詰めにしたような、ガチガチにお堅いメーカーの開発担当者に、「さあ、このクルマで、この値段で、いったい何が不満?」と、いちいち挑戦状を突きつけられているよーな気分になるクルマである。

750円で借りられる中古カローラを、日本の自動車技術のひとつの極致だと感じてしまうのは、たんに哀れな貧乏ドライバータカハシが、めったに高級車に乗れない暮らしをしているせいなのかもしれない。が、地球上のほとんどの地域で真に必要とされるのは、やはりこういうクルマなのだ。
カローラは、まったく非の打ちどころのない名車だ。でも残念ながらタカハシは、絶対に生涯カローラを買わないだろう。そこがまたカローラのカローラたるゆえんでもある。

110414m04

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2011.03.04

刈谷ハイウェイオアシス 100円ゴーカート[動画]

 「ハイウェイオアシス」とゆーのは、高速道路のパーキングエリアにくっついた施設や公園のことだ。地域振興のためもあって最近あちこちに建設されている。刈谷ハイウェイオアシスもそのひとつ。巨大な観覧車やメリーゴーランドのある遊園地で、伊勢湾岸自動車道から利用できる。

110304m01ここのゴーカートは、流線形のフォルムが美しい2人乗り。謎の4ストローク単気筒エンジンを搭載し、3歳児でも乗車可能という、すぐれたドライバビリティを誇るマシンである。
しかも、コース1周、全開キープで約2分間のスリリングなカーティングが楽しめて、そのコストはたったの100円。このスーパープライスが何よりも素晴らしい。

自動券売機で乗車券さえ買えば、すぐ乗れる。シートベルトの装着を手伝ったり、運転方法の説明をしてくれる係員のおじさんも親切だ。

110304m02マックス付近でいちいち機械式リミッターがかかってるっぽい、あぅんあぅん悲しげなエンジン音を聞いていると、いっそアクセルワイヤーをつかんで手で引っ張れば、倍ほどスピードが出せるよーな気もするが、まさか実際に試して暴走させるワケにもゆかず、我慢して最後までノロノロ走り抜いた。

たしかに、真のモーターアスリートにとっては、パフォーマンスにやや不満の残る激遅カートであろう。しかしプライスを考えれば、それも納得。いくらF1が速くても、何十億円も積んでシートを買う価値があるかどうかは、やはり一考を要する。しかし、いくら遅くても、たった100円払うだけなら、たとえ三流イラストレーターのような貧困階層でも、さほど思いわずらうにはあたらない。

110304m03刈谷ハイウェイオアシスでは、誰もが激安で簡単にゴーカートの愉悦を手に入れられる。むろん子供が楽しむのも悪くないが、運転に疲れたドライバーにこそ乗ってほしい一台だ。長時間の高速走行に疲れた心身も、ギンギンの低速走行で瞬時にスカッとリフレッシュすることウケアイだ。

ちなみにオンボードビデオには、タカハシが血のにじむような努力のすえ、売価7500円の激安電子オルガンで演奏したオリジナルミュージックがついている。もしかしたらかつてどこかで似たような曲を聴いたことがある人もいるかもしれないが、たんなる偶然の一致で、けっして盗作ではない。あまり気にしないでほしい。

110304m04

※料金等は2011年3月時点

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2010.11.09

SWGP2010 EAST rd.01秩父

101109m01
タカハシ主催のレンタルカートレースSWGP(スモール・ワールド・グランプリ)2010シリーズがいよいよ開幕! 今シーズンの幕開けと同時に幕引きをも告げる、わりかし安直な一戦が晩秋のF-1リゾート秩父で開催された。
101109m02が、記念すべき初の東日本開催にも関わらず、タカハシの不人望がたたってエントラントはわずか4名。「SWGP公式記録の認定には5名以上のエントラントが必要」という規定が満たされず、SWGP格式での開催は見送られたが、SWGPアンオフィシャル格式でごくフツーに開催されてしまい、SWGPっていったい何? という、しごくもっともな疑問だけが残るレースとなった。

とはいえせっかくの非公式なので、いつもなら3位入賞者までは授与されるハズの賞品を、ここぞとばかり優勝者のみに限定。タカハシのスモール・マインドそのままに、ケチくささ全開のオープニング兼ファイナルラウンドが戦われることとなった。

101109m03レースは、走行セッション後にプリントアウトされるラップタイムで勝敗を争うタイムアタック形式。規定時間内なら、エントラントの筋力&財力が許すかぎり何度でも自由にアタックすることが許される。今回はなんとJAFの全面協力のもとコース走行料が半額化され、10周1000円の激安料金になったとあって、各エントラントは心おきなくアタックに専念することができた。

101109m04スタート直後、優勝候補最右翼のA.Absintheが、まずは34.196秒のターゲットタイムをたたき出したが、たちまちGO.Tanacaが32.940秒を、Yoshiee.Mが32.886秒をそれぞれマークし、レディスドライバーたちが果敢にトップを追う展開となった。
しかし体力に劣るレディスは後半戦で次第に失速。やがてレースは大本命A.Absinthe と、ダークホースY.Negichuの一騎打ちの様相を見せはじめる。

101109m05血で血を洗うバトルの末、コンペティションリーダーのA.Absintheがまずは走行を終了。いよいよ運命のチャレンジャーY.Negichuが夕暮れのコースに飛び出し、報道陣のカメラの砲列が見つめるなか、渾身のラストアタックに臨んだ。
ラップを重ねるごとに着実にタイムを削ってゆくY.Negichu。奇跡の大逆転への期待に、いまや観衆のボルテージも最高潮だ。しかし、ベストラップにコンマ6秒のビハインドまで迫ったところで悲劇は起きた。

101109m06日没を迎えて急激に路面温度が下がり、グリップが低下したため、Y.Negichuのマシンは最もスピードの乗るファイナルコーナーをわずかにオーバーラン。101109m10グランドスタンドを埋め尽くす大観衆の悲鳴のなか、タイヤバリアに激しくヒットし、スピンしながらウォールを突き破ってピットロードにまで飛び込む過激な大クラッシュとなってしまった。
気の早いタカハシが、さっそく葬儀屋を手配しはじめたほど強烈なダメージを負ったY.Negichuだったが、コース上に散乱した頭部および手足といった各パーツを自力でせっせと拾い集めると、不死鳥のごとくコースへ復帰。さらに、バリア復旧作業にいそしむコーススタッフを尻目に決死のアタックを強行、30.901秒までタイムを削った健闘ぶりは特筆に価する。
101109m07しかし追撃むなしくタイムは及ばず、Y.Negichuは2番手でフィニッシュ。30.536秒のベストラップをもって、A.AbsintheがSWGP東日本シリーズ初代ウィナーの栄冠に輝いた。副賞の大型ラジコンカーを手に、ポディウムで感涙にむせぶチャンプ(でも非公式)の姿が印象に残るグランプリであった。

101109m08ちなみに主催者タカハシは、今回もレースに出場しなかった。いや、ちょっとは走ったが、本気は出さなかった。初心者の指導と称してわざとゆっくりコースを走ってみせるなど、ちょいちょい「今日は本気じゃないですよ感」をアピールしまくる作戦により、レースへの参戦を回避。敗北の危機からみごと脱出することに成功したのだ。
このような戦略を、卑怯とかズルいとか女々しいなどと、いちいち口うるさく批判してはいけない。どんなに実力のあるドライバーにだって、やはり知略は必要だ。ましてモーターレースの最底辺を生きるタコドライバーには、ガラスのハートと紙クズのよーなプライドを守るため、こういったストラテジーが必要不可欠なのである。
101109m10_2

■SWGP EAST2010 rd.01秩父リザルト(非公式)は以下のとおり■ 優勝="最速インベスティゲーター"A.Absinthe/2位="シケインの神風アタッカー"Y.Negichu/3位="光速のダイジェスティブ・ランナー"Yoshiee.M/4位="インフィールドの女王"GO.Tanaca
101109m09
※Photo by Yasuyuki"negi"Nogishi / Mieko Tanaka ...and more

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2010.10.27

京都林道2010秋[動画]

京都に里帰りしたところ、折よくバイクショップ STAFF 店主とーるさんが主催する林道ツーリングのタイミングにぶつかったので、一緒に走らせてもらうことにした。

かつては未舗装林道の宝庫だった京都北山も、昨今めっきりダートが減った。いくつかの懐かしい林道をたどる途中では、タカハシがバイク初心者だった頃、よく走っていたモトクロスコースの残骸にも立ち寄る機会があった。

101027m01当時は多くのライダーで賑わっていたレースコースも、今では周囲に人影さえなく、草ボーボーの荒地と化している。しかも、今になって見るとやたら狭くて小さい。せいぜい原チャリクラスのミニバイクで走るのがギリギリみたいな、なんとなくポンコツくさいコースだ。

30年の時間が、林道も、モトクロスコースも、すっかり様変わりさせてしまった……。

懐かしさにふらふらとコースインすると、一発でジャンプに失敗し、安っぽい昭和のギャグマンガのごとくみごとに転倒。頭から水たまりに突っ込んで全身ドロまみれになった。
ちょっとアクセルを開けると瞬時にひっくり返るタカハシのヘタクソぶりだけは、初心者の頃と何一つ変わっていない。が、いくら変わってなくても、コレはむしろちっとも嬉しくない。じつに残念な話である。

そういえば、タカハシの愛機ホンダCRM80も、中古で譲り受けてから、そろそろ20年になる。
「最近すこしガタがきてる感じがするんだよね」と、なにげに周囲のライダーに同情を求めたが、誰もが口を揃えて「あんなもん、15年前には、もー完全なポンコツだったぞ」と厳しく反駁した。じつに残念な話である。

101027m02さて、いくら役立たずのタカハシといえども、みんなの楽しいツーリングに割り込ませてもらっといて何もしないとゆーワケにはゆかない。不肖のビデオ係をつとめることになった。
あいかわらず専用の撮影機材は持ってないから、いつもの片手運転&激安デジカメ手持ち撮影だ。

ところがガチャガチャとダートを走りながら撮影していたら、衝撃でデジカメのバッテリーカバーが割れた。やむなく昼食用コンビニおにぎりの品質表示シールを剥がし、粘着テープ代わりに貼り付けてムリヤリ応急修理を敢行。おかげで撮影は無事に終えられたものの、おにぎりシールを貼ったデジカメは、外観的にややジジむさく、どことなくポンコツ感漂うカメラになってしまった。じつに残念な話である。

101027m03走行後には、参加したライダーの一人が専用ヘルメットカメラで撮影した、素晴らしいムービーデータをタカハシに渡してくれた。せっかくだからムービーの編集素材として使ってくれという嬉しい提案だったから、大喜びで持ち帰ったのだが、帰宅してデータを開くと、パソコンが古すぎてパフォーマンスが足りず、編集ソフトがまったく動かなかった。
すべての物体が劇的にポンコツ化してゆくタカハシの身辺では、パソコンもまた例外ではなく、すっかり老朽ポンコツと化してしまっているようだ。じつに残念な話である。

せっかくポンコツバイクに乗ったポンコツライダーがポンコツデジカメで撮影してポンコツパソコンで編集した貴重な総合ポンコツムービーである。
激揺れブレブレ映像に胃酸をこみ上げさせつつも、うらぶれた我が身の晩秋を深まる林道の秋に重ね、心ゆくまで残念気分を満喫してもらいたい。

101027m04
※Photo by H"Super sonic bio mecha-borg"Athupiro

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2010.10.04

YAMAHA GRIZZLY125

101004m00

栃木県の那須バギーパークで四輪バギーに乗ってきた。

101004m01ATV(オール・テレイン・ビークル=全地形対応車)とも呼ばれる四輪バギーは、その名のとおり、砂地や泥地、雪道といった悪路を走るために作られたクルマだ。たいていオフロード用の大型バルーンタイヤを履き、バイクっぽいバーハンドルが付いている。ただしスロットルは、バイクのような回転グリップ式じゃなく、レバー式がほとんどだ。

コーナリング特性は四輪に似ているが、極端なアンダーステアやオーバーステアが出やすく、乗用車に較べると安定性は遥かに劣る。
101004m02車幅のわりに重心が高く、フルコーナリング時には、ライダーがイン側に荷重しないと簡単に横転してしまうのも特徴だ。転倒を防ぐため、ライダーがボディアクションを駆使して走るという点ではバイクに似ているともいえる。

