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January 2009

2009.01.31

ゲロゲロ

090131心くばりと思いやりを感じさせる大人の婉曲な言葉は万人に心地よいものだが、ときには飾らないまっすぐな青年の言葉にこそ胸を打たれることもある。

ゲロゲロ。臆することを知らず、活力にあふれたみずみずしい好青年を思わせる直裁な名だ。
なによりも誤解の立ち入るスキのない明快さがいい。「クルマに乗る→ちょっと走る→いきなり酔う→ゲロを吐く→すばやく受け止める」、この一連の使用法を、たった4文字で正確無比に伝えている。

高速のパーキングエリアで売っていた。だが、申し訳ないけど買わずに写真だけ撮った。
すばらしい商品名なので、買わずに去るのはひじょうに惜しく、後ろ髪を引かれる思いだったが、さすがに自分でクルマを運転していて吐くことはないだろうし、それに、もし吐きそうになったときに「ゲロゲロ」というインパクト満点の商品名を見てしまうのも怖い。ふとその名を見ただけで、リアルに現物のイメージが喚起され、瞬時に激しくゲロってしまうおそれがあるからだ。

高分子吸水剤を詰め込んだチャック付きエチケット袋、スミス製、だいたい300円くらい。容量はたっぷり800mlで、量を気にせず思うぞんぶん吐ける。が、幸か不幸か使ったことがないから使い心地はわからない。

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2009.01.29

米軍野戦食・ジャンバラヤ

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アメリカ軍の個人用レーション(野戦食)パックと、それをくれた友人のイラストレーター・勝間田しげるさん。けっこうデカい勝間田さんが小さくみえるほど大ぶりのパックだ。

09013002北米大陸は、またの名を「味オンチ大陸」とも呼ばれ、世界のB級グルメ求道者たちから蛇蝎のごとく忌み嫌われている。なにしろ北米大陸上の食品は、すべてが甘く、すべてがしょっぱく、ときにはまったく味がなく、そのくせ1人分がたいていバケツ一杯ほどあり、まともに食えるものといえばピザとコーラだけという荒れ果てた土地なのだ。そこの軍用食だから、もらった瞬間から、すでにかなりのガッカリムードが漂っていた。
さすがにこんなものを1人で食べるのはイヤなので、勝間田さんと仲間たちが集まるキャンプに持ち込み、みんなで食べることにした。

09013003戦争用の食い物だから無理もないが、パッケージはひどくブアイソで華がない。いくつかの種類があるうちで、これはメニューナンバー22、ジャンバラヤのパックだ。
パックの中にはたくさんの袋が入っている。メーンのジャンバラヤ以外にも、パン、シリアル、チーズスプレッド、チョコクッキー、さくらんぼジュースが詰め合わされていた。そればかりか、スプーンやウェットタオル、マッチ、塩や砂糖、コーヒーとコーヒークリーム、ガム、果てはタバスコの小瓶まで入っているのだから驚きだ。

09013004さらに驚いたのは、味がいいことだった。じつにうまい。ひとつ封を切るたびに、メンバーは激マズショックに備えて全身に警戒感をみなぎらせ、おそるおそる試食にのぞんだが、意外な美味に等しく驚嘆させられた。
高い金を払ってつまらないファミレスに行くくらいなら、この米軍レーションを食べたほうが遥かにいい……それが満場一致の結論だった。

09013005調理はごく簡単で、同梱のヒートパックに水を入れて発熱させ、ジャンバラヤのパックをあたためるだけ。調理にまったく火が要らないところが素晴らしいが、付属のコーヒーを沸かすには絶対に火が必要だ。そのへんに大雑把なアメリカン的ツメの甘さが感じられたものの、内容的にはじつに素晴らしい食事だった。戦時の非常食どころか、一家団欒の楽しい食事のひとときにさえ、じゅうぶん間に合う立派な食事といえる。
しかし聞くところによれば、米兵のなかには、絢爛豪華なこのレーションを嫌い、文句をいう者があるという。じつに想像を絶する贅沢ぶりだ。

09013006超リッチな食事をたずさえ、下級兵士までもがデザートを楽しみつつイケイケで戦争しまくる国、アメリカ。これを食べれば、およそ60年前、我が国がアメリカに壊滅的な大敗を喫したのもうなずける。おなかをすかせた日本兵にとって、アメリカは、さぞ強大な敵だったことだろう……。
愛国心に燃える日本国民ならば、涙なくしては食えない米軍レーションである。せめて次に我が祖国が戦う敵が、こんなものをたらふく食って元気満タンのアメリカ兵でないことを祈りたい。しかしまあ、どっちかというと相手が誰であれ、国を挙げて殺し合いなんぞしなくてすむことを祈ったほうがいいのかもしれないが。
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2009.01.11

