2010.02.03

福だるま

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京都の個展に友達が持ってきてくれた菓子。

おなかに福マークが付いただるまの形が愛らしい。なにしろ伝統和菓子の超激戦区、京都・三条の店の菓子だけに、素朴な中にもじわりと深い味わいがあり、絶品の甘味が楽しめる。

当たり前といえば当たり前だが、いっぱい入っているだるまのどれを取っても、味はキッチリ同じだ。ところがそのデザイニングには、ワザとやってるとしか思えないほど激しいバラつきがある。
それぞれのだるまの顔とボディは、それらが当初、同じ造形物として計画・生産されたとは認めがたいほど見事にバラバラで、しかもその9割には、どこかしら物悲しげな出来そこない感すら漂っている。
ひょっとすると、人間存在の出来そこない感を、それとなく菓子で表現した社会風刺なのだろうか。京都の菓子は、さすがに深い。

ちなみに、1袋の福だるまの中には、必ず自分とよく似た顔が入っているといわれている。さらに、それを食べずに1年間たいせつに引き出しの中にしまっておくと、激しくカビが生えて大変なことになるともいう。
前半は僕が今さっき思いついた伝説で、後半はまぎれもない科学的事実である。興味のある人は、ぜひ一度試してみてほしい。

本家 船はしやの作。店の住所が「京・三条大橋のたもと」とだけ記されているところにも、「よっぽど田舎の人やなかったら、これで誰でも場所わかりますやろ」的な京都人っぽさがにじんでいる。
分量不明。もらいものだから価格も不明だ。
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2010.01.24

AyuX+02

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恒例の京都クリスマス展「AyuX+02」は無事閉幕した……なんてことを、閉幕からすでに12分の1年が過ぎた今頃になって書いているようでは今年も先が思いやられるが、まあとにかく怪我人も火災も盗難も爆発も墜落もなく、まずまず無事に閉幕したのは事実だから、それでよしとしなくてはならない。

10012402住みなれた京都を離れ、東京に活動拠点を移してそろそろ3年になるが、京都展に来てくださるお客様は、年を追うごとにむしろ増えている。僕がどこに住もうと、つねに変わらず僕の仕事を支えてくれる馴染みのお客様や古い友人たちに会えるのも、このクリスマス展の楽しみのひとつだ。

展示は、東京・吉祥寺展『千夜一夜』で発表した新作を中心にラインナップした。そのほか、朝日新聞の連載『がんを生きる』(同社 故・井上平三記者)の原画を再展示したり、未発表のまま長年保管していた「ポケットスケッチシリーズ」を加えたりして、なるべく賑やかに構成した。

10012403おかげでたくさんのお客様に恵まれ、充実した会期が過ごせたが、反省点もふたつあった。

ひとつめは、ギャラリーが激しく混雑した休日などに、お客様と話す時間が充分とれなかったこと。
ふたつめは、販売用に持ち込んだポストカードが会期2日目で品切れし、後半のお客様に迷惑をかけたことだ。

2010年も、東京で充分活動したら、年末にはその作品を携えて京都に帰省し、クリスマス展を開くつもりだ。
もちろん2009年の反省は、きちんと活かす。ポストカードはガツンと3倍持ち込めるよう事前にしっかり準備し、お客様とはピュルピュルと3倍速で話せるよう、あらかじめみっちり訓練を積んでおくつもりである。

年末多忙のなか、遊びにきてくださった多くのお客様、ほんとうにありがとうございました。2010年もどうぞよろしくお願いします!

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2010.01.03

まね金猫だんご

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金ぴかの台紙をバックにピンクの招き猫型モナカが輝く「まね金猫」。知人が山形みやげに買ってきたものをひとつ分けてくれた。

きらびやかなゴールド系の豪華なパッケージといい、いかにも金が儲かりそうな招き猫モチーフといい、三が日にふさわしい、たいへんめでたい菓子である。
しかもこの菓子は、我が偉大なる同族、たかはし家が経営している(と推察される)「だんご本舗たかはし」製だ。僕にとって、これほど福福しい菓子は他にないだろう。

かじってみると、なぜかどことなくネチネチとした違和感はあるものの、味はまあふつうにうまい。そもそもみやげ物なんだから、いちいち味にケチをつける必要はなく、なんとなく福々しければ、それだけでも充分だ。
むしゃむしゃとおいしく食べながら添付の由来書を読み進めると、「だんご本舗たかはし」の沿革も、くわしく知ることができた。

