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October 2008

2008.10.29

個展『夜景ヶ丘』開催

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東京・青山のギャラリー、スペースユイで個展『夜景ヶ丘』がはじまった。展示したのは、夜や星をテーマにしたイラストレーションを中心に、大小の新作30点。
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10月下旬にしてはあたたかい季候にもめぐまれ、会期は気持ちよくスタートした。大きなガラス窓をすっかり開け放ち、展示室いっぱいに風を通すと、日中はちょっとしたピクニック気分も味わえる。日が落ちてから冷え込まないのもありがたい。

親しい知人や仕事仲間、懐かしい友人たちが顔をみせてくれたり、前回の個展『銀河めぐり』に続けて足を運んでくださるお客さまもあって、嬉しい毎日だ。
天気予報は、最終日までこんなのどかな展覧会びよりがつづくという。予報がハズれないことを祈りたい。
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2008.10.01

西表山猫

08100101これは「西表山猫」である。

日本で中等以上の学校教育をうけた人間なら、誰でも瞬時に「イリオモテヤマネコ」と読めねばならない漢字だが、不覚にも読み迷った。いや、図鑑とかに載っていたら読めたと思うが、なにしろ菓子の袋に書いてあったもんだから。

たぶんイリオモテヤマネコなんだろう。「シャー!」みたいな顔をした猫系動物の写真が載っている。けっこう本気で怒っているらしく、クリクリした目が可愛いわりには鬼気迫るシリアスなヴィジュアルだ。ところがその周囲は、どことなく東南アジア諸国連合テイストを感じる、南国脱力系のお気楽ポップなデザインでふちどられている。

他に例をみない秀逸なパッケージである。デザインワークにはカケラほども一貫性がなく、配色も大胆というよりはむしろ支離滅裂。「猫」って字のレタリングの一部は、唐突に猫っぽく加工されてしまっている。
おそろしく印象的なくせに、制作者の論理はまったくみえてこない。平明なロジックや近代的世界観を軽々と踏み越え、人間存在の奥底に深く昏く渦巻くプリミティブなアートへの熱情だけが、たぎるように伝わってくる芸術的パッケージだといえよう。

08100102ただ残念なことに、アートへの熱情は、ビンビンと激しく伝わってくるくせに、菓子の味などの、かんじんの商品情報はぜんぜん伝わってこない。せめて「西表山猫"チョコ"」とか「西表山猫"せんべい"」などの名称にしてあればよかったが、たんに「西表山猫」とだけしか書いていないもんだから、菓子の正体さえまったくわからない始末だ。
袋を開けてみて、初めて紅芋ペースト入りのパイだと知った。味は悪くなかったが、この鮮烈なパッケージを前にして、いまさら菓子の味など語る必要がどこにあるだろうか?

08100103ふつうなら袋の裏面に製造者名とかなんとか、軽くデータっぽいものが入れてあるものだが、おもて面を作ったところでデザイナーが力尽きたのか、裏面には何ひとつ書いておらず、しばらくは詳細が不明だった。しかし、その後の調査で外箱のパッケージ写真を入手。有成堂製菓製、24個入りのうちひとつだったことが判明した。
外箱は、個装紙とは一味違うアナログ感あふるるデザインで作られており、さらに凶暴に毛を逆立てまくった荒々しい西表山猫のヴィジュアルも楽しめて、じつにますます素晴らしい。

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