バイクライダーにはいかにも乗りやすそうなATVだが、操縦性はバイクとだいぶ違うから注意が必要だ。
まず、絶対に足を着いてはならない。バイクライダーというものは、マシンの挙動が乱れると、チョコッと足を着いて立て直したがる安直な生き物だが、そのクセのせいでATVの巨大な後輪に足を巻き込まれ、のたうち回るケースが散見される。
101004m03また、曲がるときにハンドルを切るのを忘れてはいけない。左右への荷重移動で半自動的にコーナリングが始まるバイクとは違い、ATVはライダーがハンドルを切らないと曲がらない。四輪ドライバーはまさかと思うかもしれないが、うっかりハンドルを切り忘れてコーナーに突っ込み、そのまま真っ直ぐコースを飛び出す哀しいライダーが後を絶たないのだ。

那須バギーパークの主力四輪バギーは、ヤマハGRIZZLY 125。SOHC空冷4ストローク単気筒124ccエンジンと自動遠心クラッチ&無段変速を搭載した入門クラスのATVだ。

101004m04ゆっくり走れば安全なATVだが、フロント荷重のままステアリングをこじったり、アクセルを開けながら不用意にステアリングを切ると、とんでもない方向にすっ飛んでいくことがある。ファニーな見た目に似合わず、操縦性は意外と凶悪なのだ。
そのため那須バギーパークのATVは、アクセル開度を60パーセント程度に制限してある。全開の6割しかパワーが出ないんだから、たいていの場合はこれで安全というわけだ。
が、ライダーのテクニックが標準ライダーの6割を割り込む低レベルだと話は別で、これではまだ安全じゃないのは理の当然ともいえる。タカハシのように、標準ライダー比で3割弱のテクニックしかないタコライダーが無思慮に激走した結果、どんな大惨事が起きたかは、諸賢の想像に任せたい。

101004m05那須バギーパークでは、1周800円(大人用・125cc)払えば、ライセンス不要で誰でも即バギーライダーになれる。トラックは1周約600メートル、全面ダートだが、すみずみまで手入れが行き届いて美しい。適度なアップダウンとギャップがあり、ダウンヒルではそれなりのスピード感も楽しめる。

カップルには、二人乗りバギーもお薦めだ。こちらは1周1200円。乗用車っぽい操作系で運転も簡単だ。
台湾Carter社製のダートカーだが、エンジンが非力な4ストローク150ccだから、いくら全開にしてもドリドリの大激走とはいかない。しかしある調査によれば、このマシンに乗る男性ドライバーの95パーセントは、ナビゲーターとの心の距離を縮めることには異常に執着する反面、エンジンやサスペンションといったメカニカル・ファクターにはぜんぜん関心がないため、この程度のパフォーマンスでも、サービスの満足度はきわめて高いそうである。
101004m06
※料金等は2010年9月時点

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2010.08.09

カートログ トランポ

100809m01

100809m000421←カート練習ログ
【ほぼ5年前のタカハシ 2005.4.21】
※画像をクリックすると拡大します。

小さいながらレース専用マシンである以上、カートは公道を走れない。だからどうしてもコースまで運ぶトランスポーターが必要だ。
タカハシは、ふだんはコース付属の月極めガレージ(と呼ばれる、たんなる倉庫)にカートを預けていたから、いちいち自分で運ぶ必要はなかったが、この日はショップでカートを修理した直後だったため、コースまで自力で運ぶことになった。

トランスポーター、略してトランポと呼ばれるカート運搬用のクルマは、いろいろなタイプのものが使われている。
国産ワゴン車を使う人がいちばん多いと思うが、なかには外車のステーションワゴンを使っているリッチな人や、キャンピングカー仕立てのマイクロバスを使う人、ママが運転するドイツ製の専用高級トラックでコースにやってくる中学生レーサーまでいる。

100809m03でも、必ずしも豪華なトランスポーターがなければいけないワケじゃなく、カートを運べさえすれば、クルマはなんでもOKだ。サイドポンツーンやタイヤといったパーツをはずせばカートはずいぶん小さくなって、軽ワゴンにも載せられるし、ちょっと頑張ればスキーキャリアで乗用車のルーフに載せて運ぶことだってできる。
金はないが、時間と体力だけは有り余っているという人なら、リヤカーに載せて自転車で引っ張って運んだって、誰かに文句をいわれる筋合いはない。筋トレにもなるので、未来のF1ドライバーを夢見る若い学生カーターにお薦めだ。もっとも、マジでそんなことしてる奴は一度も見たことないが。

100809m02タカハシは、ごく標準的な国産ワゴン車をトランポに使っている。せっかくだから積載状態の写真を見てもらおう。ラゲッジには木製レールなんか付いていて、いかにもトランポらしくみえるかもしれないが、実際にはこんな装置は使ったことがない。
これは、あるクルマ雑誌から「カートに乗ってるイラストレーターを紹介する記事を書くからトランポの写真を送れ」といわれたときに、どうせなら見栄えのいい写真を送ろうとズルをして、撮影前日に大慌てででっち上げたインチキ積載装置だからだ。
ヘタクソな日曜大工で作った軟弱なレールは、自立しているのが不思議なくらい激しくグニャグニャで、カートなんか載せると危ないし、積み下ろしにもかえって手間がかかる。なんの役にも立たないばかりか邪魔になるだけなので、撮影が済んだら、ソッコーで叩き壊して捨ててしまった。

そんなわけで、タカハシはいつもなんの工夫もないポンコツワゴン車にカートを積んで、あちこちのコースに出かけてきた。でも、もちろん何の不満もない。ヘタレなタコドライバーにとっては、リヤカー付きの自転車じゃなく、曲がりなりにもエンジン付きのトランポがあるだけで、もったいないくらい恵まれた待遇だからである。

100809m04

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2010.07.29

DIRT CRUISE 2nd@大名栗林道[動画]

バイクツーリングマガジン『アウトライダー』誌の副編集長、櫻井"ダーティ・アメリカン・チェリー"伸樹さん主催のプライベート林道ツーリングイベント「ダートクルーズ」に誘ってもらった。第2弾となる今回は1泊2日のキャンプツーリングとして催されたが、タカハシは日程の都合でキャンプは諦め、日帰りで前半戦のみ参加した。

今回の大名栗林道ランに参加したライダーは合計4人。国産のポンコツ80cc車に乗るタカハシ以外の3人は、すべて1000ccクラスの高級大型舶来BMW車に乗るセレブ系ライダーである。

バイクをよく知らない人のなかには、このような4人構成の林道ツーリング・パーティでは、当然タカハシにも平等に4分の1の発言権と存在意義が与えられると思っている無邪気な人もいるかもしれないが、それは甘すぎる。バイクライダーにとって大切なのは、頭数ではなく、排気量なのだ。日本バイクツーリング連盟のレギュレーションでも、「ツーリングパーティにおけるライダーの価値は、排気量ベースで算出すること」と定められている。
リッタークラスの大型BMW3台に囲まれてしまうと、ホンダCRM80に乗るタカハシには、おおむね全体の40分の1程度の価値しか与えられない計算になる。うっかり油断していると、そこらへんの紙くずと一緒に焚き火にくべられかねない哀れな存在なのだ。

せめて焚き付けとして焼かれるのだけは避けようと、タカハシは猛暑でフラフラになりつつも激安デジカメによる手持ちムービー撮影を敢行。必死にツーリングへの貢献をアピールしてみたものの、これが手持ち撮影の限界なのか、撮影テクニックが未熟だったのか、そもそも走りがヘタレすぎたのか、けっきょくグラングラン揺れまくる上部消化管逆流系ムービーしか撮れずにツーリングを終えた。

このぶんでは、タカハシが次回のダートクルーズに誘ってもらえる可能性はきわめて低い。それはさすがにちょっと困るので、とりあえず80ccのエンジンをボアアップして、手っ取り早く1000ccマシンに改造してくれる凄腕ファクトリーがないものか、目を血走らせてネット検索を繰り返しているところである。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2010.05.05

京都林道 2010[動画]

タカハシは東京に住んでいるが、今でもときどき故郷・京都でバイクを走らせている。たいていの関西出張では、バイクをクルマに積んでゆき、地元のライダーと走っているからだ。この春にも、10人ほどの仲間と市街北部の林道をツーリングする機会にめぐまれた。

自分が声をかけたのだから、いちおうタカハシがツーリングリーダーをつとめなくてはならない。でも、もともとヘタレなタコライダーなうえに、ろくすっぽ林道を走ったことがなく、ほとんど道を知らない。なのでリーダーとは名ばかりで、けっきょくメンバーの誰かに先導してもらい、みんなの後ろからついて走るだけになってしまった。

しかし、さすがに何もかも他人に任せっぱなしというわけにはゆかない。せめてお詫びのしるしに記念撮影くらいしようと、激安デジカメでムービーを撮ってきた。
だがムービー撮影用のホルダー類は高くてとても買えないため、あいかわらず片手運転&手持ちカメラでのいいかげんな撮影だ。終始ぐらんぐらん揺れまくる超キモチわるいムービーなので、あまりじっと見ているとゲロってしまう可能性もある。嘔吐中枢の敏感な人は、胃部不快感に注意しつつ鑑賞してほしい。

さて林道を走り終え、山頂で一息ついて、なんとなくこれで無事にツーリングが終わるよーな雰囲気になりかけていたとき、愛機CRM80のリアタイヤが、プシュ~と悲しげな音をあげた。パンクである。

各種のバイク・プロブレムのなかでも、もっとも苦手なマシントラブル(ってほどのもんか?)に軽くパニくりつつも、やや得意げにパンク修理剤を取り出してリペアを試みるタカハシ。
だが、かんじんの注入作業がうまくできず、轟音とともに薬剤が激しく噴出。まるで低俗なコントのよーに頭から薬剤をかぶって全身泡まみれになった。涙を浮かべてその後も必死に作業を続行したが、結局まったく効果がなく、パンク状態のまま時速20キロの超低速で下山することとなった。
そのときタカハシの背後でパーティが大渋滞となり、バックミラーの奥からビンビンとメンバーの冷たい視線を浴び続けることになったのはいうまでもない。

京都にはこれからもバイクを積んでいくつもりだが、こんな調子では、次回のツーリングに付き合ってくれる優しいライダーがいるかどうか、なんとも心もとない。

100505m01

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2010.04.25

DASTUN Bluebird SSS type610

Datsunbluebirdsss100425m01
ダットサン ブルーバードの4代目にあたる610型ブルーバードSSS。1980年代前半に撮った写真だ。

このクルマは1971年に発表されたブルーバードUで、当時は通称「ブルユー」として一般に知られていた。SSSはスーパー・スポーツ・セダンの略で、シリーズ中では上級グレードにあたる……といったことは、さっき調べて初めて知った。
なにしろ乗った当時は、どこかから転がり出てきたポンコツにすぎず、車名にも性能にもまったく興味がなかったからだ。

Datsunbluebirdsss100425m022010年代の今なら、たとえ10年前のクルマでも、「ちょっと古い中古車」としてじゅうぶん実用に耐える性能があるが、80年代の「10年前のクルマ」といえば、まだまだ自動車技術のレベルが低かった70年代のマシンだから、ほとんどスクラップ同然のシロモノだった。
このブルーバードも例外ではない。免許を取ったばかりの友人が父親のクルマを借り出し、運転の練習を兼ねて大学までドライブしてきたところを試乗させてもらったが、ちょっと乗るだけで、細部まで徹底的にガタがきているのがハッキリわかるほどボロボロだった。

Datsunbluebirdsss100425m03もともと腐ったポンコツなんだから、あともうちょっとよけいに壊れたってべつに構やしないだろうと独自の判断をくだし、手近なダートに乗り入れて走らせてみたが、パワーはないしステアリングはダルダルだしサスは腰砕けだしで、曲がるたびにフロアをガリガリ地べたにこすってばかりで、ちっとも前に進まない。
一時は国際ラリーでも活躍したクルマだそうだが、よっぽど改造しまくらないとラリーなんか絶対ムリ! という、なんだか物悲しい性能だった。

Datsunbluebirdsss100425m04これはマジつまんないカス車だね、二束三文の無価値な鉄クズだよと、ウルトラ的確&スーパー丁寧なインプレッションコメントを添えて友人にクルマを返却したところ、なぜか彼は憤然として運転席に乗り込み、バタンと勢いよくドアをしめると、何度か軽くエンストしつつもエンジンを吹かし、ガリガリとギア鳴りの音だけを残して、またたく間に立ち去ってしまった。

彼の振る舞いは、まさに無礼のきわみだが、これも若さゆえの過ちとして、今となっては寛大な心で許してやりたいと思っている。
それにしても彼は今どうしているのだろう。試乗の日からすでに25年以上、あれから一度も連絡がなく、ようとして行くえが知れない。
Datsunbluebirdsss100425m05