「当舗は、大正七年に創業いたしました」
ふむふむ、歴史があるんだね。
「毎朝、精米したての米を蒸かして搗きあげ」
なるほど、品質にもこだわってるね。
「1本、1本、真心込めて手作業でつくっております」
いや、まったく素晴らしいね。
「添加物、保存料を使用しないため」
じつにいい心がけだよね。
「1日しかもちません」

え゛……。

1日しかもたないって、じゃあこれはいつ作ったブツなんだろう……。
即座にチェックしてみたが、個装紙のどこをみても、製造年月日が書いてない。しかし、山形から東京までの長い旅路と、ブツがめぐりめぐって僕の手元に到達するまでの時間を思い、さらに手元に来てから口に入るまでの1日を加算すると、最低でも製造から4~5日は経っていると考えられる。

ああ、だんご本舗たかはしよ。おお、我が愛すべき同族よ。頼むから製造年月日くらいはどっかに書いておいてくれまいか。そして、ブツが1日しか持たないってことは、8ポイントのチマチマと小さい字とかじゃなく、42ポイントの赤い字でデカデカ印刷しておいてはくれないものだろうか。

製造日から数日を経て食べると、ちょっとおなかの具合が気になる上山名物の手作り菓子。みやげ物を小分けにしてもらい、ムリヤリもらい受けてきたもんだから、内容量も価格も製造年月日もわからない。

※補記 ↑なんつって書いていたところ、さっそく製造元のだんご本舗たかはしさんから丁寧なご連絡をいただいた。個装紙に製造年月日が付いてなかったのは、販売時の不運なミスだったようだ。
通常、モナカには10日の賞味期限が明記してあるとのこと。団子はともかく、モナカのほうは丈夫で長持ちらしいので、遠隔地の人も安心して食べてもらいたい。

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2010.01.01

寅年ロール

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09年、京都クリスマス展のあと、ちょっと地元でグズグズしていたら、東京帰還は10年の元日になってしまった。
長距離運転でフラフラになって迎えた元旦の朝、近所のいつもの百均で、いつもの買い物をして、いつものメシのしたくにかかろうとしたとき、陳列棚に寅年ロールを見つけた。
これが十年一日のごとく平々凡々たる我が家の元日の食卓を飾る、唯一のおせち料理となった。

寅年ロールは、へんな菓子パン業界に覇を唱えんと研鑽に励んでいるヤマザキパンが、2010年代の幕開けに上げる心の雄叫びを表現した一品だ。が、へんな菓子パンとしてはいまいちインパクトに欠けるいっぽう、まともな菓子パンとしての新鮮味にも欠け、やや中途半端で遠慮がちなショボい雄叫びとなっている。

たんにパッケージにトラの図柄を印刷しただけでなく、スポンジに縦ジマ文様をつけているところに努力のあとが見られるものの、ずるりとあふれたクリームがどことなく鼻水っぽく、やや食欲をそぐデザインとなってしまったのが残念だ。

さて、この2010年代はどんな時代になるのだろう。ヤマザキパンはどっちを向いて走っていってしまうのだろう。そして僕は、このブログのために、どれだけへんなものを食わなくてはならないのだろう……。
新しい時代の到来に、一抹の不安がよぎる寅年ロールである。

山崎製パン製、105円。買ってはみたが、まだ食ってない。さすがに元旦早々、へんな菓子パンなど、あんまり食う気になれないからだ。

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2009.12.08

ドリアンハイチュウ

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やっとのことでドリアンハイチュウを手に入れた。果実の王様とも、悪臭大魔王とも呼ばれる、あの恐怖のフルーツ、ドリアンをネチネチと練りこんだソフトチューイングキャンディだ。

が、食べてみると、ちっともクサくもマズくもない。これまで数々のドリアン菓子を食べてきた経験から、ある程度予測していた結果だったとはいうものの、やはり落胆は隠せない。またこのザマか……。

