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May 2010

2010.05.22

【春のKK祭#4】 まるかじりKitKat

【我が国のヘンなチョコ界を背負って立つKitKat。もはやノーマル味を知る消費者は絶滅の危機に瀕しているとさえいわれる、伝説のヘンなチョコブランドだ。さあ、いよいよ全国1億2777万国民(平成17年・総務省統計局調べ)お待ちかねの「2010春のKitKat祭り」がやってきた。第4弾は、まるかじり小豆KitKatだ!】

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キットカットは、おそろしくポジティブな開拓者精神で珍奇な新製品を次々に生み出す一方で、きわめてネガティブな刹那主義的傾向を併せ持っている。なにかちょっとした季節イベントがあると、既成の製品のパッケージを軽くいじっただけで、安易に市場に送り出すクセがあるのだ。たとえば、受験シーズン用の合格祈願キットカットなどがこれにあたる。

このまるかじりキットカットも、節分の恵方巻きに便乗したパッケージでバカスカ売ろうと考えたものの、意外にごっそり売れ残ってしまい、かといって今さらパッケージを変えるわけにもゆかず、5月半ばを過ぎてからディスカウントスーパーでたなざらしの憂き目をみたものと思われる。
そんな不運のためか、担当営業マンが自宅のパソコンで描いちゃいました的な安直っぽい鬼のイラストも、どことなく悲しげな顔つきだ。

いちおう小豆味を標榜しているが、開発者のフレーバーへのこだわりはほとんど感じられない。なんでもいいから和風っぽいものでも突っ込んでおけといわんばかりに、たまたま手近にあった小豆をざっくり混ぜ込んで作ったチョコである。
が、よけいな工夫がされていないぶん、じつにおいしい。この製品をみても、1973年にドイツの神経生理学者ケーニッヒス・クローネンバーグ博士が発表した「キットカット保存の法則」(The law of the conservation of KitKat/キットカットのうまさは味の工夫の自乗に反比例する)が正しいことがよくわかるだろう。

いずれにしても味は保証付きだから安心してほしい。せっかくなので、願い事を念じつつ、おおよそ西南西、より正確に方位角でいえば255度(2010年内有効)を狙って1本237キロカロリーのハイカロリーなまるかじりを楽しもう。
大半の人はそれでじゅうぶん幸せになれる。ただ例外的に糖尿病の人だけは、かえって突発的な不幸に見舞われる可能性もある。一気にガツンとまるかじる前に、必ずメディカルチェックをうけ、医師の監督・指導のもとで慎重にトライするようお勧めしたい。

ネスレコンフェクショナリー製、1本44グラム、68円。

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2010.05.13

【春のKK祭#3】 カルピスKitKat

【我が国のヘンなチョコ界を背負って立つKitKat。もはやノーマル味を知る消費者は絶滅の危機に瀕しているとさえいわれる、伝説のヘンなチョコブランドだ。さあ、いよいよ全国1億2777万国民(平成17年・総務省統計局調べ)お待ちかねの「2010春のKitKat祭り」がやってきた。第3弾は、カルピスKitKatだ!】

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さまざまな食品が次々に銘菓KitKatとのコラボレーションを果たしてゆくなか、満を持して、ついにカルピスがステージに上がった。いわずと知れた日本乳酸菌飲料界の母、あの超有名清涼飲料水である。

カルピスとチョコの間には、ずいぶん味に隔たりがあるように思えるが、じつは多くのスペシャル系KitKat群がベースにしているのは、真のチョコレートではなくホワイトチョコだ。ホワイトチョコは、チョコとは名ばかりで、実際はココアバターと砂糖と脱脂粉乳のかたまりだ。ゆえに、乳製品カルピスとの相性はけっして悪くない。意外にもカルピスKitKatは、どちらかといえばオーソドックスな味で、まあまあうまいのだ。

とはいえ、こうして強烈なKitKat風味に取り込まれてしまうと、さしものカルピスもすっかり清涼感を失い、軽微なヨーグルト風味に成り下がってしまう。「初恋の味」で知られるカルピスも、これでは形無しだ。
やはり初恋は、あくまでピュアなままがいちばん美しい。世俗だの欲得だの打算だのホワイトチョコだのにまみれた初恋は、なんとも哀しいものなのである。

ネスレコンフェクショナリー製。1枚12.3グラム、13枚入り、378円。

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2010.05.06

【春のKK祭#2】 みそ風味KitKat

【我が国のヘンなチョコ界を背負って立つKitKat。もはやノーマル味を知る消費者は絶滅の危機に瀕しているとさえいわれる、伝説のヘンなチョコブランドだ。さあ、いよいよ全国1億2777万国民(平成17年・総務省統計局調べ)お待ちかねの「2010春のKitKat祭り」がやってきた。第2弾は、みそ風味KitKatだ!】

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値は張るが、買うだけの価値はあるよな……。

店頭でチョコを物色するヘンなチョコマニアたちに思わずそうつぶやかせてくれるのが、高級感あふれる箱入り「ご当地お土産シリーズ」キットカットだ。高速道路のサービスエリアなどで盛んに扱われており、多くのマニア系ユーザーから熱烈に支持されている。(と多分に期待をこめて推測しているが、チョコマニアを自認する人にはまだ会ったことがないので真相は不明)

10050602これは東海北陸限定の「みそ風味」キットカット。日本の伝統調味料、味噌をフィーチャーしたチョコレートだ。
POP広告にもあるとおり、フレーバー的にいかにもミスマッチのようだが、じつはこれが意外にいける。
なんだおまえ、やればできる子じゃないか、キットカット! と、つい上から目線で褒めてやりたくなるくらい素晴らしい出来ばえだ。