アスコルビン酸

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ずいぶん大げさな名だが、アスコルビン酸のL体とは、ようするにビタミンCのことだ。つまり純度100パーセントのビタミンC粉末である。

子供の頃は、健康にいいからなどといって、よくこの白い粉を飲まされた。小麦粉みたいなマイルド風味の粉なら、飲めといわれればいくらでも飲むが、アスコルビン酸は暴力的なまでに酸っぱい。あまりにも酸っぱいから、いつもオブラートに包んで飲んでいた。

ビタミンCは壊血病の治療に効果がある栄養素だ。でも、今の日本で壊血病にかかる奴なんかめったにいないだろう。風邪の予防に効果があるといわれたこともあるが、最近の研究では、症状緩和には役立つものの、予防効果はないとわかってきたそうだ。おまけに1日80ミリグラム以上は吸収されず、余分はジャージャー排泄されるだけ。ようするに、いくらたくさん飲んでも、異常に酸っぱくてツラいだけで、あまり意味ない粉なのである。

丸石製薬製、200グラム入り。使用期限が切れてからもずっと実家に放置されていたが、最近ようやく廃棄した。ずいぶん古いものだから、価格は不明だ。

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2009.01.10

電子レンジラーメン器&熊出没ラーメン

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長らく進歩の停滞していた即席ラーメン界に、ついに革命が起きた。これまで鍋で煮ていた袋入り麺を、電子レンジで調理できるようになったのだ。

09011002「電子レンジでつくるおいしいラーメン」という長たらしい名前のこのラーメン調理器は、鍋で作らねば食べられないはずの袋入り麺を、チンするだけで食べられる魔法の器だ。高価ではあったが、その革命性に賭けて、思い切って購入。さっそくラーメンを食べてみることにした。

せっかく特別な器具で作るなら、作るラーメンにもやはりそれなりの特別感がほしい。記念すべき初調理には、「熊出没注意」の注意書きも華々しい「北海道ラーメン醤油味」をチョイス。このような特別なラーメンを、このような特別な器具で食べる。これほど胸おどる特別なイベントが、いったい他にあるだろうか?

はやる気持ちを抑えて調理器の説明を読むと、「器に水を入れ、フタをせずに7分チンしろ」と書いてある。

ん? このいかにも特別感満載のフタは要らないのか?

09011003説明には、フタは即席ヤキソバを作るときの水切り用で、ラーメンには不要と書いてある。付属のスノコも、蒸し料理には使うが、ふつうのラーメンでは使わない。
それでいいなら、なにもこんな特別な器じゃなく、ふつうの丼でふつうのラーメンをふつうにチンすればいいだけの話ではなかろうか……。

いくらか落胆しつつも指示通りにチンすると、たしかにラーメンはちゃんと完成した。
調理器には、水量目盛りが刻まれ、厚手の持ち手がつくなど、なかなか気配りが行き届いている。ラーメンは、エグいビジュアルとは裏腹に、喉越し爽やかなツルッとした生麺タイプでたいへんうまい。でも、器具にもラーメンにも期待したほどの特別感がなかったため、心に冷たいスキマ風が吹く。

しかし、めったに使わないラーメン調理器をいちいち出してきて7分もの時間をかけてチンするのはぜんぜん構わないが、手近な鍋でさっと湯を沸かして3分ゆでるのだけは死んでもイヤ、という人にはピッタリの調理器である。また、袋に熊の絵がついたラーメンはぜひ食べたいが、実際に熊の味がするラーメンは死んでもイヤ、という人にはピッタリのラーメンでもあった。

ラーメン調理器はスケーター製、フタとスノコがついて、たしかだいたい1000円くらい。北海道ヒグマラーメンは藤原製麺製、122グラム入り、177円だった。
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2009.01.07

一味唐辛子KitKat

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鮮やかな朱と黄のパッケージに黒々と大書された「一味」の文字。燃えさかるラテンな情熱の中にもふんだんに和のテイストを盛り込んだKitKatだ。江戸元文年間より平成の今日にいたるまで、信州の地でひたすら唐辛子作りに励んできた、根元・八幡屋礒五郎の一味唐辛子を混ぜ込んだ驚異のご当地KitKatである。