最近、我が国には、せっかくドリアンと名がついているにもかかわらず、まったくクサくもまずくもない腰抜けドリアン菓子が多すぎるのではないか。いったいいつから日本は、クサいものをクサい、マズいものをマズい、ドリアンをドリアンだといえないような情けない国になってしまったんだろうか。
しかも、わざわざマイルド化され、牙を抜かれたドリアン菓子が、まったくクサくないのかというと、べつにそういうわけでもなく、じつは食べ終わったあとに、どことなくふわんとクサいのも気に入らない。なんちゅうか、ごく微妙にクサい。ごくハンパにクサい。ごく姑息的にクサい。ごく軽ぅぅ~~くクサいのだ。

どうせドリアン菓子を作るなら、ガツンとクサい本物のドリアン味を再現してほしい。真のドリアン、純粋なドリアン、正しきドリアン、秋霜烈日なるドリアンを作ってほしい。でないと、まだ本物のドリアンを一度も食ったことのない僕には、ほんとうのドリアンの味がどんなものか、さっぱりわからないではないか!

ああ、憧れのドリアン、母なるドリアンよ。本当のドリアン菓子は、いったいどこにあるの? 母さん、僕、本物のドリアンの味とニオイを知りたいよ!
心のドリアン菓子を探し求める少年の旅は、野を越え山を越え海を越え、はるかアンデスの果てまで三千里の長きにわたってえんえんと続くのであった……。(←注・いいからさっさと本物のドリアンを食えマルコ! とかの冷酷な発言は禁止)

森永製菓製、12粒入り、値段は忘れた。

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2009.12.06

みしまバナナサイダー

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昭和中期に出版された児童詩集に、バナナをうたった子供の詩が入っていた。
ああ、バナナを食べてみたい。いつかバナナを食べてみたい。食べたらきっと南国の味がする……なんつって、バナナへのやるせない憧憬と過剰な思い入れを情熱的につづりまくった詩だ。つまり昭和中期までの子供にとって、バナナはそれほど異国情緒あふれる高級フルーツだったのである。

青森で愛飲されている伝統ドリンク、みしまサイダーのバリエーションとして作られたバナナサイダーは、昭和30年代、まさにバナナが憧れの高級フルーツだった頃に生まれた。やがてやってくる平成の世では、バナナなんぞ、ゴミ同然の5本100円で叩き売られるようになるってことは、当時の誰にも予測できなかっただろう。

09120602最近ではすっかり珍しくなった王冠付きのビンにライトグリーン系のサイダーが詰まっている。見た目の毒々しさのわりに、飲めば意外とスッキリ爽やかな喉越しだが、香料がやたらに強く、プンプンと激しくにおう。それはリアルバナナのにおいではなく、昔懐かしい子供用消しゴムのにおいそのものだ。

当然といえば当然だが、みしまバナナサイダーには、本物のバナナはひとかけらも入っていない。香料と着色料と酸味料だけで作られたインチキ合成飲料だから、同じ原理で作られたインチキ消しゴムとまったく同じ味がするのもうなずける。

日本人が、こぞってインチキな高度成長の夢をみていたインチキな昭和を懐かしむインチキきわまる味。バブル崩壊とともにシュワッとむなしく消え去った昭和の夢の後味を楽しむのに最適なインチキドリンクだ。

知人がどこかから買ってきてくれた。青森県の八戸製氷冷蔵製。230ml入り、もらい物だから価格は不明だ。

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2009.11.18

H22データベース本

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『平成22年度データベーススペシャリスト合格教本』のカバーイラストを描いた。

デジタル系資格取得教本の22年版の一冊で、これまでカバーイラストに、電鍵や三球超再生無線機、タイプライターといった古くさいメカを描いてきたシリーズだ。今回はバイクを描かせてもらうことになった。
イラストのバイクは、インド製のロイヤルエンフィールドというバイクをベースに、あちこち勝手に脳内モデファイして作り上げた妄想マシンだ。

版元から届いた本をパラパラとめくると、この本には、情報処理技術者試験にパスするために必要な情報がぎっしり詰まっているのがよくわかる。

たとえば第4章の4項「第3正規形」には、「関係がボイス-コッド正規形でない理由」と題した素晴らしい一節があり、「関係(リレーション)Rが第3正規形であるが、ボイス-コッド正規形でない理由は、ボイス-コッド正規形の定義から、Rの(候補キーを含む)スーパーキー以外の属性集合に対する自明でない関数従属性が存在するからです。」と説明されている。

なんとわかりやすい説明であろう! 脳からぴゅーぴゅー血が出るほど簡単な記述ではないか!