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2010.04.03

SUZUKI GSX750S KATANA [動画]

スズキGSX750S KATANAは、1982年に発売されたロードバイクだ。
747cc空冷並列4気筒16バルブエンジンを搭載。最高出力69ps、乾燥重量222.5kg。当時、事実上の国内最大排気量だった750cc、いわゆるナナハンを代表するマシンのひとつである。

ドイツ人工業デザイナー、ハンス・ムートが手がけた斬新なデザインが話題になったが、国内版はオリジナルとは似ても似つかぬ無惨な姿だった。
低くセットされたセパハンが耕耘機風のアップハンドルに付け替えられていたところまではギリギリ理解できなくもないが、なぜ人畜無害のミニスクリーンや、「刀」という漢字のエンブレムまでダメだったのか、当時の運輸省のワケわかんない規制には首をかしげさせられる。

タカハシは学生時代、このバイクを中古で買ったが、2年もするとあちこち壊れてきたので、やむなく売り払った。最初から最後まで改造はせず、珍妙なフルノーマルのままだった。

動画は、すでにフレームがグニャグニャにヨレてまっすぐ走らなくなり、すっかり動く鉄屑と化したKATANAを手放すにあたり、学校の先輩たちが記念に撮ってくれたムービーだ。まだビデオカメラが普及してなかった時代だから、古めかしい8ミリフィルムで撮影されている。映像がガラガラしてて見づらいのはそのせいだ。

ちなみに映像の背景は、公道に似せて超精密に作り込まれた屋外撮影セットである。画面内にウロウロしている人やクルマは、もちろんすべて撮影スタッフが苦心して掻き集めてきたエキストラだ。
だと思う。少なくともタカハシは、心から固くそう信じている。いくら当時、若すぎるために脳が未発達で、ハツカネズミ程度の知能しかなかったクルクルパーなタカハシといっても、さすがにリアル住宅街の真ん中でバイク撮影なんぞやるハズがないからだ。

つまりこの映像は、あくまで撮影専用コース上での、タコライダーによるテスト走行である。
公道では、くれぐれも交通ルールを遵守し、慈愛と譲り合いの精神でマナーを尊重し、急加速や急減速や急旋回やジャンプをせず、人と地球と動植物と魚介類にやさしいエコ運転を心がけ、息が詰まって死んじゃうほどゆっくり安全に走りたいものである。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2010.03.14

F1リゾート秩父

100314m01

F1リゾート秩父は「秩父ミューズパーク スポーツの森」内に設けられた、全長500m、時計回りのレンタルカート専用コース。縁石やグリーンはなく、アスファルト舗装のイエローラインを基準にタイヤバリアを並べただけの簡易型トラックを使っている。

100314m02スバル製の汎用4サイクルエンジン EX170を搭載したカートは、いちおうビレル製を名乗っているが、外装はけっこーボロボロだ。しかし整備はしっかりしていて、カートの性能に極端なバラつきはない。もっとも全部乗ったわけじゃないから、たまたまアタリがよかっただけかもしれないが。

パワーに劣るEX170で比較的ゆったりしたコースを走るので、慣れたドライバーには一見つまらなそうに見えるかもしれないが、じつはそんなことはなく、見た目以上にスリリングな走りが楽しめる。

100314m03アンダーパワーのカートだと、低速コーナーからの脱出加速がダルくて退屈することが多いが、F1リゾート秩父には極端にタイトなコーナーや、カートの能力を超える高速コーナーがなく、適度なコーナーをバランスよくつないだレイアウトになっているため、カート界最弱ともいわれるヘタレな4サイクルエンジンでも、それなりのGフォースとスピード感が楽しめる。
そこらへんの駐車場と変わらないプアな舗装のせいで路面のミューが低く、タイヤのグリップが悪いことも、むしろスリルの演出に一役買っているプラス面だ。

100314m04タイムを削るには、できるだけインデッドに攻めつつも、なるべくスピードを殺さず滑らかにターンしなくちゃならないが、カートにパワーがないだけに、いったん失速すると回復は難しい。そのへんにデリケートな操作が求められるから、熟練のレーシングカーターでも、けっこう真剣に試行錯誤のプロセスを楽しめるだろう。
とくにコース終盤のシケインは、全開キープでキチッと抜けられるとソーカイで、モータースポーツの醍醐味が味わえる。イージーにみえて、なかなか奥の深いコースレイアウトなのだ。

100314m05基準ラップタイムは34秒台とされているが、かなり甘めの設定だ。マジビギナーやタカハシのよーなタコドライバーでなければ、誰でもすぐクリアできるだろう。常連ドライバーなら28秒台で走れるそうだ。
ただしタイヤバリアで区切られた簡易コースだけに、レコード面はちょっとアバウトで、いろんなドライバーが走ってるうちに少しずつバリアがずれてコースが広がっていくと、そのぶんラップタイムも上がってしまう。なので、ベストラップの数値には、さほど厳密さはないという。

100314m06さてF1リゾート秩父の最大の特色は、カートとかコースとかよりも、スタッフの対応がよくて親切・丁寧なことに尽きる。
ふだんあまり客あしらいの良くない激安店にばかり出入りしている貧乏人にとっては、「高い金を払ってカートに乗ったら、珍しくお客さま扱いしてもらえた♪」という、やや哀しい満足感が得られる、たいへん貴重なコースでもある。

100314m07このコースには、ファミリーやカップルで賑やかに遊びに出かけるといいだろう。コテージでの宿泊や観光などのレヂャ~をメインに楽しみ、カートにはあくまでシャレで乗るのがコツだ。「うわー、パパすご~い」とか「いやーんステキ!」とか黄色い声援を送られつつ、リッチな大人のリゾートライフを楽しむのが理想のスタイルだといえよう。
100314m08まちがっても、歳だけはくったものの精神面でぜんぜん大人になれず、幼稚さ丸出しで必死のタイムアタックを執拗に繰り返したあげく、ラップタイムにガックリ肩を落とし、めそめそとすすり泣く孤独&不気味な貧乏イラストレーターにだけは成り下がりたくないものである。

ヘルメットは無料レンタルがある。グローブは持ち込んでもいいが、なければ300円で購入できる。料金は3周1000円、10周2000円が基本だが、割安の回数券も用意されている。年に2度ほど半額割引キャンペーンをやっているから練習には絶好のチャンスだ。営業時間は10時~21時(冬期は ~19時)、火曜定休。
100314m9
※料金等は2010年3月時点

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2010.03.05

HONDA XLR80R [動画]

ホンダXLR80Rは、1987年に発売された小型トレールバイクだ。
車両重量76kgのボディに4ストロークOHC単気筒79cc、最高出力6.8psのエンジンを搭載。ガツンとくるピークパワーがないばかりか低速トルクも案外ヒョロヒョロのくせに、吹け上がりは滑らかで、よくまとまった足回りと軽量ボディのおかげもあって、クルクルと軽快なライディングが楽しめる。

モトクロスコースで血まみれになって殺人空中バトルをやらないと気がすまないような変態ライダーは別として、善意の一般市民ライダーならば、この程度の性能でも、じゅうぶんオフロード遊びが楽しめる。
もちろんタウンユースにも最適だ。うっかり高速道路を走ってしまうと瞬時に捕まると思うが、それ以外なら、路地裏でも林道でも通学路でも河原でも国道でも獣道でも気持ちよく走れる小さなオールラウンダーだ。

ムービーは、当時まだバイクの乗り入れが許されていた京都・木津川の河川敷で、友達のXLR80Rを借りて乗ったときのもの。

小さく軽く扱いやすいXLR80Rは、誰が乗っても思い切りぶんぶん振り回せるのがいいところだ。ゆるゆるイージーなエンジンは、たとえ初心者でも、女子でも、ヘタクソでも、腰抜けでも、ウジムシでも、それどころかタカハシでさえも、安心して全開気分が味わえる。

パワーはそこそこ、扱いやすさバツグンのXLR80Rは、これから泥まみれになってオフロードを走り回ってみたいワ♪と願う乙女なビギナー女子ライダーにピッタリだ。だからホンダとしても爆発的メガヒットを記録して各地で品切れが続出するつもりになっていたわけだが、残念ながら実際にはさっぱり販売が振るわず、たちまち製造中止になってしまった。
80ccというハンパな排気量や、いまいちパッとしないカタログスペックも一因だが、まずなによりも、オフロードを走り回ってみたいワ♪と願う乙女なビギナー女子ライダーが、国内に5万人いてくれなかったことが最大の敗因だろう。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

2010.02.08

大名栗林道 DC01 with CRM80[動画]

バイク雑誌『アウトライダー』副編集長、櫻井"アメリカンチェリー"伸樹さんの呼びかけで、昨秋、林道ツーリング「ダートクルーズ」が開催された。

ルートは約20キロにおよぶトレールが楽しめる首都圏有数のロングコース、大名栗林道。業界屈指の美人ライター、コバユリこと小林夕里子さんや、体毛系ワールドツアーカメラマン 河合"ヒゲキング"宏介さんなども参加するバイクセレブのための林道ツーリングだ。
タカハシも「道路のゴミ拾いと弁当の後片付けくらいだったら、みんなのジャマにならない範囲で参加してもいいよ」と声をかけてもらったので、ちぎれんばかりにシッポを振って参加させていただくことにした。

100208crm80bmw02mさて、こういうツーリングのスチル写真はたいていプロカメラマンが撮ってくれるんだが、今回はあいにくビデオ担当がいなかったため、急遽タカハシが撮影を拝命することになった。
だが、ビデオの準備をしてなかったので、持っていたのは激安デジカメ1台だけ。ホルダー類もないから、手持ちで撮るしかない。で、やむなく左手でデジカメを持ち、ずっと片手運転で林道を走りつつ撮影することになった。

おかげで猛烈にグラングラン揺れまくる超キモチ悪い映像が撮れた。
高価なパソコンを汚すといけないので、三半規管の弱い人は、念のためゲロ袋を用意してから鑑賞してほしい。

ところでタカハシは、愛車ホンダCRM80でこのツーリングに参加するつもりでいたのだが、他の参加車両が高級BMW車ばかりだと知り、ただちにマシンを変更。ドイツからBWM CRM80と呼ばれるニューマシンを直輸入し、ツーリングに臨んだ。
下の写真がそのバイクだ。世界的にも珍しいマシンなので、じっくり拝むとよい。

やはり自慢は、一般にはBWMという略称で知られているバイエルン・ワースト・モータース社のエンブレムの端正な美しさ。そして、コンビニサイズのリトルボディに搭載された1000cc水平対抗2気筒エンジンが生み出すスーパーパフォーマンスである。
オタッキーなバイクマニアの中には、エキパイの取り回しがワケわかんないなどと、いちいち細かい指摘をする神経質な人がいるおそれもある。が、実際これでビンビン走れてるんだから、誰にも文句をいわれる筋合いはないだろう。

なお、ビッグマシンで撮ったわりに、オンボード・ムービーには、やたらピーピーうるさい2ストロークサウンドが入っていると感じる人もいるかもしれない。が、それはただの幻聴か錯覚である。実際には、ドドドドド!というBWM特有の大迫力ツインサウンドが聞こえていることに早く気づいてほしい。
それでもまだおかしな音が聞こえる人には、一日も早く耳鼻科か心療内科を受診するよう勧めたい。

100208crm80bmw01m

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2010.02.02

サーキット秋ケ瀬 最終コーナー[動画]

モータースポーツを楽しむにはさまざまな走行テクニックが必要だが、上級者のなかには、「いちばん重要なテクニックはブレーキングだ」と主張する人が多い。

タカハシのよーなタコドライバーには、彼らの深遠な言葉の意味は理解できないが、少なくとも、走行中に壊れるといちばんイヤな部品がブレーキだということくらいならハッキリわかる。ブレーキが大切な部品なら、ブレーキングだって、やっぱり大切なテクニックなのではなかろうか。(←と、だいぶ大ざっぱにガンガン推測中)
たしかに考えてみれば、ブレーキングのうまいドライバーは例外なく速いし、逆にブレーキングのヘタなドライバーに速い人はいない。

サーキット秋ケ瀬の最終コーナーは、わりかし速度の乗るストレートから飛び込む左の中速ターン。入り口がちょっとトリッキーな形になってることもあって、ブレーキングテクニックが試されるポイントだ。