チョコに唐辛子なんぞぶち込んだんだから、さぞかしゲテモノ的な猛味だと思うだろう。が、食ってみると、これが意外に上品でウマい。

09010702唐辛子入りだから、もちろん辛いが、強い辛味のおかげでチョコの甘味がキリッと引き立っている。そればかりか、なぜかひじょうに香りがよい。もともと駄菓子的なチープ味が特徴のKitKatでありながら、一味を投入したおかげで、どことなく高級チョコの風味ただようゴージャスな仕上りになっていた。

なんとなく悔しいが、味は高級だったと認めざるを得ない。そしてさらに悔しいことに、価格はそれ以上に超高級で、なんと12枚入りで840円(!)もする。
サービスエリアの売店で見つけたまではよかったが、高価さのあまり購買には二の足を踏み、店頭で1時間以上迷わされたあげく、やっとのことで意を決して会計に持っていくと、今度はレジのおじさんに「あんた、よくこんなヘンなものにお金出すねえ。どうする気なの?」と呆れられたほどだ。

それにしても、チョコに唐辛子なんぞ入れて、この美味を実現するとは凄い。さすがは歴史と伝統を誇る根元・八幡屋礒五郎。だてに何百年も唐辛子ばっかり作ってきたわけではないようだ。
が、じつは彼らの本分は一味唐辛子ではなく、七味唐辛子にこそある。どうせなら舌触り滑らかな一味なんぞではなく、ジャリジャリと豪快な食感が楽しめる七味でガチの勝負をかけてほしかった。それでこそスペシャルKitKatならではのゲテモノ風味が余すところなく表現できたのではないかと思うと、なんだかちょっと残念だ。
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2009.01.01

お掃除ロボXP

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かつて昭和の少年たちは、来たるべき21世紀の未来に大きな夢を描いていた。街にはキノコ型ビルが林立し、動く歩道が縦横に延び、タイヤのないクルマが地面から浮き上がって行き交い、家庭では自動ロボットがめんどうな掃除なんか全部やってくれる……といったバラ色の夢だ。
だが、彼らの夢は破れた。21世紀がやってきて、昭和の少年たちは全員例外なくオッサンになったのに、ビルは依然として四角いままだし、動く歩道なんぞ街には見当たらず、クルマにはあいかわらずブサイクな四つの車輪が付いている。

現実にやってきた21世紀は、少年たちの夢をことごとく粉砕した。まさにガッカリな暗黒未来の到来である。
が、すっかりうなだれきった少年たち(今はオッサンたち)に、最近ようやく救いの手が差し伸べられた。他の夢はすべて破れたが、なんと、お掃除ロボだけは奇跡的に実用化を果たしたのだ。

これは自動掃除ロボット「ロボモップXP」である。現在市販されている各種お掃除ロボのなかでも格安な1台で、たった3250円のお手頃価格で手に入る。この低価格でお掃除を完全自動化できるとは、じつに驚くべきコストパフォーマンスだ。

帽子型のフレーム下部に専用ダストシートを取り付け、ロボティックボールと呼ばれる本体のタイマーをセットすれば、30分から1時間半かけて室内をスルスルと勝手に動き回り、ピカピカに掃除してくれる。

が、何万円もする高級お掃除ロボに較べれば、低価格のぶんだけ機能が簡略化されているのはやむをえない。
他のロボのようにゴミを吸い込むことはできず、拭き取るだけだから、ホコリや髪の毛ならとれるが、大きなゴミはとれない。掃除できる床もフローリングやタイルに限られ、カーペットや畳などは無理。人工知能も付いておらず、ただ当てずっぽうにあちこちぶつかりながら走りまわるだけだから、たまには拭き残しもある。

チンケな構造とチープな価格がオモチャくさいロボだが、これが意外と役に立つ。実際に使ってみれば、毎回ごっそり床のホコリを取ってくる高性能に驚き、たかが部屋の掃除なんぞに大げさな人工知能など必要ないこともよくわかるだろう。事実、人工知能付きの高級お掃除ロボの多くが部屋の隅でホコリをかぶっているのに対して、この当てずっぽうお掃除ロボXPは、購入者のほとんどが毎日のように使いたおしているという調査結果もあるほどだ。

本体直径28.5センチ、高さ8.5センチ、重量約170グラム。専用ダストシート5枚付き。日本では大作商事が輸入販売している。ノルウェー国際発明大賞まで獲得した、知られざる実力派ロボである。

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