また、この本には、長くてつらい勉強の息抜きタイムにピッタリの楽しい読み物コラムも添えられている。そのなかから爆笑コラムのひとつを拾ってみよう。

たとえば「【コラム】SSQ/MMについて」は、「SQL multimedia and application package(SQL/MM)は、SQLの利用者定義系およびルーチンの機能を用いて、特定のマルチメディアや適用業務のためのインターフェース(データ型およびルーチン)を規定しています。」という、ツカミもバッチリな書き出しではじまる。

いや超ウケる! マジ爆笑! おもしろすぎて腹の皮がよじれるコラムだよね!

この本は、高校3年生の国語の授業で5段階評価の5がとれていればスラスラ読めるし、大学の代数幾何学の授業でSSSがとれていれば、テレビで漫才を楽しみつつ軽く理解できるほど超わかりやすい本だ。

めったにいないとは思うが、もしその程度の成績さえとれずに学生時代をすごした落ちこぼれ系の人の場合は、中身を読むのはあきらめ、カバーイラストだけを眺めて楽しむといいだろう。無理して本文を読むと、ドヨ~ンと真っ暗な厭世観にさいなまれ、つい首を吊りたくなる可能性も否定できない。しかし賢者が書いた中身はともかく、カバーイラストだけは確実にバカが描いているので、どんなバカでも理解できる。安心して眺めてほしい。

山平耕作著・技術評論社刊。3200円で好評発売中、頭のいい人はぜひ買おう♪ 

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2009.11.05

函館がごめ昆布キャラメル

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「函館がごめ昆布キャラメル」という名は、どこでテンを打って読むかが難しい。「函館が、ごめ昆布キャラメル」なのか「函館がご、め昆布」なのか、あるいはまさかそれはないとは思うがいちおう念のため「函館がごめ昆、布キャラメル」なのかと一瞬とまどうが、これは「函館、がごめ昆布、キャラメル」と3分割するのが正しい読み方だ。

がごめ昆布は、かごの目に似た模様のある北海道南部特産の昆布の名だ。でもまあ、要するにそういう模様がついてるってだけで、実際にはたんなる昆布であり、昆布以上のものでも昆布以下のものでもない。したがって、がごめ昆布キャラメルも、たんなる粉末昆布入りキャラメルであり、それ以外の何ものでもない。
味にも名前ほど鮮明なインパクトはなく、後味だけはまあけっこうビンビン海藻くさいものの、総合評価としては、たんなる塩気の多いミルクキャラメルだ。けっしてまずくはないものの、たいしてうまくもない。つまり各種の凶暴な道産子キャラメル群のなかでは、殺意も攻撃力も違法性もあまり感じられない、ごく凡庸なキャラメルなのである。

さて、この函館がごめ昆布キャラメル最大の欠点は、なんといっても、函館と、がごめ昆布と、キャラメルの三者をわざわざ一緒くたにする根拠が薄弱な点に尽きる。函館と、がごめ昆布と、キャラメルは、もともとバラバラのものだ。だったらこれらはバラバラに食べるほうがいいに決まっている。ただ、そのうち函館の部分をどうやって食べたらよいかが、ちょっとした悩みの種である。

72グラム、18粒入り、105円。道南食品製の軟弱系道産子キャラメルだ。

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2009.11.01

あずきペプシ

091101最近ペプシが暴走して、あちこちで不評を買っている。キュウリ味だかシソ味だか、やたら奇怪なペプシを連発してきた同社だが、先日とうとうアズキ味を出してしまった。

むやみと変わり種の味を発売して話題性を狙う食品メーカーのこの症状は、経済専門家の間では「チロル=キットカット症候群」と呼ばれている。
なんとなくたいした問題がなさそうにみえるかもしれないが、じつは症状がすすむと、変わり種味だけが市場に出回り、かんじんのノーマル味が完全に店頭から消え去ってしまう末期症状を呈し、最終的には企業生命にもかかわる恐ろしい病である。

が、幸か不幸かアズキペプシは、いうほどアズキ味がしない。アズキといえばアズキだが、ペプシといえばちょっとカビ臭いノーマルペプシともいえそうな、ごくかすかな風味なのだ。この程度のぬるいアズキ味を作っているようでは、まだまだ本気でチロル=キットカット症候群を発症しきっているとはいえない。

しかもペプシは、今のところまだノーマルペプシの販売が好調を堅持している。病期でいえばステージ1の段階だ。ノーマル味がすっかり貴重品扱いされるようになり、ステージ4に突入して瀕死の重症となったチロルチョコやキットカットとは、あきらかに病期が異なるのである。

比較的症状が軽い今のうちが根治のチャンスだ。ただちに変わり種ペプシの開発から撤退し、本業のノーマルペプシ製造に励み、治療に専念するのが、ペプシにとって最良の選択であることは今さらいうまでもないだろう。

490ml入り、値段はたしか150円くらい、サントリーフーズ製。

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2009.10.27

統一的に脆いですか?