でもブレーキングがヘタレなタカハシは、たいてい勢い余ってオーバースピードで突っ込んでしまう。それでカートがズルズル横滑りしてドリフト状態におちいることが多い。
遊びでワザとやるならともかく、カートでマジ走りをしているときには、ドリフトはただ遅いだけのムダ走りだ。そのわりにコース幅をふさいでジャマになるため、速いドライバーたちにはめっぽう評判が悪い。おかげでタカハシは、ピットで誰かとすれ違うたびにチッと舌打ちされたり、背後からスパナや生卵を投げつけられ、肩身の狭い思いをしている。

せっかくだから、必死にステアリングにしがみつき、珍妙なタコ踊りを披露しつつ最終コーナーを駆け抜けてゆくタカハシの哀愁ムービーを掲載しておく。

ちなみにマシンはショップに借りたレンタルカート。エンジンはKT100SD、タイヤはSL07だ。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2010.01.31

SUZUKI RM80

100131suzukirm80m00
借り物のモトクロッサー、スズキRM80でコースを走っているところ。1980年代の半ばに撮った写真だ。

バイクのエンジンには、低回転ではぜんぜんパワーがないのに高回転でいきなりドカンとくるピーキーなタイプと、低回転と高回転のパワー差があまりないフラットなタイプがある。そのため、かつてのバイクは、ピーキーなヤツはパワーがあるが扱いにくく、フラットなヤツは扱いやすいがパワーがない、という困った矛盾をかかえていた。
しかし各種デバイスが発達し、ピークパワーと中低速トルクを両立させる技術が確立した現在では、ピーキーなエンジンなんてものには、まずお目にかかれなくなった。今の日本製の市販車なら、どれもそれなりにパワーがあって、しかもそこそこ乗りやすくできている。

100131suzukirm80m01だが1980年代には、まだピーキーなエンジンが巷にゴロゴロしていた。市販のストリートバイクにさえ、殺人的にピーキーなマシンがあったくらいだから、レーシングバイクではなおさらのことだ。

当時のモトクロッサーは、250cc、125cc、80ccの3クラスが一般的だったが、なかでも小排気量の80ccは、たいていピーキーなジャジャ馬だった。中速以下では、ほとんどエンストしそうにブルブルと頼りなく回っているエンジンが、パワーバンドに入ったとたん、パカーンと狂ったようにパワーを出す。

このRM80も例外ではない。低回転域ではライダーがつんのめるほど遅いくせに、高回転域では、まるでケツから蹴飛ばされたように暴力的に加速する。うっかり気を緩めていると振り落とされかねない、超過激な瞬発力だ。
シフトペダルを忙しくガチャガチャ踏んで、異常に狭いパワーバンドをキープしつつジャンプだらけのダートコースを走るのは至難の業だ。ところが、だからといって調子こいて高速域でブンブン回し続けていると、今度はエンジンが焼けて壊れてしまう。小さいくせになかなか気難しいエンジンだったのだ。

100131suzukirm80m02この写真を撮ったのは、直後に4時間耐久レースを控えて練習走行をしているときだった。
だが赤貧タカハシ青年は、レース用のバイクどころか走行装備ひとつ持ってなかったので、バイクはもちろん、ヘルメットもブーツもグローブも、何から何まで知人から借りてレースに出ていた。

ただ念のため断っておくと、全装備のうちトレーナーとジーパンとパンツと靴下とハンカチだけは自力で調達して参戦していた。つまり、100%他人に頼りきってレースをしていたわけではない。ないったらない。誰がなんつってもないったらない。

それはともかく、かんじんのそのレースのリザルトだが、残念ながら順位は付けてもらえなかった。エンジンブローで走行不能となり、リタイヤしたためだ。

今となっては、当時走ったレースのことなんて、もはや何ひとつ覚えていない。しかしリザルトだけは、これまでに参戦したレースはどれひとつとして忘れず、全部はっきりと確実に記憶している。
というのもタカハシは、これまで参戦したすべての耐久レースでエンジンを壊してリタイヤし、一度も完走したことがないからである。(しくしく)
100131suzukirm80m03

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2010.01.29

KT100SC+首ペロン現象

100129m00
久しぶりにショップのレンタルレーシングカートで、サーキット秋ケ瀬を走った。

100129m05_2たいていのレンタル用カートは、初心者ドライバーのために、速さを多少犠牲にしてでも、なるべく乗りやすく、壊れにくいように組まれているものだ。今回乗ったカートにも、いろいろ変更されている点があった。

タイヤは標準のSL07から、ハイグリップのSL6に換えてある。これなら初心者でもそこそこのペースで走れるし、無理さえしなければスピンしづらい。
また通常秋ケ瀬では87~88丁にセットされるリアスプロケットも、85丁にサイズダウンされている。加速力を多少犠牲にしてでもトップスピードを稼ぐため……ではなく、リアの直径をなるべく小さくして、コースアウト時の破損を防ぐのが狙いだ。

100129m03_2搭載されたYAMAHA KT100SCは、入門用エンジンの定番、KT100の湿式クラッチ版。クラッチなしのKT100SDや乾式クラッチのKT100SECに較べると加速が鈍く、アクセルでの姿勢制御もちょっとやりづらいが、逆にいえば、それだけマイルドで安定性が高いということだ。不慣れな初心者や、タカハシのようなタコドライバーには、むしろ乗りやすいエンジンなのだ。

100129m04ただ、こういったレンタルカートの仕様は、ショップとの交渉次第で融通がきくのがふつうだ。
たとえば公式戦にガンガン参戦しているような上級者なら、わざわざデチューンしたマシンに乗る必要はない。ドライバーに実績があれば、エンジンをレベルアップしたり、タイヤを組み替えたりして対応してもらえるものだ。

100129m02_3また上級者だけに限らず、ドライバーのレベルや要望に合わせて、それなりにカートをアレンジしてくれる親切なショップもある。
アルファノなどのラップ計測器だって、頼めば取り付けてもらえることがある。ドヘタなわりに経験だけはけっこう長いタカハシは、今回シレッと中級者のふりをしてショップと交渉し、まんまとアルファノを取り付けてもらうことに成功した。
無意味にぐるぐるコースを回っているだけのタカハシといえども、アルファノにタイムや周回数が表示されると、ちょっとした励みになるからだ。

100129m06が、勇んでコースインしてみると、久々にカートの強烈な横Gを受けて、わずか数十周の走行で首がペロンペロンに折れ、たちまちまともに走れなくなった。
これは初めてカートに乗る超初心者がよく体験する、通称「首ペロン現象」だ。コーナーごとに激しく頭を振り回されて酔っ払いのよーなヨレヨレ運転になるばかりか、軽くゲロってヘルメット内に酸っぱい液体を撒き散らしたり、ごくまれには、頭がもげてちぎれ飛び、アウト側にコロコロ転がってゆくこともあるという、じつに恐ろしい現象である。

この日、タカハシは首ペロン現象の恐怖と戦いながら、やっとの思いで3時間の走行を終えた。

だが、こんな状態ではタイムアタックなどできるはずがない。それどころか、首がのけぞりまくってアルファノを見ることすらできなかった。
タカハシも、せめていつかはアルファノに表示された無惨なラップタイムを直視しつつ、思うぞんぶん悲嘆の涙に暮れられるレベルに到達してみたいものである。
100129m07

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.11.23

電動ポケバイ@スポッチャ

091123m00
激しくサビれゆくゲーセン群のなかにあって堂々の独り勝ちをきめ、我が世の春を謳歌しているラウンドワン。そのスポーツバージョン、スポッチャに電動ポケバイが配備されていると聞いて、さっそく入間店に乗りに行った。

091123m01が、そこに電動ポケバイの専用コースはない。走行時刻になると、通常はローラースケート用として使っているオーバルトラックを開放し、5周だけポケバイで走らせてくれるシステムだ。
バイクはメーカーも車種も性能も不明だが、全体的にアジアンorロシアンプロダクトっぽい雰囲気をプンプン漂わせる謎のプラスチッキーマシン。なぜかモトクロッサー風ボディにブロックパターンタイヤを履き、充電式バッテリーと出力250W(推定)の電気モーターで走る。

091123m02ライダーは、ローラースケート用っぽいヘルメットをかぶらされ、ちゃんちゃんこっぽいゼッケンを着せられ、なんとなく罰ゲームっぽい姿にさせられる。
誇り高き日本男児にとって、この恥辱に耐えるのはきわめて難しいことだが、運転のほうは至って簡単だ。電源スイッチをオンにし、右手のスロットルをひねれば、音もなく苦もなく感動もなくスルスルと走り出す。ブレーキは左レバーで操作するリアのみで、フロントにはない。

091123m03ろくすっぽパワーはないが、全開にすれば、とりあえず軽い駆け足くらいのスピードが出る。ただ、コースの曲率に対してはやはり遅すぎる。これでは、ふつうに走るとつまらないというライダーもいるだろう。
そういう場合は、全開のままできるだけインベタのラインを走るとよい。ほとんどリーンしてないうちからステップがガンガン接地するため、チュルンチュルンに滑りまくるトラックと、接地感ゼロの奇怪なタイヤの組み合わせで、意外にビクビクもののスリリングな走りが楽しめる。
パワーもスピードも全然ないが、超ブキミな限界挙動のおかげで、本格派バイクライダーでも、絶大な不安感と多少の満足感が味わえる電動ポケバイ。たんなるオモチャとバカにせず、一度くらい乗ってみるといいだろう。

091123m04スポッチャの利用料金は店舗によって微妙に違うが、だいたい3時間で1500円~2000円程度。最初にそれだけ払えば、時間内は全アトラクション遊び放題で、ポケバイにも追加料金なしで乗れる。
ただスポッチャ側は、どうもポケバイにはあまり乗ってほしくないらしい。たいしたバイクでもないのに事前に念書を書いて予約しないと乗せてくれないし、その予約案内さえ、広大なエリアの片隅に、ひっそりと、まるで人目を避けるように貼り出されている。

勇んで入場したのはいいが、うっかり予約を忘れ、オートテニスや卓球などの華やかなゲームに目を奪われて遊びほうけていると、最悪の場合には、かんじんのポケバイに乗れないまま時間切れとなり、無念の涙に頬を濡らして帰宅するハメになりかねない。その点だけは厳重に警戒したいものだ。
091123m05

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.08.03

HONDA MONKY BAJA

090804hondamonkybaja01
モンキーバハは、ホンダの超小型レジャーバイク、モンキーシリーズのバリエーションとして1991年に発売されたバイクだ。大型ガード付きデュアルヘッドライトやナックルガードをムリヤリくっつけ、どうにかしてオフロードライクな雰囲気をかもし出そうとマジで必死になっているわりに、なぜか目だけは笑っている開発陣のチャラけた姿勢が透けてみえるファニーマシンである。

090804hondamonkybaja02バイク雑誌で活躍するカメラマンの関野温さんに、ふだん撮影の足として使っている愛車を貸してもらうことにした。

しかし、彼は以前からタカハシのメカブログをチェックしていたため、「タカハシ→ヘタクソ→やたらコケる→バイクが壊れる」という誤った認識と、それに伴う切実な危機感を抱いており、試乗許可を得るのにたいへん苦心した。
そこで、じっくり一晩かけて脅したりすかしたりガンガン酒を飲ませたりして戦略的に交渉を重ねた結果、ようやく夜明け頃に意識混濁に追い込み、正常な判断力を失わせることに成功。翌日、めでたく試乗することができた。

090804hondamonkybaja038インチの小径ホイールと短いサスストローク、90センチにも満たない軸距のため、モンキーバハの操縦性はきわめてクイックで、見た目以上にスポーティだ。
だが、そのぶんピッチングモーションに極端に弱い。林道などで少しでもペースアップしようもんなら、たちまちギャップでケツをドカンと跳ね上げられ、カンタンに前転宙返りを食らうほどだ。

090804hondamonkybaja04その反面、フラット路面では驚異の旋回能力を発揮し、意外にもタフなコーナリングマシンの一面をみせる。
ノーマルエンジンはOHC4ストローク単気筒49cc、パワーもたった3.1psだが、このエンジンは関野さんが手を入れて73ccにボアアップ。カブ90のカムとロッカーアームを組んでハイパワー化が図られている。強化された加速力にウルトラショートホイールベースの超クイックなハンドリング、幅広タイヤのグリップ力も相まって、イキのいい走りが味わえる。

090804hondamonkybaja05超小型ボディながら、大胆なアップハンドルが効を奏してポジションはそれほど窮屈ではない。前後の荷重移動もまあまあナチュラルにできるので、途中にギャップさえなければ、かなりの激坂でもスルスル登る。
本来ならハンドリングを鈍重にさせるだけのジャマなデュアルヘッドライトも、軽すぎるフロントを落ち着かせ、安定性を高めるのに多少役立っているようだ。
モンキーバハは、フィールドによっては現行小型オフロード車をしのぐ走りが楽しめる。マンガチックでトンチンカンなプロポーションに似合わず、よく計算されたデキのいいバイクなのだ。