が、残念ながら手放しで喜ぶことはできない。開発にあたり担当者がちょっとズルをしたからだ。

味噌風味といっても、これは真実の味噌を練りこんで作ったチョコではない。原材料を少しごまかして、味噌パウダーを使っている。
それだけではない。味噌以外に、きな粉を混ぜ込み、味の仕上がりに保険をかけた。さらに「きな粉を使うのは反則じゃないか」と指摘されるのをおそれたのか、原材料欄の「きな粉」のあとには、わざわざ「(大豆)」と、姑息な断り書きまでつけているのだ。
「だって味噌って大豆製品でしょ。きな粉も同じ大豆なんだし、ぜんぜんズルじゃないっスよね!」と、早ばやと防衛的心理を働かせ、言いわけ態勢に入っている開発担当者の姿が目に浮かぶ。

こういうのはよくない。

どこか場末の定食屋で味噌汁を頼んだら、皿にてんこ盛りのきなこパウダーが出てきたとしよう。そのときオヤジが「いや、これどうせ同じ大豆製品ですから」とか言い訳したとして、納得する客がいるだろうか。誰がどうみても、これは反則なのである。

KitKatの真骨頂は、駄菓子チャレンジャーだけが熱く胸にたぎらせる玉砕覚悟のバンザイアタック精神だ。斯界のリーダーKitKatたるもの、開発には、ゆるぎないプライドと不退転の決意をもってのぞむべきである。業界トップランナーがこういう及び腰になっているようでは、我が国のヘンなチョコ界の未来は暗い。

たしかに高級系シリーズだから成功したい、できるだけ安全にいきたいという担当者の気持ちはわからないでもない。しかしそのために、かんじんの孤高の駄菓子チャレンジャーとしての精神を見失っては本末転倒だ。
次回こそは、パウダーやきな粉を使って逃げを打つのを潔くやめ、ねっちり濃厚なマジ味噌にビターチョコをどっぷり浸しこんだ、愚直なまでに激マズなチョコを作ってもらいたいものである。

ネスレコンフェクショナリー製。1枚12.3グラム、12枚入り推定内容量約148グラム、総熱量816キロカロリー。価格はなんと840円。(高っ!)

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2010.05.03

【春のKK祭#1】 ミックスジュースKitKat

【我が国のヘンなチョコ界を背負って立つKitKat。いまやノーマル味を知る消費者は絶滅の危機に瀕しているともいわれる、伝説のヘンなチョコブランドだ。さあ、いよいよ全国1億2777万国民(平成17年・総務省統計局調べ)お待ちかねの「2010春のKitKat祭り」がやってきた。第1弾は、ミックスジュースKitKatだ!】

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各種KitKatの中でも、もっとも難易度が高いカテゴリーといわれているのが、フルーツ系KitKatである。たいていのフルーツ系KitKatは香料のにおいが強烈にぷんぷんしているため、鼻がつまっていない平均的日本人が楽しもうとすると、かなりの忍耐と修練を要する。

10050302単品フルーツ味でもけっこうハードルが高いのに、これはさらに高度な複合フルーツ味。しかもパッケージには、口から軽くエクトプラズムを吐く、呪いの人形っぽい女児のイラストもついていて、激しく消費者を威嚇している。

が、意外にも味はそれほどひどくない。要するにただの子供用ケシゴムなので安心してほしい。少なくとも毒物のような刺激臭や目の痛みなどはまったくないし、ガッツリ食べても腹をこわしたり痙攣したり死んだりはしない。
ただ、敏感な人は少し吐くかもしれないので、公衆衛生とエチケットのためにも、いちおうゲロ袋を用意してから試食にのぞむとモア・ベターだろう。

10050303_2外袋には「こどもも大好き」というコピーがついているが、それだけに「おとなは大嫌い」かもしれないことは、ゆめゆめ忘れたくないものである。

1枚12.3グラム、13枚入り、推定内容量約160グラム、総熱量897キロカロリー。ネスレ日本製、229円。

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2010.05.01

しっとりカリーせんべい

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「しっとりカリーせんべい」は、なんといってもパッケージのコピーが秀逸だ。

「インド人もしっとり」

この一言で瞬時に購入を決めた。
さいきんの米菓系駄菓子界では一種のトレンドともなっている濡れせんべいのカレー味というコンセプトも、たしかに目新しいのだが、それでもこの文言がなかったから購入には至らなかっただろうと思うと、まさに値千金のコピーだといえる。

なにしろ、ああいう(ってどういう?)インド人でもしっとりするくらいだから、何事にもぬるい日本人なら、当然やすやすとしっとりするだろう……という、いくぶん論理に飛躍のある期待感を抱かせてくれる素晴らしいコピーだ。だからこの際、コピーのオリジナリティに関して、ちょっとしたパクリ疑惑が浮上している点については目をつぶっていてもらいたい。

ただ、素晴らしいのはせいぜいコピーだけで、菓子そのものはたいしたことはないだろうとタカをくくっていた。しかし、実際にはたいへんうまかった。奇妙にダシ味がきいていて、香りもよく、辛みのわりに口当たりがいいため、ついバクバクと大量に食べてしまう。
これならたしかにインド人もしっとりしちゃうよな……という、いくぶん論理に飛躍のある納得感にまでたどりついてしまえる、悠久のインド亜大陸系銘菓である。

三真製、100グラム入り、220円。

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