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バイク雑誌の仕事を通じて親交のあるグルメ系イラストレーター 松本よしえさんが個展に持ってきてくれた台湾みやげ。

インスタントラーメン風の菓子で、名は中国語で「統一脆麺」という。
まだ日本名がないようなので、さっそくインターネットの自動翻訳システムにかけてみると、「統一的に脆いですか?」と訳された。なので、今後はこれを正式な日本名として採用したい。

さて、この「統一的に脆いですか?」は、当然ながら食べ方も中国語で説明されている。
09102702「1・將麺體捏碎」「2・撕開調味包、撒入袋中」「3・抓緊包装袋上端搖一搖、即可食用」とあるが、なにしろ中国語では意味がわからないので、再びインターネットを活用すると、瞬時に自動翻訳することができた。

それによると、意味は次のようになった。

「1・をか?体が挟むのはばらばらです」「2・味を引き裂いて包んで、まき散らして袋の中に入ります」「3・包みをしっかりつかみますか? 袋の上端は、すぐしかし食用に揺れます」

インターネットはマジ素晴らしい! ほんの数秒でこれだけの翻訳ができるなんて!

でも、残念ながら日本語訳の意味がさっぱりわからない。そこでやむなく袋の挿絵から勝手に推測した方法で食べることにした。すなわち「麺を袋ごと握りつぶし、小袋に入った調味料をふりかけ、袋を振ってよく混ぜる」という方法である。

09102703「統一的に脆いですか?」(台湾名・統一脆麺)は、見た目はかなり安っぽいが、そのわりにピリッと香辛料がきいたエキゾチックなベビースターラーメンといったところで、なかなかうまい。しかも、それなりに腹もふくれる。中国語の解読でヘトヘトに疲れ果てた脳に、油脂&糖質&塩分がビンビン注入されるナイスな菓子あるいは料理である。
説明には書いてなかったが、試しにマグカップに入れてお湯をそそぎ、ふやかすと、ごく普通のラーメンとしておいしく食べられた。腹がすいているときには、この食べ方がお薦めだ。

1袋55グラム入り、8元、統一企業公司製。製造した「国というべきか地域というべきか」は、もちろん台湾だ。

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2009.10.26

千夜一夜@吉祥寺

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10月8日から13日までの6日間、東京・吉祥寺のにじ画廊で個展「千夜一夜」を開いた。

ふだんはその年の新作だけで構成している東京の個展だが、吉祥寺では初の展示ということもあって、今年は、ここ数年の作品から何点かを加え、できるだけにぎやかに展示することにした。
また、これまで関西限定だったポストカードやタンブラーなどのグッズ販売もおこなった。これまでは関西でしか見てもらえなかった動物ヒコーキの作品(←とかいって、たんなる趣味だけど)をビンビン飛ばしまくり、お客様と遊べたのも楽しかった。

09102602おかげでたくさんの方にご覧いただき、盛会となって、楽しく過ごせた素晴らしい毎日だったが、反面で意外なトラブルも多い個展だった。

作品搬入当日には、ギャラリーの天井に穴が開き、展示室内に雨水が漏れ出した。急いで配管工事の人が来てくれたもののすぐには直せず、しばらく天井の水は漏れっぱなしで放置するほかないという。しかも運悪く、その夜には「ここ10年で最強クラス」といわれる台風18号が上陸する超キケンな気象状況だった。
まあ結果的にはたいした被害もなく、台風はスルッと東京上空を通過。初日の開廊時刻にはピカピカの好天となってくれたからよかったものの、前夜、窓の外で荒れ狂った暴風雨には、作品をめちゃくちゃにされやしないかと、内心気が気でなかった。

