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July 2009

2009.07.30

缶詰パリパリきゅうり

09073001信州を通る高速のパーキングエリアで、「パリパリきゅうり ビール酵母漬」のアルミ缶を見つけた。漬物の缶詰は珍しいし、パリパリきゅうりの食感が楽しめる信州みやげも悪くない。帰ったらこれで白メシでも食おうと、さっそく購入し、東京に持ち帰った。

が、食卓で缶を手にしてみると、どうも違和感がある。缶を振ったとき液体っぽいリキッド系の手ごたえがなく、代わりにドスドスと重くソリッドな衝撃が感じられた。缶のトップとボトムが本体に固定されておらず、試しに口金をつまんで回してみると、なんの苦もなくクルクル動く。

はは~ん、この缶、ぜんぜん密閉する気がないな。

プルタブを引くと、パカッと蓋がひらき、案の定、中から何の変哲もないポリ袋入りの漬物が現れた。ようは普通の袋入り漬物を、さらにアルミ缶で包装しただけで、ぜんぜん缶詰なんかではない。
しかもかじってみると、現世のものとは思われないほど不気味にグニャグニャで、まったく歯ごたえがないきゅうりだ。この味は、我が祖国・日本の漬物としては、いくらなんでもエキゾチックすぎるのではないか……。
あまりの猛味に驚き、即刻食用を中止。残りをすべてゴミ箱に突っ込み、カラッポになった缶をよく見ると、ラベルの隅に小さい字で「原産地 ベトナム」と書いてあった。

いかにも缶詰のようだが缶詰でなく、パリパリきゅうりと書いてあるのにグニャグニャきゅうりで、信州みやげどころかベトナムみやげだった。しかも140グラム入りで525円と、けっこう法外に高価である。

ちょっとくやしいが、今回はこの絶妙にクールなパチモン企画にあっさりやられてしまったようだ。
裏切りと謀略が渦巻く乱世のB級食品界を生き抜いてきたこの僕をやすやすと欺くとは、製造元の穂高観光食品の豪腕、あっぱれと認めざるをえない。
風味と倫理性は劣悪ながら、えぐい商品設計にあやしいセンスがキラリと光るスグレモノの缶詰きゅうりである。
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2009.07.24

ほうとうドロップ

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甲州名物のうまいものといえば、ほうとうに尽きる。幅広の麺あるいは麺に酷似した具材と、その他の野菜等をたっぷり入れた鍋を味噌仕立てでぐつぐつ煮込んだ、山梨のおいしい郷土料理だ。

せっかくなので、これをドロップにしてみた。
しなければよかったという意見もあるが、あえてしてみた。

正式名称は「甲州ほうとう風ドロップス」とした。あえて複数形の「ス」をつけて英語っぽいオシャレ感を強調。さらに「実際にはほうとう成分がインクルードされていない」などと、頭の固い連中が苦情を持ち出してきたときの用心に、小さい字で「風」もつけ、しっかりエクスキューズした。
また、県外の人にはやや味が想像しづらそうなので、「かぼちゃ味噌風味」と、説明をつけることも怠らなかった。

09072402でも、「かぼちゃ味噌風味」のドロップなんてものを想像できる人が、山梨県外にいったい何人いるだろう?
僕が実際に食べてみたところ、ほうとうドロップスは「かぼちゃ味噌風味」ではなく、「オレンジ味噌風味」だった。全国1億2000万の日本国民の誰もが直感的に理解できるよう、味の説明だけは、ただちに「オレンジ味噌風味」と改めるといいだろう。

それにしても、ほうとうは、実際にこんなオレンジ味噌の味がする食べ物なんだろうか?
まだ一度も本物のほうとうを食べたことがなく、もちろん本物のオレンジ味噌も食べたことのない僕には、けっして解決できない永遠の謎である。

保延商会ER製、1缶85グラム入り、350円。道の駅で売っていた。

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2009.07.20

トマトサイダー

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トマトサイダー飲用のコツは、むやみと真剣に味わわず、一時的に味覚を遮断して一気に飲み下すことに尽きる。
どことなく青虫くさい野菜味に、酸味と甘ったるさが加わったディープなトマト味だから、下手にしっかり味わうと、トマト嫌いのユーザーはもちろん、トマト好きのユーザーでさえ、リヴァース系の衝動にのたうち回るハメになる。味の良し悪しなどといった、しみったれたことをいちいち問わず、豪快に喉越しだけを楽しむといいだろう。

みごとに真っ赤なトマト色の外観ばかりでなく、その味からも、トマトジュースに砂糖と炭酸を入れてソーダ化したドリンクだと思って疑わないユーザーが大半だろう。が、じつはそうではない。このドリンクに、トマトはひとカケラも入っていない。着色料と香料だけで作った、いわばインチキ合成トマト風ドリンクなのだ。

しかしその味はまさしくトマトであり、トマト以外の何物でもない。とても合成ドリンクとは思えない見事なトマト味だ。さすがはカレーラムネやわさびラムネ製造に辣腕をふるい、バカスカ売りまくって急成長を遂げた木村飲料。驚異の味覚合成テクニックである。

ただ、それほど高度なテクニックをもちながら、なぜトマト味のサイダーなんぞばっかり作ってしまうのだろうか。もっと普通のドリンクを作れば、大衆はもっと喜ぶと思うのだが、そこをまげて、あえてまずいもの作りにチャレンジするのが、ソーダ&ラムネ界の風雲児・木村飲料ならではの企業哲学なのかもしれない。

木村飲料製、340ml入り、180円。高速のパーキングエリアで売っていた。

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2009.07.02

チャンピオン団子&最中

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輪島功一選手といえば、常識破りの変則ボクシングを駆使してジュニアミドル級世界チャンピオンにまで登りつめた往年の名ボクサーだ。
現役時代、「カエル跳びパンチ」や「試合中によそ見」などの珍妙な技を連発して敵の目を撹乱してきた輪島選手は、引退すると突如団子屋の経営を始め、今度は世間の目を激しく撹乱。
いったいどんな珍妙な変則団子を繰り出してくるのかと思ったら、じつは意外にマトモな正統派団子だったのが、かえって驚きだ。適度に甘さを抑えつつも、どこか垢抜けない田舎っぽさの残る味にも、苦労人ボクサー・輪島功一の人柄がにじんでいる。

09070202ただ、一般に苦労人というものは、実質を重んじ虚飾を嫌うため、デザインワークなどの見かけの善し悪しには無頓着なものだ。
輪島選手も例外ではない。ボクシンググローブをかたどった「ファイト最中」は、努力と工夫だけは認められるが、残念ながらデザイン面では大失敗した印象がいなめない。
しかし味は悪くないし、なによりも元世界王者の「練習は根性 試合は勇気」のありがたい箴言が添えられているのだから、それだけでも(少なくともボクシングファンまたはボクシング選手にとっては)値千金の最中だといえよう。

ボクシング選手ではなく、ボクシングファンですらなく、ボクシングのルールもロクに知らず、もしかすると輪島選手の業績にもほとんど興味がないんじゃないかと思われる、ギャラリースタッフMちゃんが持ってきてくれた。いうまでもなく、だんごの輪島製。もらい物なので価格は不明だ。

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