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May 2006

2006.05.30

天ぷら〜めん

060530疑いを知らぬつぶらな瞳、無邪気に丸い鼻、そして旺盛な食欲をしめす口。どことなく昭和30年代の少年を髣髴とさせるパッケージだ。
「天ぷら〜めん」は、その名のとおり、天ぷらラーメンを模した菓子だ。しかしそもそも「天ぷらラーメン」というものは、日本の食文化において確固たる地位を得ているとはいいがたい。それどころか、ほとんど実在しない想像上の食品といってもいいほどだ。だがその虚構性ゆえに、かえって「ひょっとすると凄くうまいのではないか」という渇望にも似た期待を抱かせる。かつて昭和の少年たちが、河童やツチノコや雪男といった想像上の生物に感じたロマンにも通じるものがある。
060530b_1賞味期限切れからすでに半年が経過していたが、まあ大丈夫だろうと食べてみた。だが、けっこう凄い味だった。完全に油が回りきっている。も〜グルングルン回っている。これをうまいという人は、たぶん河童やツチノコや雪男を見た人と同じくらい少ないだろう。
ロマンとは、現実という堅固な鉄槌によって、もろくも打ち砕かれるガラス細工の夢である。近所の溜め池に河童を追い、通学路の原っぱにツチノコを求め、裏山に雪男を探した幼き日々はもう二度と帰らない。ああ、天ぷらラーメン。それもまた現実にはあり得ない、いや、あってはならない虚構の味覚なのである。
一榮食品製、20グラム入り、30円。かつて無邪気な少年だったすべての大人たちに薦めたい。

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2006.05.09

お絵書きせんべい

060509お絵"書き"の用字にはちょっと違和感があるが、商品名なので原文ママだ。「おいしそうな絵を描いてね」「おしゃれにトッピング」ともある。ちょっと意図がわかりにくいが、ようは付属のスポイトに入った水飴でせんべい上に絵を描き、そこへラムネ粉を振りかけて色をつけ、絵にしようという企画だ。
曲がりなりにもプロの絵描きである以上、こういった絵画系企画商品のテストで手を抜くことは許されない。なるべく見本どおりのクマちゃんを描こうと、鬼の形相で全力を傾注した。5枚のせんべいをすべて使い切る2時間半の死闘の果て、クマちゃんは写真のとおりのひどい仕上がりとなった。悲しい。20有余年にわたって画道に邁進してきた僕が、お絵書きせんべいにまったく歯が立たないとは……。ああ、やはり画道は深く、はるかに遠い。あと400年ほど徹底的に修行し、いつか見本どおりのクマちゃんが描けるようになりたいものだ。
060509bところでせんべいである以上、味についても言及すべきところだが、いったいこのせんべいの味について多くを論じる必要があるだろうか? 無事に咀嚼と嚥下ができ、下痢腹痛嘔吐といった消化管系の諸症状もまったくなかった。それだけでじゅうぶん満足すべきではないか。現世の快楽にきっぱりと背を向け、純粋な精神の境地を求めてただひたすら辛く激しい修行を積む。これこそがお絵書きせんべい道の真髄なのだから。
ライズA3製、水飴7グラム・せんべい5枚・ラムネ1袋入り、105円。

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2006.05.07

にんにくせんべい

060507「にんにくをふんだんに使った美味しいせんべい」というパッケージの文字に偽りはない。口に入れれば誰にでもすぐわかることだが、マジでにんにくが大量に入っている。そしてマジでうまい。ここまで入れて、ここまでうまいかと驚かされる。しかも眠いときに食べるとパチッと目がさめる覚醒系薬効のオマケ付きだ。
企画・味・機能ともに素晴らしい菓子だが、問題点もある。ガチガチの本格派にんにくせんべいだけに、ニオイもガチガチの本格派で、強烈にクサい。せんべいをいくつか食べただけであたり一帯ににんにくの臭気が立ちこめ、たちまち室内がガーリックライズされてしまうほどの凄まじい威力だ。
そのため食後は人に会わないほうが無難だ。会えば一発で嫌われる。僕もにんにくせんべいを食べて何人かの人に会ったが、みんなに露骨にいやな顔をされた。だがよく考えてみれば、彼らはにんにくせんべいを食べる前から僕に会うたび露骨にいやな顔をしていた。にんにくせんべいはあまり関係なかったのかもしれない。
辰屋製、85グラム入り、価格は忘れた。

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2006.05.04

天然酵母 頭脳パン

060503今では全国各地でふつうに見られるようになった「頭脳パン」だが、もともとは北陸一帯を軸として発展してきたパンの一群らしい。小麦粉100グラム中にビタミンB1を0.17mg以上含有した「頭脳粉」で作られたパンをいう。
この「天然酵母 頭脳パン」は、ただでさえアタマにいい頭脳パンを、身体にまでいい天然酵母で作ってあるから、メンタル&フィジカルにガツンと効く。文武両道の「頭脳肉体パン」と呼ぶべきだろう。
機能性ばかりではなく、味もなかなかのものだ。甘食によく似ていてたいへん甘い。品質表示をみると、「パン」ではなく「焼菓子」となっていた。なので、より正しくは「頭脳肉体焼菓子」と呼ぶべきだ。
ちなみにパンを食べて頭がよくなるかどうか検証するため、食後に小学校低学年レベルの足し算に挑んだところ、10問のうち4問まちがえた。食前は10問のうち8問まちがえていたので、だいぶ頭がよくなったことがわかる。ただ小学校高学年レベルの掛け算に挑むと、食後でも全問まちがえた。だが食前も全問まちがえていたから、この結果からは、パンを食べたからといって頭がよくなったとも悪くなったともいえない。たんに、もともと頭が悪かったことがはっきりしただけだった。
平和堂製、120グラム入り、105円。酒屋チェーン、リカーマウンテンで売っていた。

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2006.05.01

泡寒天

060501職人仏壇菓子系ゼリー界につねに新風を吹き込み、業界トップを走り続ける杉本屋が、またもや刮目すべきニューコンセプトを打ち出した。「泡寒天 果実」はふわふわ食感のメレンゲ寒天ゼリー。マシュマロによく似ているが、マシュマロよりは甘味がマイルドで意外にうまい。逆にいえばマシュマロほどのインパクトがないともいえるわけだが、そのあたりは個人の嗜好によって評価の別れるところだろう。
それにしても、袋のおもてで「イチゴ・メロン・オレンジ味」を謳っているのに、原材料欄に「りんご、オレンジ、イチゴ」と書いてあるのが気にかかる。もっとも、壮大な世界戦略の視野からゼリーの未来を見つめている杉本屋にとって、メロンとりんごの些細な違いなど無きに等しいものなのかもしれない。150グラム入り、188円。

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