090804hondamonkybaja06ところでタカハシは、今回の試乗中、なんと一度も転倒しなかった。
もちろん林道のギャップで思い切り突き上げられ、かろうじて前転はまぬがれたものの、ナンバープレートを基台ごとリアタイヤに巻き込んでグチャグチャにへし折ったことだけは認めねばならない。しかし、バイクのごく一部がほんの少し壊れはしたものの、それは「転倒しなかった」という科学的・決定的・絶対的事実を、いささかも傷つけるものではない。

090804hondamonkybaja07関野カメラマンは、誤解と偏見にもとづき、過度にタカハシの転倒を恐れ、不当に試乗の許可を渋ったことを海よりも深く恥じ、ざんげの涙に泣きくれてもらいたいものだ。
そこで、まずはその心の償いの第一歩として、壊れたナンバープレートの修理費をド~ンと気前よく現金払いし、男気をみせることをお勧めしたい。当然ながら、バイク屋がくれた修理費の領収書は、いさぎよくシュレッダーにかけるか、男らしく焚き火にくべて、くだらないナンバープレートのことなど、きれいさっぱり忘れてしまうといいだろう。

090804hondamonkybaja08いや、だから今回はね、まあだいたいそーゆー感じでいきませんかね、関野さん。お互いカタいことは云いっこなしっつーことで。
そんなね、いい大人が些細なことでいつまでも目を三角にしてちゃ、そりゃもう世の中うまく回りませんよ。
ま、イヤなことはパッと忘れて、ここはまず一杯! まあそう遠慮せず。まあまあ一杯! まあまあったら、まあまあまあぁぁ~!(←またもや戦略的に交渉中)
090804hondamonkybaja09
※Photo by Atsushi Sekino

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.07.30

カートログ 歯こぼれ

090730m01←カート練習ログ
【ほぼ4年半前のタカハシ 2005.3.4】

※画像をクリックすると拡大します。

レーシングカートの駆動系は、とても単純だ。エンジンのクランクシャフトにくっついたドライブスプロケットに駆動チェーンをかけて、リアシャフトにくっついたドリブンスプロケットを回して走るだけ。が、単純なだけに調整はかえって難しい。

まずは前後のスプロケットをぴったり一直線に並べて組み立てなくてはならない。少しでもチェーンラインが狂えば、たちまちチェーンとスプロケットがズルズル削れて金がかかる。
チェーンテンションの調整も重要だ。面倒くさいが、きっちり張らないと、チェーンがはずれたり切れたりして金がかかる。
チェーングリスもたっぷり塗る。このグリスはきわめて高粘度なだけでなく、きわめて高価なので、貧乏人にはツラい作業だ。しかし、それでもシクシク泣きながらたっぷり塗る。でないと、あとでチェーンが切れて、さらに多額の金がかかる。

090730m02タカハシの場合、初心者の頃はとくにチェーンがブチブチ切れまくった。これにはどうも2つの原因があったようだ。

ひとつの原因は、一度に長く走りすぎたことだ。
1セッションは、できるだけ25周から30周程度に抑えてピットに戻るべきだ。それだけ走ればチェーンはもう限界になっている。どんなに悲しくても、いったんピットに戻り、シクシク泣きながら、あの金のかかるチェーングリスを塗りまくらなくてはならない。

もうひとつの原因は、やたらスピンしたことだ。
なにしろヘタクソなんだから、回ること自体は、まあしょうがないのだが、スピン中にしつこくアクセルを踏みっぱにしてるのはよくなかった。とくにドライ路面でスピンすると、チェーンにかかる負担が大きい。スピンしたら早めに諦めてさっさとブレーキを踏み、リアの駆動を止めるべきだ。でないと、へんな応力がかかってチェーンがブチブチ切れ、そのぶん多額の金がかかる。

金を払いたくない一心で、それなりに整備に気を配り、それなりに用心深く走るようになってからは、チェーン切れやスプロケットの歯こぼれは、だんだん少なくなってきた。
が、これであまり金がかからなくなったと喜びかけた矢先に、別の歯が壊れた。

なんだか歯が痛いなと思って歯医者を受診したら、奥歯が1本割れていることが判明。カートで走行中、コーナーの横Gに耐えようと歯を食いしばっていたのが原因だ。
歯が割れるのは、カートドライバーにはそれほど珍しいことではないらしい。やむなくマウスピースを買い、この日から装着を開始した。

未来のF1ドライバーを夢見てこれからカートに入門する人は、まずチェーンやチェーングリスに高額の金がかかることを覚悟しておいてほしい。また運が悪いと、歯の治療費もかなりかさむことを覚えておくといいだろう。
なにしろビギナードライバーにとって、当面最大の敵は、フェルナンド・アロンソでもキミ・ライコネンでもなく、チェーンと歯医者にほかならないのだから。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.07.20

AFO-CROSS 2009 rd.01

090720m01今年も関東某所で、タカハシ主催の恒例・AFOライダーキャンプがひそかに開催された。
孤高の野宿ライダー 寺崎 勉氏、野外料理のオーソリティ 太田 潤氏をはじめ、バイクツーリング界の重鎮多数と、バイクツーリング誌『アウトライダー』の菅生雅文編集長はじめとする編集部の面々を迎え、なんだかムダに豪華なメンバーが、イマイチ意味なく集結する謎のキャンプイベントである。

さて毎年このキャンプでは、白熱のモータースポーツイベントAFO-CROSSが併催される。2009年のAFO-CROSSは、「ハンデ付き遅乗りレース」によって争われた。
090720m02全長約10メートルのコースを、2度のアタックで最も遅く走ったライダーが勝者となるが、ただ遅く走ればよいというわけではない。各エントラントには、アタック直前のくじ引きによって、規定のハンデが課されることになっている(注・女性エントラントはノーハンデ)。
なおレギュレーションにより、マシンは125cc未満のロードゴーイングバイクと決められている。

090720m03ハンデは、パーティー帽子(頭から落としたら失格)、馬のお面(前が見えず内部がゴム臭い)、片目メガネ(視界が片側のスリットのみに制限される)、ビン底メガネ(視界が極度に歪む)、ダンベル(両手首に1キロのダンベルを吊り下げる)、おたま(口にくわえるが、乗せたボールを落とすと失格)、穴あきメガネ(視界がまだらになる)の7種類。
090720m04だが、たとえばパーティ帽子だと、たとえ国際A級のMXライダーといえども容易に完走できないほどヘヴィなハンデだが、穴あきメガネだと、「小さな穴から勝利が見える」ともいわれるライトなハンデといったぐあいに、その軽重に、きわめて大きな差がある。いわばライディングテクニックよりも、ハンデ選びの運が勝敗に大きく影響するだけに、各エントラントは目を血走らせて異常に真剣にくじ引きに臨んでいた。

090720m05まずはAFO-CROSS初参戦ながら優勝候補最右翼と目されていた寺崎"さすらいの野宿ライダー"勉がファーストアタッカーとして登場。しかし、いきなりメンタル的に最もハードルが高い馬のお面を引き当てて失速する大番狂わせを演じ、レースは序盤から予測不能の大混戦に陥った。

090720m06その後の血で血を洗う熱戦の結果、あぶ"バイクコンストラクター"absintheが、おたまのハンデをものともせず32.78秒をマークして優勝をゲット。続いて、ダンベルのハンデを利して、河合"ヒゲキング"宏介が29.31秒でこれに続き、さらに野岸"ねぎ"泰之が23.50秒で3位に食い込んで悲願の表彰台を獲得した。
090720m07栄光のポディウムに立った3名は、AFO-CROSS伝統のラムネファイトを堪能。勝利の糖分で全身をベタベタに汚染しつつも、華やかに今年の競技を締めくくった。

090720m08ところでタカハシは、このレースに参加させられるのを恐れ、競技中ひたすら身を縮めて逃げ隠れしていたのだが、「一度くらいオマエも乗れ」と強要されたため、やむなくしぶしぶ乗車。なんとか走り出したのはよかったが、わずか2メートルで瞬時に足着き失格となり、満座の嘲笑を買うとともに、その場で最下位確定の憂き目をみた。
ヘタレライダー タカハシにとって、トップAFOライダーへの道は、やはり遥か彼方にかすむ遠き道なのであった。

090720m09
※AFO CROSS2009リザルトは以下のとおり
〔優勝 あぶ"バイクコンストラクター"absinthe/2位 河合"ヒゲキング"宏介/3位 野岸"ねぎ"泰之/4位 松本"アイアンストマック部長"よしえ(レディス優勝)/5位 田中"AFOクイーン"号/6位 太田"イタチョー"潤/7位 関野"チェキノ"温/8位 勝間田"歩く中学生男子"しげる/9位 寺崎"さすらいの野宿ライダー"勉/10位 タカハシ"タコライダー"カツヤ(DNF)〕

※photo by Hiroko"Battery Courier"Fujiwara

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.05.31

YAMAHA POPGAL

090531m00yamahapopgal
一見するとただの鉄クズのようだが、そうではない。見る人が見れば、これが1982年に発売されたヤマハのミニバイク、ポップギャルの雄姿だとわかるだろう。
発売から数年後に、友達が「こんなクソバイクもう要らない」といってタダでくれた。それほど不人気なバイクだったが、それでも超チンケな50cc空冷2サイクル単気筒エンジンが絞り出す超チンケなパワーで、超チンケな走りが存分に楽しめた。

090531m01yamahapopgalところでライダーなら誰でも経験があるように、タカハシも青年時代、簡易裁判所に呼び出されて裁判を受けたことがある。
裁判といっても、ただ窓口の担当者に「あなたは交通違反をしましたが、すぐに金払いたいですか、それとも本格的な前科者になりたいですか」ときかれ、即座に「もちろん金払いたくてたまりません」と泣きながら訴えるだけで、すぐ終わる略式手続きだ。

090531m02yamahapopgalそのときタカハシが裁判所まで乗っていったのも、このポップギャルだった。が、あいにくちょっと寝坊して遅刻しそうになったため、なんとなく調子が悪いなと思いつつもエンジンに必死でアクセルのムチを入れ、赤信号や一時停止といった交通規制にも独自の柔軟な解釈をくわえつつ、全開につぐ全開の力走で裁判所をめざした。
大切な裁判に遅れてはならないという、若きバイクライダーの一途な遵法精神のあらわれである。

090531m03yamahapopgalその甲斐あって、かろうじて裁判には間に合い、とどこおりなく国庫に金を納めることもでき、どうにか誇り高き日本国民としてのメンツも保てた。
が、その帰りにポップギャルのエンジンがいきなりプスンと止まった。2サイクルオイルが空っぽだったのを知らずに全開で走り続けていたせいだ。エンジンは石のようにガッチリ焼き付き、そのまま永眠。これがポップギャルの悲壮な最期であった。

090531m04yamahapopgalその後ポップギャルは、走るチャンスもナンバープレートも顧みる人もないまま下宿の軒先に長年放置され、いろんなパーツを次々に盗まれていくうち、徐々に縮小・酸化・崩壊し、やがて跡形もなく消滅して自然界にかえった。
やや鉄分が多いとはいえ、立派に祖国の土となれたのだから、ポップギャルとしては本望だったことだろう。

その反面、祖国繁栄のため、なけなしの小遣いばかりか貴重なバイクのエンジンまでも国に捧げた愛国青年タカハシは、日本国民のカガミともいうべきアッパレ全開なおこないをみせたにもかかわらず、なぜ内閣官房長官から表彰状をいただけなかったのだろう。それだけが、いまだにどうも腑に落ちないでいる。
090531m05yamahapopgal

| | Comments (6) | TrackBack (0)

2009.05.13

ハルナ モータースポーツランド

090513m01
群馬県北群馬郡のカートコース、榛名モータースポーツランドは、鈴木亜久里(様)、高木虎之介(様)、佐藤琢磨(様)といったF1パイロット(様)たちを輩出した名門コースだ。また、もともとマイナーなモータースポーツの中でも、さらに超マイナーなレーシングカートを題材にしつつも、みごと中ヒットを飛ばした奇跡のレースマンガ『Capeta』(曽田正人 作/講談社 刊)に登場するコースでもある。