09102603おまけに会期中に、事務用パソコンのハードディスクがいきなり吹っ飛び、データがぐちゃぐちゃになるという不運まであった。
さすがに会期中は修理のしようもなかったから、閉会後すぐチマチマと復旧作業を開始。ああでもないこうでもないと、ききわけのないパソコン相手に1週間以上もかかってやっとほぼ元通りになり、かろうじて日々の作業に復帰したばかりだ。

あれこれあって目が回るほど忙しい怒涛の個展会期となったが、そのぶんたくさんの知人に会い、たくさんの仕事仲間に会い、たくさんの懐かしいお客様に再会し、たくさんの新しいお客様との出会いがあった。まさに身にあまる幸せというほかはない。

個展に来てくださった皆さん、個展を応援してくださったみなさん、ほんとうにありがとうございました。
これからもどうかよろしくお願いします!
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2009.09.18

謎果実 ポポー

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ふだん南青山のギャラリーSPACE YUIのスタッフとして働いている「まるちゃん」こと丸山幸子さんが個展を開くというので見に行った。ゆるゆるな彼女のキャラクターとは対照的な緻密な作品に驚いたが、それ以上に驚いたのが、オーナーがおやつとして出してくれたポポーという果実である。(←まるちゃん、ポポーに惜敗?)

ちょっと見ただけでも、はっきりと怖い。
なんちゅうか、ぶにゅぶにゅした表皮が内蔵チックなグロデザインで、いまひとつ食欲がわかない果実だ。

09091802見た目ばかりか、ニオイもガツンと強烈で、いったいどんな国からどんな非合法ルートで持ち込んだのかと思ったら、ごくふつうに日本で生えていたものらしい。
じつはポポーは、異様な姿とはうらはらに、さほど珍しい植物ではない。どんな環境でも簡単によく育つため、明治期以降は、日本でも全国的にじゃかすか生えまくり、食いまくられていた、ごくありふれた果物だったという。

でも僕は初めて見たし、初めて食った。ポポーの実は、収穫後すぐにいじけて黒ずんでしまう。とてつもなく足が早く流通に向かないので、一般の青果市場で生き残れず、現代では幻のフルーツと呼ばれるほど稀少になってしまった。

ただでさえブキミなポポーだが、ナイフを入れるとブキミ感はさらに倍化する。なんちゅうか、ごろんとした種が内部に散在しているところが皮膚病チックなグロ系デザインで、いまふたつかみっつかよっつくらい食欲がわかない。

匙ですくって食うその実は濃厚なクリーム状で、べっとりと重く湿っぽい。バナナともマンゴーともアボガドともつかない不分明な味だが、じつはこれがきわめてうまいのだから世の中はわからない。バナナよりもコクがあり、マンゴーよりも香り豊かで、アボガドよりも甘い、たいへん素晴らしい味だ。

最高の味と最低の見た目を併せもち、一気に腐敗が進むブキミなポポー。なるべくして幻となった、生まれながらの幻のフルーツといえるだろう。

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2009.08.09

マンモスの肉

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昔のマンガによく出てくる「原始人が食べていた肉」を模したスナックだ。知人が見つけて買ってきてくれた。正式名称は「原始体験スナック マンモスの肉!?」となっている。

パッケージには大々的に骨付き巨大肉のイラストを掲げているが、中身はわりかしショボくて、ペラペラ&カリカリのスナック菓子だ。
メーカーはこれを「ウェルダンに焼き上げた」と強弁しているが、こんなミイラみたいな肉をウェルダンだといって客に出したレストランは、その晩、店に火をつけられ、店舗全体をこんがりウェルダンにされても文句はいえまい。

ところでこの菓子は「焼肉のタレ味」を標榜している。だが、もし原始人がマンモスの肉に焼肉のタレなんぞつけて食っていたら、なんだか人類の歴史が台無しになった気分ではないか!
まったく納得しがたい、人類冒涜系のコンセプトである。しかしその味はなかなかよくできており、誰もが納得のリッチな肉風味を楽しめるところが驚きだ。

袋にはわざわざ「マンモスの肉は含まれていません」と、親切な断り書きもつけてある。
そりゃまあそうだろう。もしほんとうにマンモスの肉が含まれていたら、それはもはや食物ではなく貴重な博物である。近所の駄菓子屋でまとめ買いし、送料着払いでニューヨークのアメリカ自然史博物館に直送してやれば、キュレーターも泣いて喜ぶに違いない。

