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December 2006

2006.12.31

甘酒ソフトキャンディ

061231中国・三国時代の思想家、阮籍(げんせき)は、気に入らない客は白眼で出迎え、好きな客は青眼で出迎えたといわれる。気に入らないものを冷遇することを白眼視と呼ぶのは、この故事からきた言葉だ。

コンビニの棚で甘酒ソフトキャンディに出会ったときは、瞬時に白眼をむいた。あからさまに気に入らない菓子である。辰馬本家酒造とタイアップし、「白鹿吟醸酒粕使用」などと高らかに宣言しているあたりがますます気に入らない。だいいち酒粕のキャンディなんて、どう考えてもマトモではない。
061231bしかし、うまいはずがないものが案外うまかったりするのが菓道の妙味というものだ。象牙色のソフトキャンディは、よく気を付けていればたしかに甘酒っぽい味がするが、酒くさいほどではなく、ごくナチュラルな風味。甘味も香りもきつすぎず、優等生っぽく、よくまとまった上品なキャンディだった。

甘酒ソフトキャンディを白眼視したのは、僕のほうこそ低劣な常識に縛られた俗物だったからだろう。酒好きの阮籍なら、ひょっとすると最初から青い眼で迎えていたのかもしれない。
カバヤ製、55グラム入り、価格は忘れた。

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2006.12.26

Ayu9

061225
京都在住中、最後の個展となったAyu9は3日間の会期を終え、24日無事閉幕した。

なかには花のプレゼントを断るきまりになっている画廊もあるが、会場となったギャラリー風蝶庵には、とくにそういう規定はなく、何人かの方が花をくださった。せっかく咲いているものを枯らせるのはもったいないが、そのうち枯れてしまうだろう。せめて持ち帰ってガレージに並べ、水をやって写真を撮った。
高校時代のバイク仲間 Kくんが商売で扱っているシクラメン、カートチームの先輩Tさんが贈ってくれた花束、親しい先生やなじみの編集者、懐かしい知人がくれたアレンジメントが並ぶ。どの花もコンクリートの打ちっ放し壁面と黒いフロアの会場によく映え、作品を明るく彩ってくれた。

Ayu9に来てくださった皆さん、応援してくださった皆さん、ありがとうございました。

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2006.12.01

飛騨 三嶋豆

061201飛騨高山の名産品だというが、そのわりには華がない。なんだ、ただ大豆に砂糖をまぶしただけの菓子じゃないかと思って原材料をみたら、まさしくただ大豆に砂糖をまぶしただけの菓子だった。洗練とはほど遠い田舎菓子だ。
味のほうもキンキン甘い田舎風かと思ったが、意外におっとりした上品な甘さだった。バリバリと雑な歯ごたえで、節分豆そっくりだ。アクセントのつもりか、たまにカビ色の海苔風味豆が混じっているものの、全体的には白豆の連打で単調だからすぐ飽きるだろうと思ったが、案外いくつでもぱくぱく食べられる。

昭和初期、まだ物資は乏しかったが、そのぶん人々の心は温かく、裸足で野山にトンボを追う子供たちの笑顔が希望に輝いていたあの時代を(ぜんぜん知らないんだけど)しみじみ思い出す素朴な菓子だ。061201b
うまいことはうまいが、ハンバーガー育ちの若造&小娘がこの滋味を理解するのは難しい。やはり違いのわかる60歳以上・75歳未満の年代にお薦めしたい。ちなみに年齢に上限があるのは、いくら味がわかっても、あまり高齢となると咀嚼と嚥下が厳しくなってくるからだ。
三嶋豆本舗藤友屋製、110グラム入り。知り合いの編集者の出張みやげである。

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