090513m02トラックは全長900メートル、反時計回り。130メートルのホームストレートエンドから飛び込む高速コーナーと、曲率に工夫をこらしたいくつものタイトコーナーが絶妙のバランスでレイアウトされているから、マトモなカートに乗っているマトモなカートドライバーなら、思うぞんぶん白熱のバトルを楽しめるだろう。
路面はいうに及ばず、スポンジバリアやグリーンなどの設備が驚異的に美しく整備されているばかりでなく、安全性が高く事故の少ないコースとしても定評がある。

090513m03ただ、ここまで本格的なレーシングカートコースだと、逆にレンタルカートに関しては、いささかオマケっぽい扱いとなるのもやむを得ない。
榛名のレンタルカートにはレジャーっぽいヌルさはない。あくまでモータースポーツ入門者のための体験走行用だ。正体不明のあやしいフレームにホンダの4サイクル汎用エンジンGX160を搭載したカートには、ラップ計測器もオーディオもカーナビもエアコンも付いておらず、見た目はたいへん地味っぽい。でもいちおう自動遠心クラッチが付いていて、60キロの最高速度が出せるのだから、まあまあ満足すべきだろう。

090513m04ただ、このカートのシートがやたら遠くて「人間ダックスフント」の異名をとる短足人類タカハシでは、悲しいかなペダルに足が届かなかった。
ふつうのレンタルカートコースだと、こういう場合に備え、あらかじめシートの位置を変えた何台かのカートが用意してあるものだし、そうでなくてもシート調整用のスポンジの切れっぱしくらいは準備してあるものだが、ガチ体育会系の榛名にそんなものはない。係の人が座敷から持ってきた生あたたかい座布団を背中に詰め込んでもらい、どことなく和風っぽく、なんとなく和尚っぽい姿となって、ようやくコースインすることができた。

090513m05それはいいが、榛名のコースでは、GX160は絶望的に非力だ。いったん走り出すと、あとはほとんどずっとベタ踏みの全開。減速のためにブレーキを使う必要はまったくない。
が、それでも速く走ろうとすれば、そこそこの工夫とテクニックが必要だ。榛名で育ったF1パイロット(様)たちの偉業に少しでもあやかろうと、タカハシも必死の形相で渾身のアタックを試みたが、けっきょくロクな走りができないまま、10分間/2500円の走行はあえなく終了した。

090513m06F1への道は、甲子園への道よりもはるかに遠い。榛名をちょっと走っただけでF1の夢をスッパリ断たれたタカハシは、がっくりと肩を落とし、背中を震わせてむせび泣きながら、せめて走行の思い出にと、路面に散らばっていたタイヤのチビリカスをかき集め、ビニール袋に詰めて持ち帰ることにした。
偉大なF1パイロット(様)たちがコースに残してゆかれた高貴なタイヤのチビリカス(様)は、神棚に上げて三拝し、煎じて飲ませていただくつもりである。せいぜい下痢しないことを祈りたい。
090513m07

| | Comments (4) | TrackBack (0)

2009.05.07

SUZUKI Hustler TS80

090507suzukihustler00
スズキ ハスラーTS80は、空冷2サイクル単気筒エンジンを積んだ古いオフロードバイクだ。当時はバイクブームに乗って新型車がバンバン発表されまくっていたが、不人気な80ccクラスだったためか、ろくにバージョンアップもされずに放置され、誰に振り向かれることもなく、1982年にひっそりとラインナップから姿を消した。

090507suzukihustler01タカハシは、友人からこの中古のハスラー80を3000円のウルトラ激安大特価で譲り受けた。要するに売り手にとっても、まあどうでもいいバイクだったのだろう。
が、ハスラー80は、たしかに不人気だったものの、ダメダメなバイクだったわけではない。アクセルをひねれば多少は加速するし、ブレーキをかければいくらか減速もする。タカハシには充分な性能だったので、通学にツーリングにモトクロスにと、日々活用しまくっていた。

090507suzukihustler02しかし困ったことに、バイクというものは、活用すればするほど壊れる宿命を背負っている。うまいライダーならまだしも、バカスカこけまくるタコライダーが乗ると、ますますよく壊れる。

パンクやチェーン切れといった重大な故障なら、どうしても金を払って直さねばならないが、外装部品なら、壊れてもふつうに走れるから、タカハシはいつも壊れたままでほったらかしにしていた。
ただ、ライトやメーターといった保安部品が脱落すると、いくら「これでもちゃんと走れるし、曲がれるし、停まれるんだから安全だ」と正しい意見を正しい態度で正しく主張しても、役人かたぎの警察関係者等にいちいち呼び止められ、しつこく説教されたり、こっぴどく叱責されたため、やむなく粘着テープで壊れた部品を貼り付けて補修しながら乗っていた。

090507suzukihustler03このような粘着テープによるバイク修理術のメリットは、どんな故障でも「すぐ直る」「安く直る」という点だ。テープ1巻きあれば、たいていの故障は超低コストでたちどころに直せる。まさに驚愕のハイコストパフォーマンスだから、バイク修理費の支払いに苦しめられている貧窮ライダー諸君は、ぜひ試してみるといいだろう。
090507suzukihustler04ただデメリットもある。せっかく直しても、わずかに振動を与えると、すぐにテープがはがれて再び故障してしまう点だ。家を出たときには、それなりにバイクっぽい形をしていたマシンが、ちょっとダートに踏み込んだとたん、あたり一面に部品を撒き散らし、たちまちあやしい鉄屑に変貌してしまうことも、けっして珍しくはなかった。

090507suzukihustler05_2この写真は1986年ごろ撮ったもの。空き地でハスラー80を走らせているところだ。写真でも、すでにヘッドライトがだいぶプランプランになっているが、この日はほかにもリアフェンダーやサイドカバーなどの大型部品がボロボロ脱落しまくった。

タカハシは、その後も粘着テープを駆使して執拗にハスラー80に乗り続けていたが、次第にさらに巨大な部品がガンガン落ちまくるようになり、やがて粘着テープの粘着力に限界を感じて、泣く泣くマシンを廃棄した。
あの当時、もっと性能のいい粘着テープさえ開発・市販されていれば、もっと長くハスラーに乗れたのにと思うと、いまだに残念でならない。
090507suzukihustler06

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2009.04.11

クイック羽生

090411m01
埼玉県羽生市のレンタルカートコース、クイック羽生を走ってきた。

カートはビレルN-35Xフレームに、スバル製の空冷OHC4サイクル211cc単気筒エンジン、EX21を積んだレンタルカートのデファクト・スタンダードだ。
090411m02コースは全長720メートルの時計回りで、ごく短いメーンストレッチ以外には直線部分がなく、やたら旋回ばかりが続く特殊なレイアウト。だから走行中は、えんえんとステアリングを切って右へ左へ曲がり続けることになる。アンダーパワーのスポーツカートなので横Gはそんなでもないが、重いステアリングを切り続けるせいで、腕と指がめちゃくちゃ疲れるのが特徴だ。

090411m03クイック羽生には、9000円で乗り放題のフリーパスが用意されている。まさに破格の激安大特価料金だが、どっちかというと中・上級者向きのサービスで、初心者にはあまり薦められない。強い保蛇力が必要なクイック羽生のコースでは、慣れないドライバーだと握力が続かず、そんなに長くは走れない。払い損になるともったいないから、最初は2000円で10分走れる標準的なチケットから試したほうがいいだろう。

090411m04レンタルカートコースには、タイムのプリントアウトサービスがあるのが普通だが、クイック羽生にはない。多くのレンタルカートコースで採用されている赤外線式計測システム(コース側でタイムを測定する)ではなく、磁力式計測システム(カート側でタイムを測定する)を使っているためだ。
それはいいが、計測機がやたら故障しまくるのが困りものだ。ほんのちょっとバンプではずんだり、強いGをかけてターンすると、たちまち電源が落ち、そのたびにラップ表示が真っ白に飛ぶことがある。まともに計測するためには、計測器の裏側にあるリセットボタンを手探りし、サルのごとく押しまくりながら走る超人的テクニックが必要だ。

090411m05係員によると、初めてカートに乗った人だと、だいたい50秒を切れば、まずまずのラップタイムだという。常連ドライバーには46秒台で走る人が多いらしい。
もちろんタカハシもタイムを計ったが、ギンギンに目を血走らせ、軽くゲロって酸っぱいものがこみ上げてくるほど激しくアタックしたにもかかわらず、ろくなタイムが出なかった。きっと実際にはもっと素晴らしいタイムが出ていたのに、そのときはたまたま計測機が故障していたに違いない。
本来なら、タカハシが故 アイルトン・セナの約3倍(当社予測値)速いという事実が証明されたはずなのに、つまらぬメカトラブルによって、ミドリガメより遅いという不本意な結果を押し付けられてしまったのが残念でならない。

090411m06ところでクイック羽生には、カートコースには珍しく、管理棟内にゲームコーナーがある。かわいいカピバラのぬいぐるみが釣れるUFOキャッチャーが置いてある点は絶賛に値するが、その隣にカーレースゲームがあるのは、いかがなものか。わざわざカートコースでカーレースゲームをする奴がいるんだろうか……。

雑草の生いしげるランオフエリアに野良猫がうろつき、ボロボロに朽ち果てたスポンジバリアが風にちぎれ飛ぶクイック羽生には、そこはかとなく、うらぶれた昭和のゲーセンムードが漂っている。かつてタイレルフォードの6輪F1に夢中になった往年の少年たち(←今はうらぶれたオッサンたち)にも嬉しいレトロ系カートコースである。
090411m07

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.03.19

HONDA XR250

090319hondaxr250m00
80年代バイクブームの頃、多くのライダーは、林道ツーリングもモトクロスも街乗りも高速走行もできる、いわばなんでもできるマルチパーパスバイクとして4サイクル250ccのオフ車を選んでいた。
だがタカハシは、育ちの卑しい青年特有のやさぐれた目をして「あれよォ、なんでもできるっつーけどよォ、結局なんつうかよォ、全部中途ハンパでなんにもできねえクソバイクっつーことじゃねえかよォ~。ケッ!」などとうそぶいていたものだ。
090319hondaxr250m01それは高価なオフロードバイクを買えない貧民のやっかみではあったが、たしかに当時の4サイクル250ccはデカくて重く、運動性もちょっとダルで、全体にどよーんと鈍重だったことは否めない。悪意に満ちたタカハシ青年にも、まあ一分の理くらいはあったのだ。

しかし、その後の20余年で4サイクル250ccオフローダーは長足の進歩を遂げた。

090319hondaxr250m021995年に発売されて以来、改良を重ねつつ販売されてきたホンダXR250は、低速域からしっかり粘り、スルスルと滑らかに吹け上がる空冷4サイクルOHC4バルブ単気筒249ccエンジンを搭載。28psのパワーと軽快な操縦性が相まって、よく走り、扱いやすいバイクに仕上がっている。

コンペティティブでありながらも、徹底的なコンペ指向の同クラスのマシンに較べると格段に足着き性がいい点も見逃せない。
小学1年生より短い股下とK1ファイターより高い座高を併せ持つ、きわめてスペシャル&プレミアムなボディレイアウトをもつタカハシでも、なんとか地面に足が届くサイズなのだ。

090319hondaxr250m03走りのパフォーマンスと乗りやすさ、快適性を兼ね備えたXR250は、林道ツーリングもモトクロスも街乗りも高速走行も文句なくこなせる真のマルチパーパスバイクだ。正常進化の王道を歩み続けてついに完成した、日本の正しいオフロードバイクの究極形ともいえるだろう。

写真のホンダXR250は、バイク仲間のN"爆走トランスポーター"Cherryさんに借りたもの。もともとビンビン走るマシンにレース用タイヤが履かせてあるから、どんなヘタレライダーでも無敵のダートランが楽しめる。

バイクがあまりにも無敵なもんだから、ついタカハシ自身も無敵になったような錯覚に陥り、「ヒョ~!」「ブラヴォ~!」などと奇声を発しつつ大盛り上がりでグルグル走りまわっていたら、いきなりドカンと転倒。みじめに地べたに叩き付けられ、シクシクすすり泣く結果となった。
090319hondaxr250m04それはまあいいが、右のハンドルあたりにくっついていた、なんだかよくわからないけどけっこう高そうなヤバい系の部品がバラバラに砕け散ってしまったため、賢者タカハシは瞬時に走行を中止。ただちにオーナーにバイクを返却し、すみやかに、かつ礼儀ただしく別れの挨拶をして全速力で帰宅した。

扱いやすく足も着き運動性バツグンのXR250が、なぜこんなイージーなフラットダートでコケたのかと疑問をいだく人があるかもしれない。なかには、タカハシの運転がヘタクソだからコケたのではないかなどと、あらぬ邪推をする者もいないとはかぎらない。
が、もちろんそれは見当違いだ。じつはタカハシのようにバイクを極めたウルトラ上級ライダーは、一般ライダーには理解しがたい、このような理由なき転倒を自然になしとげられる境地に達しているものだ。