東ハト製、45グラム入り。もらいものなので価格は不明だ。

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2009.08.01

ハバネロチョコ貴族

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激辛ハバネロ唐辛子大ブレイクの端緒ともなったミラクルメガヒットスナック「暴君ハバネロ」は、その後も「幼君ベビネロ」「大魔王ジョロキア」などのシリーズ作を連発して、根気よく一族のさらなる繁栄をはかってきた。しかし、ここしばらく手詰まり感を漂わせはじめている。悩める暴君、そろそろネタ切れのピンチである。

そして追い詰められた暴君は、ついに手を出してしまった。禁断の「甘いもの」に。

この「暴君ハバネロ チョコ貴族」は、ノーマル暴君ハバネロに、甘いチョコパウダーをたっぷりまぶした菓子である。
チョコなのでもちろん甘い。そしてハバネロなのでもちろん辛い。けっしてまずくはないし、慣れればなかなかイケる味でもあるが、それでもイマイチ存在意義が希薄な点が残念だ。

甘い暴君は、もはや暴君ではない。いくらムリクリ「貴族」と命名し直しても、暴君生まれの貴族など、暴君でもなければ貴族でもない。いまや暴君は、暴君の暴君たるゆえんを見失い、暴君道をふみはずした外道な暴君に成り下がろうとしているのである。

おごれる人は久しからず、たけき者もついには滅びぬ。かつて激辛菓子界に覇を唱えた暴君ハバネロ一族も、ついに落日のときをむかえたのかもしれない。
そういえば、ポテトリングに黒いチョコパウダーがまとわりついた「チョコ貴族」の外観は、ややゴミっぽく見えて、どことなく没落ホームレス貴族のおもむきがある。

いつの日かまた暴君が、暴君の真に暴君たる根本に立ち返り、ふたたび菓子市場を席巻する日がくるのだろうか。
目覚めよ暴君! ていうか、もう少しまじめにネタを考えよ暴君! 最近ちょっと安直だぞ暴君……。

東ハト製、35グラム入り、58円。

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2009.07.30

缶詰パリパリきゅうり

09073001信州を通る高速のパーキングエリアで、「パリパリきゅうり ビール酵母漬」のアルミ缶を見つけた。漬物の缶詰は珍しいし、パリパリきゅうりの食感が楽しめる信州みやげも悪くない。帰ったらこれで白メシでも食おうと、さっそく購入し、東京に持ち帰った。

が、食卓で缶を手にしてみると、どうも違和感がある。缶を振ったとき液体っぽいリキッド系の手ごたえがなく、代わりにドスドスと重くソリッドな衝撃が感じられた。缶のトップとボトムが本体に固定されておらず、試しに口金をつまんで回してみると、なんの苦もなくクルクル動く。

はは~ん、この缶、ぜんぜん密閉する気がないな。

プルタブを引くと、パカッと蓋がひらき、案の定、中から何の変哲もないポリ袋入りの漬物が現れた。ようは普通の袋入り漬物を、さらにアルミ缶で包装しただけで、ぜんぜん缶詰なんかではない。
しかもかじってみると、現世のものとは思われないほど不気味にグニャグニャで、まったく歯ごたえがないきゅうりだ。この味は、我が祖国・日本の漬物としては、いくらなんでもエキゾチックすぎるのではないか……。
あまりの猛味に驚き、即刻食用を中止。残りをすべてゴミ箱に突っ込み、カラッポになった缶をよく見ると、ラベルの隅に小さい字で「原産地 ベトナム」と書いてあった。

いかにも缶詰のようだが缶詰でなく、パリパリきゅうりと書いてあるのにグニャグニャきゅうりで、信州みやげどころかベトナムみやげだった。しかも140グラム入りで525円と、けっこう法外に高価である。

ちょっとくやしいが、今回はこの絶妙にクールなパチモン企画にあっさりやられてしまったようだ。
裏切りと謀略が渦巻く乱世のB級食品界を生き抜いてきたこの僕をやすやすと欺くとは、製造元の穂高観光食品の豪腕、あっぱれと認めざるをえない。
風味と倫理性は劣悪ながら、えぐい商品設計にあやしいセンスがキラリと光るスグレモノの缶詰きゅうりである。
09073002

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