090319hondaxr250m05弓道を極めた達人は、その極意を「矢は意識して放つものではなく、ただ自然に離れてゆくものだ」と述べている。矢を射るとき、そこにはなんの作為も理由も存在しない。達人の手にかかれば、矢は、いついかなるときも、ただ自然にスパッと手元を離れてゆくのである。
そしてバイク転倒道を極めた達人タカハシは、その極意を「バイクは意識してコケるものではなく、ただ自然にひっくり返るものだ」と述べている。バイクがコケるとき、そこにはなんの作為も理由も存在しない。達人の手にかかれば、バイクは、いついかなるときも、ただ自然にスパッとひっくり返るのである……。
090319hondaxr250m06
※photo by N.Cherry

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.03.10

SWGP2009 WEST rd.01猪名川

090310m01主催者タカハシが金に困っていたり貧乏していたり生活苦に陥ったりしていたため2008年の開催が見送られたレンタルカートレースSWGP(スモールワールドグランプリ世界選手権大会)だが、2009年は東西両地域でシリーズ戦が開かれる見通しが立った。
それを受けて、まずは先日、兵庫県の猪名川サーキットでシーズン開幕を告げるSWGP2009-WEST rd.01が開催された。

猪名川サーキットは、全長1030メートル、時計回り、130メートルのロングストレートと19のコーナーをもつ関西屈指の難コースだ。ストレートエンドのMAXスピードからノーブレーキで飛び込む1コーナー、ダウンヒル直後に控えたダブルヘアピン、通称「猪名川オールージュ」とも呼ばれるブラインドのS字ヒルクライムなど、見どころ満載のサーキットでもある。

090310m02しかも猪名川のレンタルカートは、そこらによくあるトロいスポーツカートとはモノが違う。老朽化によって徹底的にナチュラル・デチューンされ、死ぬほどアンダーステアにセッティングされてはいるが、とりあえずKT100やPRDといった「本気と書いてマジと読む」バリバリのレーシングエンジンを搭載したモノホンのレーシングカートなのだ。

090310m03難コース+高性能カートとくれば、それだけでもエントラントのボルテージは上がる。しかも今回からは「カート所有者は賞典外」という参加制限が撤廃されたため、SWGPに君臨する歴代チャンプに対し、腕自慢のレーシングカーターが真っ向勝負を挑む、いっそうエキサイティングなグランプリとなった。

090310m04レースはタイムアタック形式。12名のエントラントは、同時に4台ずつコースインしてアタックをおこない、ベストラップによって順位を争った。

第1スティントから驚異のアタックをみせたのは、SWGP初参戦のレーシングカーターT.Tomy。血も涙もない完全なマジ走りでタイムを削りにゆき、50.24秒という圧倒的な一番時計をマーク。レンタルカーターたちとの格の違いを見せ付けて、一気に後続を突き放しにかかった。が、他のエントラントも黙ってはいない。負けじとフルスロットルとフルブレーキングとスピンとクラッシュとコーヒーブレイクを繰り返しつつ、果敢な激走で追いすがった。

090310m05_2なかでもSWGP2007チャンプY.Osyohは、モタードレース経験に裏打ちされたシュアな走りで53.96秒とT.Tomyのレコードに肉薄、堂々の2位につけた。いっぽう活躍が期待されたSWGP2006チャンプT.Nonochiは不調にあえぎ、タイムも1分03.37秒にとどまった。その隙に乗じて人間型バイクロボH.Athyupiroが57.72秒の好タイムで3位に食い込み、結局この3名がポディウムに立った。

090310m063位のH.Athyupiroから、わずか0.2秒のビハインドで涙をのんだモタードライダーM.Toruはじめ、惜しくも表彰台に手が届かなかった他のエントラントたちも、それぞれ白熱のレースを繰り広げていたが、とりわけレディス部門の熱戦は特筆に価する。
煙幕で敵の視界をさえぎる奇策により、サーキット全域をケムに巻いたC.Tanieに対し、アウトから強引にオーバーテイクする男まさりの力技でK.Picowがバトルを制圧。1分27.70秒をマークし、レディス部門優勝の栄冠をもぎ取った。

090310m07なお副賞として、ウィナーのT.Tomyには日産フェアレディZ(でも全長約10センチ)が、2位のY.Oshyohには三菱パジェロ・エボリューション(でも全長約5センチ)が、3位のH.Athyupiroには自衛隊軽装甲機動車・イラク人道復興支援仕様(でも全長約10センチ)が、レディス部門優勝のK.Picowには三菱ランサーエボリューションIX(でも全長約10センチ)が贈られ、感動と喝采のうちにレースは無事閉幕した。

ちなみにタカハシは、今回のグランプリに参戦しなかった。しかし「ビビって逃げた」などと批判するのは的外れだ。むしろ「勇気ある撤退」と賞賛すべきである。
090310m10真の冒険家は無意味な蛮勇を嫌う。真の武道家は無益な流血を嫌う。古くから「君子危うきに近寄らず」という金言もある。ヤバいと思ったら戦いを避けることも、また戦術なのだ。
真の勇者は、勝つために手段を選ばないばかりでなく、負けないためにも手段を選ばない。カート界の勇者タカハシは、誰にも負けずに今回のレースを無事やりすごすため、正しい勇気をふるい、もっともクレバーに戦ったのである。

※photo by Akihiro Urano &
H."Supersonic bio-mecha-borg"Athupiro

090310m08

■SWGP2009WEST rd.01のリザルトは以下のとおり。
-------------------------------------
優勝=”途中峠のドリフト職人”T.Tomy/2位=”ヘアピンの念仏伝道師”Y.Osyoh/3位=”音速の生体メカボーグ”H.Athyupiro(以上表彰台)
4位=”孤高のスーパーバイカー”M.Toru/5位=”TIサーキットの白い彗星”Y.Matzen/6位=”バーチャル車ゲームのスピードキング” T.Nonochi/7位=”緑の皇帝”A.U-Mach/8位=”爆走トランスポーター”N.Cherry/9位=”愛と青春のグラベルランナー”Y.Westhill/10位=”闘うジョンブル”G.Shimader/11位=”ラテン系バトルクイーン”K.Picow(レディス優勝)/12位=”スモーキーファイター”C.Tanie
※全車完走
090310m09

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2009.02.12

カート貧乏@ベストカー

090212m01タカハシはつねづね「貧乏ヘタレドライバー」を自称しているが、たまにそれを疑う人があって「貧乏とかヘタレとかいってるけど、じつはそんなでもないんでしょ」などといわれることがある。
もしそうだといいんだが、残念ながらけっしてそんなことはない。「タカハシ貧乏ヘタレ説」は、世に隠れもなき厳然たる事実なのである。(トホホ……)

その証拠に、いま書店に並んでいる自動車雑誌『ベストカー』を読むとよい。
今号の同誌には「貧乏全員集合」というヒマネタページが組まれていて、趣味がこうじて貧乏暮らしをしてる人を何人か集めて記事にしており、そのなかでタカハシも「カート貧乏」として紹介されているのだ。(トホホホホ……)

が、よく読むと、ほかの人たちは「パジェロが好きで4台も買ったら貧乏になった」とか、「本物のヘリを14台も買ったら貧乏になった」とか、「本物の飛行機を6機も手作りしたら貧乏になった」とかいった人たちばかりだ。そりゃそうだろ! とツッコミたくもなる。いわば彼らは、ほんとうはリッチな「ヴァーチャル貧乏人」なのである。
090212m02しかしタカハシだけは違う。記事には、あまりにも貧乏なため、まともなカートやエンジンを買えず、激安中古品でなんとか間に合わせ、ゴミ同然の中古タイヤを拾い集めて暮らす惨めな日々が活写されている。いわばタカハシだけは、ほんとうに困窮にあえぐ「リアル貧乏人」なのである。(トホホホホホホ……)

記事は、企画趣旨に合わせて貧乏感を表現しようとしたのか、どことなく印刷のかすれたモノクロページに、肉眼では見えないほど小さい写真をくっつけた物悲しい構成となっている。が、せめてこのブログには美麗カラー写真を掲載しておこう。じゃないと、なんだか救いようがなく貧乏ヘタレっぽいから……。(トホホホホホホホホホホォ~)

『ベストカー』は講談社(三推社)より毎月10日・26日に好評発売中。320円。各地のコンビニ・書店で手に入る。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2009.02.07

YAMAHA RZ50

090207yamaharz5001
ヤマハRZシリーズは、80年代のバイクブームを牽引した名車のひとつだ。
「ナナハン・キラー」(←古くさっ!)と呼ばれたRZ350や、「ヨンヒャク・キラー」(←情けなっ!)と呼ばれたRZ250がとくに有名だが、それより小さくてマイナーなRZ125や、さらにはゼロハン(←恥ずかしっ!)のRZ50までしっかりフルラインナップされていた。

090207yamaharz5002RZシリーズ最大の特長は、ピーキーな2サイクルエンジンと軽量ボディが生み出すアグレッシブな運動性だ。シリーズ末弟にあたるRZ50は、ホンダMBX50やスズキ RG50ガンマと並んで、当時としては先鋭的な水冷2サイクル単気筒エンジンを搭載したボーイズレーサーで、1980年の発売当初から金欠少年ライダーの人気を集めていた。

090207yamaharz5003が、もとが原チャリだから、いくら頑張ったってたいした性能じゃなく、最高出力もせいぜい7.2psどまり。それに、いくら水冷といっても小排気量の2サイクル車だから、峠で本気になってガンガン回せば、たちまち熱ダレしてプスンと止まってしまう、ちょっと虚弱なバイクでもあった。

写真はタカハシが友人からタダで貰いうけたRZ50。もともとポンコツだったから、撮影した1986年には、すでに各部の鉄屑化が進んでいたが、それでもいちおう走ったので、まあまあ楽しめていた。
090207yamaharz5004だがある日、走行中に突然サイレンサーがはずれてどこかに吹っ飛び、猛烈にファンキー&ヤンキッシュな爆音を撒き散らすバイクに変貌してしまった。でも修理するのは面倒くさいし、なにより金がかかる。そこでバイクのことをまったく知らない友人に「ちょうどいま全開バリバリの改造バイクがあるから買わないか。いい音するよ」といって売りつけてしまった。

いま思えば、青春時代には、古くさく、情けなく、恥ずかしい思い出が山のようにあるものだ。ときには、ハシタ金欲しさに友をあざむき、あさましい罵倒合戦の末に友情を失うといった甘酸っぱい過ちもあるものだが、それもまたキラキラと煌めく美しき青春の思い出のひとつといえるだろう。(いえないか……)
090207yamaharz5005

| | Comments (2) | TrackBack (0)

2009.01.16

カートログ FJ1600

090116fj1600m01

090116m00カート練習ログ
【ほぼ4年前のタカハシ 2005.2.17】

※画像をクリックすると拡大します。

レーシングカートは、四輪モータースポーツの最底辺に位置するカテゴリーだ。それなりに金はかかるものの、たとえばホームレスや四流イラストレーターではない一般社会人になら、なんとか払えるお手頃価格で楽しめるのがいいところだ。

カートレースで活躍したドライバーの一部は、フォーミュラレースへとステップアップしてゆく。1人乗りで四輪むき出しのレース専用車で闘うカテゴリーで、誰もが知ってる最高峰のF1から、誰も知らない底辺のFCJに到るまで、いくつかのクラスがある。
かつてフォーミュラ入門クラスといえば、写真のFJ1600が定番だった。FJ1600は、空力装置を省いたシンプルな車体に1600cc水平対抗4気筒 スバルEA71エンジンを搭載したレースカーで、その最高速度は220km/hにも達する……なんて書くと、いかにもスゴそーな感じがするが、じつはわりとイージーなマシンで、たいていのカート経験者ならゆとりをもって乗れる性能なんだそうだ。

しかしカートより金と手間がかかるから、実際にフォーミュラにステップアップするドライバーはごくわずかだ。まして初心者用カートでさえまともに乗れない貧乏ヘタレなタコドライバー タカハシにとって、FJ1600は夢の彼方にかすむ憧れのマシンなのである。

090116fj1600m02でもこの日は、ふだんカートの練習でお世話になっているメカニックのHさんが、たまたまピットに置いてあったFJ1600に触らせてくれた。むろん動かすことは許されないが、シートに座らせてもらえるだけでもめっけものだ。
コクピットに入り、足をのばすと、左右の膝がぴったりくっつくほど狭い。ハンドルもクラッチも恐ろしく重い。これはかなりキツそうだ。

実際に走れなかったんだから、ほんとのことはわからないが、ちょっとFJ1600のシートに座るだけで、フォーミュラレースがいかに身体にキツいものか、誰にでもすぐわかるだろう。まあそれ以前に、ちょっとFJ1600の値段を聞くだけで、フォーミュラレースがいかに財布にキツいものか、誰にでもすぐわかるんだが。
090116fj1600m03

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.12.10

HONDA BIALS TL50

081210hondabialstl50m01_2
1987年の春、従弟の家に泊まりに行ったとき撮影した写真。彼をそそのかして原付免許をとらせ、中古で買わせたホンダ バイアルスTL50だ。
1976年発表のマシンだから、当時でもすでに10年落ちのポンコツだった。そのため価格も3万円と、きわめてリーズナブル。まだ高校生だった従弟は、その年のお年玉をつぎ込んで、このバイクを買った。

081210hondabialstl50m02OHC空冷4サイクル単気筒49ccエンジンを搭載し、4.2psの最高出力をもつ。「とりあえず走れます」という程度のチンケなパワーだが、「とりあえず走れればいい」と考えていたタカハシと従弟には、これでもじゅうぶんな性能だった。見た目もサイアクとまではいえないし、いちおう5速リターン式ミッションもついている。

が、まともなトライアルができる性能ではない。あまり急な上り坂だと、途中でエンジンが止まって転げ落ちる。トライアルバイクではなく、「トライアルっぽいバイク」だと思っておいたほうが無難なマシンだ。しかし、軽くて扱いやすく、タウンユースやフラットダートではなかなか楽しめた。

バイク購入の翌日、中古とはいえ、念願のバイクを手に入れて狂喜している従弟を近所の河原に連れ出し、さっそくモトクロスをやってみることにした。
081210hondabialstl50m03まずはタカハシがTL50を借り、走りのお手本を見せるため大ジャンプにトライ。どーんと空中に飛び出せたこと自体は、まあまあ成功したといってもいいが、残念ながら着地点が大きくコースをはずれていた。
タカハシは断末魔の叫びを上げつつ岩石ゴロゴロの荒地に落下し、もんどりうって大転倒。TL50はぐちゃぐちゃに大破した。

動かなくなったバイクを引きずってコースから帰ると、タカハシは、ただちに従弟の家を後にして自宅に帰った。
あのバイクは、あれからどうなったのだろう。今でもたまにふと思い出すことがあるが、今さら蒸し返すのもなんなので、TL50の末路は歴史の彼方にかすむ謎のままになっている。
081210hondabialstl50m04

バイク, バイク | | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.11.30

サーキット あづみ野

081130m01
サーキットあづみ野は、長野県北安曇郡の大嶺高原にある。高原のコースなので、冬は凍結や雪で閉鎖されることもあるが、そのぶん夏は涼しく快適だ。

081130m02レンタル専用コース、あづみのF-1パークとは兄弟コースだが、こちらはレンタル専用コースではなく、本格的レーシングカートコースでのレンタル営業。使用カートは標準的なカートフレームにホンダGX160エンジンを搭載したものだ。おだやかな4ストロークエンジンのおかげで、初心者でも、婦女子でも、中学生でも、サルでも、犬でも、ミジンコでも、それどころかタカハシでさえも安心してドライブできるマイルドなマシンになっている。

コースは全長650メートル、時計回り。180メートルのホームストレッチと、タイトなコーナーが連続するインフィールドをもつメリハリのあるレイアウトだが、レーシングカートならともかく、パワーのないレンタルカートで走るぶんには、とくにコーナーらしいコーナーはない。1周ほとんど全開ベタ踏みのまま、ステアリング操作だけで走ることができる。もっとも、必ずしもベタ踏みが速いというわけではないんだが。

081130m03さっそくレンタルカートでコースイン。たまたま峠で「走り屋」をしているというカート初体験の青年と同時に走ることになった。青年はカート特有のクイックな操縦性に戸惑いつつも、ビンビン走ったり、クルクル回ったりして、おおいに楽しんでいたようだ。

峠で事故れば、一発数十万円の出費になることも珍しくない。それだけならまだしも、人身事故で他人を傷つけ、取り返しのつかない結果を招くこともある。
それを思えばカートはきわめて安全で安価な乗り物だ。ドライビング・テクニックを身に付け、速いドライバーになりたいなら、カートはもっとも賢い選択のひとつなのだ。

081130m04サーキットあずみ野を例にとれば、比較的コストパフォーマンスの悪いレンタルカートでさえ、限界ギリギリまで攻めまくって楽しんでも、7分たった2000円(2回目以降は1700円)の出費だけで済む。2万円も払えば何セットか乗れて、初心者なら足腰立たなくなるまで練習できる。昼食後すぐトライすれば、横Gで思うぞんぶんゲロを吐くことだって夢ではない。
その気になって20万円も払えば、それなりのドラテクを身に付けられるだろうし、もし200万円払う勇気があれば、誰もが認める一流ドライバーになれるだろう。

ただ、ごくまれに、タカハシのように100万円払おうが1億円払おうが、まったくドラテクが身に付かない悲惨なケースもあるから気をつけてほしい。そういうタコドライバーは、たんに運転がヘタだというだけでなく、強烈な横Gと振動で脳がやられて正常な判断ができなくなっている可能性もある。カートなんぞに無駄遣いするのをやめ、医療費に金をまわしたほうが身のためだろう。
081130m05

| | Comments (0) | TrackBack (0)

2008.11.15

ナチュラルツーリング・ロケ@アウトライダー

081115m01全国のツーリングライダーから「林道野宿の神」と崇められるツーリングの達人、寺崎 勉さん(写真左)と、「イタチョー」と讃えられるアウトドア料理の権威、太田 潤カメラマン(写真右)に誘われて、『アウトライダー』誌の名物連載「ナチュラルツーリング」ロケに参加させてもらった。稀代のバイクエンスーとして知られるイラストレーター勝間田しげるさんも同行し、にぎやかな道中となった。

タカハシは、このツーリングに愛機ホンダCRM80で参加した。
同業のイラストレーター勝間田さんは、ホンダCB250エクスポートで参加。まるで新車のようにピカピカだが、なんと1968年発表の、気合の入った旧車(←と書いてヴィンテージと読む)である。
ツーリングリーダーの寺崎さんのバイクは、いつもの大型オフロード車ではなく、勝間田さんに合わせて調達してきたホンダCB72。これは勝間田さんのバイクよりさらに古い1961年発表の250ccで、まさに博物館クオリティというべきガチンコの旧車(←と書いてヴィンテージと読む)である。

081115m021988年製のタカハシのCRM80だって、20年も前のマシンだから旧車といっていいんだが、タカハシのバイクに限っては、同じように「旧車」と書いても「ヴィンテージ」とは読まない。「旧車」と書いて「ポンコツ」と読む。
どことなく不当な扱いのような気もするが、じつはこれでけっこう妥当な扱いなのかもしれない。

この3台の旧車に太田さんが乗る最新型カワサキKLX250をくわえた計4台で、野宿地を求めて3日間、林道をふらふらとさまよい走るというのが、この旅の趣旨である。

今回タカハシは、初めて寺崎さんの後ろにくっついて林道を走ったが、バイクライディングというものがまったくわかっていないタコライダー タカハシの胡乱な目で見てもハッキリわかるほど、寺崎さんは明白に画然と圧倒的にウマい。

081115m03先のわからないダートの林道では、落石や溝、倒木、苔や落ち葉はいうにおよばず、ときには道路の崩落に出くわすことさえある。そうした危険を回避しつつ高い走行ペースを維持するために、腕利きの林道ライダーは地形や天候条件などから路面状態を的確に先読みし、ラインと速度を選びながら走っている。寺崎さんは、その路面の先読み能力が驚異的に高いのだ。
乗りにくい骨董系ロードバイクにもかかわらず、ガレ場でもマディでも、つねに絶好のラインにピタッと乗り込んでいくから、無理なく自然にスイスイと速い。さすがは「林道野宿の神」、まるで山のケモノを追いかけて走っているようだった。

081115m04_2また寺崎さんは地図を見る時間が異常に短く、それでいてほとんど道に迷わないのにも驚いた。地図は休憩中などにチラッと見るくらいで、いったん走りだすと、あとはもうほとんど見ない。これも方向オンチのタカハシには信じられない能力だ。

タカハシがツーリングをすると、1日の約3分の1を睡眠と食事に、約3分の1を走行時間に費やす。そして残りの3分の1は道に迷って浪費してしまう。
しかし寺崎さんには、そんなふうに道に迷っている時間がほとんどない。だから論理的には、同じ1日なら、もっとたくさん走れるはずなんだが、あいにく実際はそうではない。
寺崎さんがツーリングをすると、1日の約3分の1を睡眠と食事に、約3分の1を走行時間に費やす。ここまではタカハシと同じだが、タカハシが道に迷って浪費する残りの3分の1の時間は、野宿地で酒を飲んでへべれけになって浪費してしまう。そのため、1日に走る距離はタカハシとまったく変わらないのである。

081115m05ブンブン山道を走って、さんざん飲み食いして、うだうだムダ話をして、ぐうぐう寝て、楽しく過ごした3日間のツーリングだった。
寺崎さんのエンジンがなぜか夜中に突然バラバラになったり、太田さんのリアタイヤが豪快にパンクしたり、クラッチレバーがへし折れたり、タカハシのヘルメットが砕け散ったり、エンジンがもくもくと白煙を噴いたり、サイドスタンドが折れて吹っ飛び、後ろを走っていた勝間田さんの頭部を直撃したりはしたものの、死亡事故も天変地異も爆弾テロも核戦争もなかったのだから、まずおおむねなんのトラブルもない平穏無事な旅だった。

学習研究社から好評発売中の『アウトライダー』Vol.33に、詳しい記事がある。それを読めば、寺崎さんの名文によって、人生の貴重な時間をいろどる林道ツーリングの醍醐味をたっぷり味わえることだろう。
また、タカハシのもうひとつのブログ「さすらいの写真雑記帳」 にも関連記事がある。それを読めば、タカハシの駄文によって、人生の貴重な時間を無意味なブログ閲覧に使ってしまった虚しさをたっぷり味わえることだろう。

【さすらいの写真雑記帖】はここをクリック!

081115m06

| | Comments (4) | TrackBack (0)

2008.10.07

Kawasaki GPZ750R Ninja

081007mkawasakigpz750rninja_3
たしか1985年頃に撮影した古い写真だ。一緒に近所の峠に走りに行った友人Gさんが、買ったばかりのカワサキGPZ750Rを貸してくれた。

GPZ750Rには「ニンジャ」という愛称がついている。アメリカのゲーセン少年好みの安っぽいネーミングは、こけおどし感まんまんの鋲付きフェアリングとともに、いかにも80年代的なご愛敬を感じさせる。

搭載された水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒748ccエンジンは、77psのハイパワーを誇る。しかし、いくらパワーがあったって、乾燥重量228kgのヘヴィ級だから、やっぱり重い。
カワサキは、当時主流となりつつあった16インチのフロントホイールを採用して、なんとか重さをごまかそーと躍起になっていたが、おかげでターンインでフロントが切れ込みまくる恐怖の操縦性が生まれてしまった。そのくせカワサキ特有のストレートでのタチの強さはあいかわらずだったから、結果としてやたらと乗りにくいマシンになっていた。

この写真を撮ったあとは、当時タカハシが乗っていたGSX750Sカタナとともにナナハン2台で林道へ。ダートでバトルの続きをやることになった。しかし、ただでさえノロマなヘタレライダー タカハシが、モトクロスで鳴らしたGさんにかなうはずもない。みるみるうちに引き離され、GPZ750Rは、リアタイヤが巻き上げるモウモウたる土煙の彼方へと姿を消した。

……と思ったら、Gさんはコーナーで思いきり転倒してバイクの下敷きになり、死にかけのカブトムシのようにジタバタもがいていた。全身血まみれになった彼がくやしそうに語ったところによれば、「せっかくやから、一発カウンタージャンプでもキメたろ」と、コーナリング中のギャップで大ジャンプを試み、みごとヒラリと宙には舞ったものの、あいにく着地に失敗したんだそうだ。

どうやらGPZ750Rは、派手なカウンタージャンプをキメるには少し重すぎたようだ。あとほんのチョビッとだけ、具体的な数値でいえば、だいたい100kgくらい軽ければよかったのにと惜しまれる。

| | Comments (0) | TrackBack (0)

«Azumino F-1 Park